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「トーヨー新報」食客日記

豆腐などの大豆(加工品)、こんにゃくを中心に、日本・世界の食文化……その他諸々について、あれやこれやと夢想する日々です。

山下達郎は浪曲

2012-02-06 09:31:53 | 落語

小ネタの宝庫『米朝・上岡が語る昭和上方漫才』から、さらに引用――。
上岡龍太郎「山下達郎 いうて ニューミュージック界、
音楽界のすごいカリスマ的な人がいてるンです。
この人は 落語も好きなンですがね。ぼくがなに気なく
彼の音楽を聞いた時に、『あッ、これは浪曲や』と思ったンですわ。
(中略)
たまたま大瀧詠一というミュージシャンが ぼくの会なんかに
よく来てくれていましてですね、『山下達郎て浪曲ですよ』って話をしたら、
本人に電話をしたらしい。『上岡さんがお前の音楽は浪曲やというてたぞ』。
そうしたら 山下達郎が、『バレたか』と」
桂米朝「ええ!(笑)」
上岡「子どもの頃から浪曲が好きで好きで ズッと浪花節を聞いてたンですって」
       ☆
ぼくみたいな黒人音楽好きだと、山下達郎はモータウン調のベース・ラインなどが
まず耳に引っ掛かったりするのだけれど、芸人さんはやっぱり素養が違う! 
浪曲という下敷きには気が付かなかった。その発想は無かったのでござる。

ノックの漫才理論

2012-02-02 12:02:14 | 落語

上岡龍太郎の語る横山ノックの漫才理論
「ネタというのは必ず、“山”という字を書くもンや。
初めに盛り上げて、真ん中に一ぺん山場があって、
最後にもう一ぺん盛り上げる。“山”という字を書け
       ☆
「序破急」と言ってしまうと、また違うな(「ヱヴァ」ではありません)。

壁に突っ込み

2012-02-02 09:02:44 | 落語

『米朝・上岡が語る昭和上方漫才』を読んでいるが、なかなか楽しい。
(昨日に読み終えた富岡多惠子『漫才作者 秋田實』からのムーヴ)
頁を繰るごとに、にやりとさせられ、ふと考え込まされる。
       ☆
上岡龍太郎「漫画トリオを結成した初めのころは壁を相手に
ツッコミの練習をしましたですよ。最初はノックさんの胸を相手に右手で、
つっ込まされてたンです。『ええ加減にしなさい!』。
本気で叩くと痛いからスン止め(寸前に止める)。そしたらノックさんが、
『お前、そこでひとりでやっとけ』といわれて、
ぼくは壁を相手にツッコミの練習をやったンです
       ☆
独り黙々と壁を相手に突っ込みの練習を続ける漫才師
――この絵面だけで、ご飯何杯もお代わりできるほど、破顔大笑。

楽屋見舞いと復興豆腐

2012-01-27 18:10:30 | 落語

東京の「パルコ」で1か月公演を行っている落語家、
立川志の輔の下に、楽屋見舞いとして
歌手の小林幸子さんから福島の“復興豆腐”などが届いたという。
それら豆腐類は、いわき市の「とうふ屋 大楽」のもの。
……大楽と小林さんのつながりとは? 
人との“縁”が震災を乗り越えていく「大楽」の話は、本紙「2月1日号」で。
(落語家については敬称略。気分が出ないので?! 悪しからず)

談志一門

2011-11-25 08:57:11 | 落語

先日(11月21日)、立川談志の訃報に接した時は、
そりゃショックだったけど……何より気の毒で
いたたまれないのが、弟子の談春志らくらの胸の内。
精進して、より良い落語を聴かせて頂戴としか言えないわね。

白鳥

2011-11-07 12:07:21 | 落語

昨日は休日出勤して一区切りしたところで、帰宅。
それでも持ち帰りとなり、『豆腐年鑑』の入稿データの作成などに
手を取られていたのですが、ふと気になっている落語家の噺を聴きたくて、
「Youtube」で検索開始。いや、音声なり動画なり
必要なデータが入手し易くなって、便利な世の中だねえ、と。
そこで気に入ったらば、パッケージ・ソフトを購入すればいいのだし。
そんな訳で、三遊亭白鳥の新作落語を2本ばかり聴いていました。

「第2回笑福亭鉄瓶の会」その3

2011-10-15 08:36:47 | 落語

仲入り後、初めて拝見させてもらった揚野バンリ(敬称略。すみません)の
お笑い演芸はまさに驚愕! 場内、沸きまくり。まさかの拍手喝采、大爆笑。
要はジャグリング。別段、目新しくも、あり得へんくらいの神業な訳でもない
……なのに、なんだけれど、バンリさんの立ち居振る舞いに
そこはかとなく漂うインテリジェンスとシャイネスの混合に当てられっ放し。
若い人ばかりでなく、お年寄りの方もきちんと沸かしているのは、凄いと感嘆。
いやいや、良い勉強をさせてもらいました。
客席までノリノリで、変な合いの手にバンリさんも自分のリズムを見失い、
手元が狂っていたけど、そのフォローまで芸の内。ぼくも腹筋を痛めてしまったぉ。
       ☆
トリは笑福亭鉄瓶さんの「竹の水仙」。
本人が思い入れのある噺らしいのに、最初、場内がざわついていたのが気の毒。
(スノッブがアホ面並べたコンサート会場みたいな雰囲気は勘弁だけど、
芸人さんの邪魔になるような私語は慎もうよ、と眉をしかめた)
まだ若く、華のある鉄瓶さんだから、人情噺などには行き届かないところが
多々あるようで、瞬発的なギャグに助けを求めている嫌いはあるかも。
ただ、素のキャラが客に浸透しつつあり、しかもそれが愛されているのは財産。
ぐいぐいっと小気味良く押してくる部分に加え、年季が入って、
しんみりと聴かせる個所も熟れてくれば、めりはりが付いて最強になれるはず、なんて。

「第2回笑福亭鉄瓶の会」その2

2011-10-15 08:23:16 | 落語

その笑福亭鉄瓶さんの私落語卒業式」は、
中学生時代のエピソード(実話)を元に構成。
本人曰く“いちびり”な性分を
具体的な事件の連鎖で、後半のクライマックスにまで持っていく。
鉄瓶さんの母親像が秀逸(絶対に自分の独演会には呼べない、らしい)。
サゲが弱いかなあとは思ったけど、細部のリアリティが光っている噺。
大事に育てていくうちにいつか、もっと良いサゲと取り替えることも有りだし。
本人のキャラを初見の客に伝えるにも、良いネタだしなあ。
       ☆
次に「替り目」を聴く。前々から思っていたのだけれど、
鉄瓶さんの声遣いが粗い、と言うか雑?!に聞こえてしまう。
(逆から言うと、勢いがあって、現代風で親しみやすいということ)
なので、細やかな人情の機微を味わいたい気分だと、もどかしさを覚える。
女房言葉だけでなく、老いた夫が長年連れ添ってきた古女房に対して
ぼろくそに言う悪口毒舌、それと裏腹の感謝の気持ちを吐露するくだりなど、
まだまだやろなあと感じる(ど素人の分際で偉そうで、ごめんなさい!)。
       ☆
古典落語なんてものは、多士済々の名人がこれまで残してきた名演を
様々なメディアで鑑賞できる訳だから、素人も目(耳)だけは肥えてしまうのかな。
でも、とどのつまり、これから毎回、毎年、高座に上げるごとに
鉄瓶さんの味がにじみ出てくることも期待でき、そこが古典落語の美味しいところ。
また、鉄瓶さんの熱演する酔っ払いの風情が、なかなか絶妙であることも発見。
元々テンション高めの、落ち着かない?!声音が巧まずして、
酔漢の演出に一役買っているのかもしれないなあ。

「第2回笑福亭鉄瓶の会」その1

2011-10-15 08:15:29 | 落語

昨夕は、(社長と共に)事務所を17時過ぎに閉めた。
帰阪すると、雨降る中、天満から南森町まで歩く。
天満天神繁昌亭」で電話予約済みのチケットを購入して、開場待ち。
18時半まで雨の中に立たされ、ちょっとブルーな気分になりかけるけど、
場内のBGMがマーヴィン・ゲイだったことで、すっかり気分がほぐれた。
19時から、笑福亭鉄瓶さんの独演会「鉄昌亭 第2回笑福亭鉄瓶の会」開始。
       ☆
鉄瓶さんは(笑福亭)釣瓶の弟子。
師匠もたまたま、昨日の繁昌亭・昼席にも飛び入り出演していたといい、
楽屋ですれ違いざまに「調子に乗んなよ」と耳元で囁かれたwとか。
さて、独演会の前座は、桂福丸時うどん」から。
真っ直ぐで良い声質の若手だけど、うどんを手繰る演技だけが今いち。
(前座だから、意識的に程々に抑えたってことはないよね?)
飲食の挙措だけで銭の取れる咄家も多いので、もっと精進してほしいぉ。
       ☆
鉄瓶さん自身は、3本の演目を高座にかけることになる。
創作落語の一種、“私(わたくし)落語”と銘打たれたものは、
師匠の釣瓶の考案みたいなことを言っていた。
文学上の“私小説”との連関を独り想像して、興味深かった。

電話予約

2011-10-13 15:40:33 | 落語

昼食時、「松竹芸能」に電話。明晩の独演会の予約をする。
(ぼくの姓がややこしくて、何度か復唱する羽目になる)
チケットの入手が楽々だったのは、喜ぶべきか? 悲しむべきか? 
当人の方にも、明日、聴かせてもらいに行きますとメール。
――あとは、どうか(想定外の)トラブルが発生しませんように!