確かに重松節なのですが、う~ん、ちょっと響いてこなかったですね。詰めが甘いというか、物足りない。かつての時代の雰囲気を思い出させてくれて、それはそれで懐かしいのですが。まして、出てくる遊園地のモデルが向ヶ丘遊園地なんだから、いう事無い?!次は中年ゴジラかな。
重松清はまだまだ続きます。「哀愁的東京」にとりかかりました。第二章の「遊園地円舞曲」に出てくる遊園地が、子供の頃過ごした家の比較的すぐ近くにあった、向ヶ丘遊園地みたいなのです。桜の名所、多摩川を渡って少し走って着く、私鉄の駅から直通のモノレールは二、三年前に廃止になり鉄路だけが残っている、二百メーター近くをいっぺんに登るエスカレーター、あの頃はまわりは梨園しかなかった・・・・そして閉園。向ヶ丘遊園地を知る人には分かると思いますが、まさにそのものですよね。重松清が何故ここを選んだか分かりませんが、多分行動範囲内で、訪れたこともあったのでしょう。忘れようにも忘れられない「遊園」に、こんなところで再会するとは思いませんでした。
昨日一日、イタリア語をすっぽかして読みふけってしまいました。傑作です。妻が浮気してしかも離婚をせまる、子供は不登校で家庭内暴力、自分は会社をリストラされる、そんな38歳の男が死んでもいいかなと思うところから話は始まります。5年前事故で無くなった同い年の男性とその息子の幽霊、ガンで死を前にした父の魂が何故か38歳の姿で現れる。そして、男の人生の分岐点を共にたどる。なんとも不思議な設定ですが、実にこれが深い深~い意味を持っています。上手く説明する自信がないのでここらで止めますが、自分のどってことのない冴え無い人生を、悔いばかり多い人生を、そして思うようにならない親や子との関係を、半ば諦めつつ、半ばいとおしみつつ、しかたがないやるか!と受け入れようと、思えるエンディングでした。そして、妻がいとしく思える、そんな小説であります。中年男性必読の書かも。
結構読み応えがあって良かったです。ヒナゴンは実在するのか否か?イッちゃん町長はどうなるのか?比奈の合併は?かなり終わりの方まで、話の展開ばかり気になって読んでいましたが、最後の展開に、あっさりと泣かされました。主人公のノブちゃんをかなり好きになりました。コミカルな乗りがなかなかです。でも、じっくり、じわっときます。表紙の絵もいいです。月末には映画も公開されるようで、映画館に見に行くかどうか分かりませんが、せめてDVDでは見てみたいです。
とりあえず一度読み終わりました。また読むとして、中に出てくる達人達のすごいこと!!開いた口が、ぽか~んという感じです。でもまぁ、達人と○○爺(私のあだ名のひとつ)と比べても仕方ないので、後は拾い読みして参考にしたいと思います。とにかく、真っ当な内容です。さて、次は斎藤兆史の「英語達人塾」。この中のテクニックを、イタリア語の場合の参考にしようという魂胆です。とにかく、どう勉強するか、ここらでしっかり見極めて、後は地道に10年位頑張るしかないか?と、その頃には、すでに年金生活者かな。