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「新・企業力ランキング」 トップ200

2014年01月28日 15時03分23秒 | SIUの授業
最新版 「新・企業力ランキング」 トップ200
2014年版・財務面から見た、企業の真の実力

岸本 吉浩 :東洋経済(CSR調査、企業評価担当)
2014年01月20日


ランキング首位は3年連続で国際石油開発帝石だが、
富士重工業が200位台から一気に上昇するなど、
自動車系の健闘が目立った
(撮影:尾形 文繁)

年も明け、就職活動が本格化し始めた。
今年の就活のキーワードは「ホワイト企業」。
労働条件がよいホワイト企業をいかに選ぶか、
あちこちで喧伝されている。

しかし、新卒3年後離職率、残業時間、有給休暇取得率など、
就業状況を表す指標だけで「会社選び」をするのは非常に危険だ。
そもそも企業は利益を上げるために存在する。
「貧すれば鈍する」という言葉があるように、
業績が悪化し財務的な余裕がなくなると、
最低限のことだけしか考えなくなる。
たとえ今はホワイト企業でもあっという間にグレー企業、
そしてブラック企業となってしまう。

財務力の充実はすべての企業活動の基本となる。
財務をベースにした企業の力は、
命の次に大事なおカネを託す株式投資の銘柄選びはもちろん、
いちばん大事な人生を賭ける就職先選びでこそ、
まず最初に見るべきであろう。

さて、この財務データを基に企業の真の企業の力を探ろうというのが、
東洋経済が毎年作成している「新・企業力ランキング」だ。
成長性、収益性、安全性、規模の4つのカテゴリーで合計20の財務指標を3年平均し、
多変量解析の「主成分分析」で相対評価を行い、
それぞれ500点から1000点の間で得点化し、
それらを合計して総合ランキングを作成した。

ランキング対象企業は2013年9月1日時点で上場している一般事業会社
(銀行、証券、保険、その他金融は除く)のうち、
主成分析用の財務データが取得可能だった3330社だ。

トップは3年連続で国際石油開発帝石

第8回(2013年)となる今回の総合ランキングトップは、
3年連続で国際石油開発帝石(国際帝石)となった。
総合得点は3756点。成長性904点、収益性890点、安全性962点、規模1000点といずれも高得点となった。
3年連続トップは08~10年の任天堂に並ぶ2社目となる。


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足元は円安もあり、原油高が続き、販売価格は高止まりしている。
国際帝石の13年3月期の売上高は1兆2,165億円と前年1兆1,867億円から2.5%増加した。
増加率は12年3月期の25.8%増に比べると少し落ち、
営業利益、当期利益とも減益だったが、10年3月期の大幅減収減益が
評価対象期間の3年平均から外れ、成長性得点が20点アップした。

有利子負債は豪LNG開発イクシスなどへの大型投資も多く大幅増。
この影響で安全性は下がった。たが、
自己資本比率は13年3月期で68.6%と高水準で、
財務体質の強さは依然健在だ。

円安効果も続き、国際帝石の増収基調は持続しそう。
次回のランキングでも、同社がトップ争いの有力候補となることは、
ほぼ間違いないだろう。任天堂を超える、
初の4年連続トップ企業となる可能性も十分ありそうだ。

首位を狙う、高収益のファナック

2位は、前年3位から上昇したファナック。
総合得点は3,707点と、前年3,601点から100点以上の大幅アップとなった。
成長性951点、収益性872点、安全性996点、
規模888点と高いレベルでバランスよく得点している。

工作機械用NC(数値制御)装置世界トップなど、
独自技術に強みを持つ同社は11年9位、12年3位、
13年2位と着実にランクアップしてきた。
14年3月期は減収減益の予想となっているが、
トップの国際帝石にどこまで迫れるかが注目だ。

3位は3年連続2位だったヤフー(総合得点3597点)が、一つランクダウン。
成長性883点、収益性923点、安全性985点、規模806点と
いずれも高い得点ながら、2012年に比べると、
成長性は24点、収益性は43点減少。

今回の調査で見ると、大企業になるにつれて伸び悩みの傾向が出ているうようにも見える。
ただ、2012年6月に就任した宮坂学社長が「爆速経営」で実績を上げており、
次回調査では、巻き返しが期待される。

一方で、安全性、規模はさらに上昇。
ヤフーは、収益性では1位国際帝石、2位ファナックも凌ぐ。
他のカテゴリーで積み上げができれば、
今後、首位も狙えそうだ。

4位は、前年10位から大きく順位を上げたデンソー(3575点)。
成長性802点、収益性802点、安全性971点、規模1000点と安全性、規模が特に高い。
同社は06年7位、07年5位とかつて上位の常連だったが、
その後はランクダウンしていた。しかし、
11年28位、12年10位と徐々に復活し、今回、自己最高順位を更新した。

リーマン・ショックが発生した09年3月期は840億円の最終赤字となったが、
その後は順調に業績を回復。特に13年3月期は
北米向けの好調と円安効果もあり好決算となった。
14年3月期はさらに増収増益で最高益を見込み、トップ3入りも目前だ。

5位はソーシャルゲームのグリー(3572点)が
前年8位から上昇。成長性1000点、収益性1000点、安全性957点、
規模651点とデンソーとは対照的に成長性、収益性が高い。
ただし、同社の場合は対象決算期が12年6月期までであることに注意してほしい。
減収大幅減益となった13年6月期は今回対象外のため、
次回は順位が下がることになりそうだ。

6位はNTTドコモ(3571点)で、成長性721点、収益性861点、
安全性989点、規模1000点だった。
売り上げは伸び悩んでいるが、高財務体質は持続。
MNP(携帯電話番号ポータビリティ)で劣勢に立たされているものの、
ライバルのKDDI33位(3443点)、ソフトバンク18位(3471点)よりも頭一つ抜き出ている。

ライバル2社のうち、ソフトバンクは前年25位より上昇し、
17位から下がったKDDIを追い抜いた。米スプリント買収など
大型M&Aで14年3月期は売り上げもNTTドコモも上回ることになりそう。
この勢いで今後、さらに順位を上げてくるかもしれない。

以下、7位キヤノン(3557点)、8位コマツ(3556点)、
9位ディー・エヌ・エー(3555点)、10位武田薬品工業(3522点)と続く。
初登場で上位となったのが、15位リブセンス(3498点)。
求人情報サイトを運営する同社は
12年12月期の売上高は22億円とまだ少ないが、倍々で成長中。
利益もほぼ連動で増加している。

他に20位クックパッド(3465点)、21位エムスリー(3458点)などの新興企業が
上位進出を狙っている。今回は前回に引き続き、
自動車関連企業の上昇が目立った。4位デンソー、
12位ブリヂストン、16位トヨタ自動車はいずれも前年より順位を上げている。
大きく上げたのが38位いすゞ自動車(前回145位)と、
39位富士重工業(同247位)の2社だ。

円安効果や海外の需要増で両社とも13年3月期は最高益を更新。
14年3月期はさらに更新見込みと絶好調を持続している。
自動車関連企業の快進撃はまだ続きそうだ。

ダイキンやANA、積水ハウスなどが急浮上

さて、52位から100位までの企業を見ていこう。
新興国を中心に好調が続くダイキンが前回の157位から
一気に順位を上げた一方で、11年7月期をピークに減益基調の
ドクターシーラボは53位(前回19位)と大きくランクを下げた。
その他では、66位ANAホールディングス(前回283位)、
67位積水ハウス(同265位)などが急上昇となっている。


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100位台での注目は、126位のバンダイナムコホールディングス(3305点)。
ソーシャルゲームの好調などで利益率が上昇、
前年442位から急上昇しており、次回の調査では、
100位内を目指せそうだ。

102-150
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さらに、151位以降、200位までで目立つのは、154位アルバイトタイムス(3280点、前回1907位・2887点)、
190位豆蔵ホールディングス(3245点、前回606位・3069点)など。
ともに、前回から大きく順位を上げた。

151-200
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http://toyokeizai.net/articles/-/28539

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