ホームヘルパー2級の実習の最後は、訪問介護です。資格のホームヘルパーは、文字通りで言えば、介護を必要とする人の家庭へお邪魔して、体に関する補助をしたり、家庭内の用事をするというのが仕事です。当初、二日間ということでしたが、事務所の方のおかげで、一日に二か所を訪問することで、一日で済みました。
一軒目は、買い物代行です。現地集合で、ヘルパーさんと待ち合わせです。訪問すると、男性が庭で作業をされていました。え、と思ったのですが、この方が利用者さんでした。奥様は、デイケアに行かれていて、不在でした。お宅は、新しく家が建てられた地区のようで、この家も新しく、見事にバリアフリーでした。玄関は普通ですが、庭からは車椅子で入れるようです。トイレは車椅子で入れる、間口も中も広い作り。家の中に段差はありません。お子さんは、別のところに住んでいるそうです。環境としては、万全ですね。さて、買い物代行ですが、今回はメモをすでに書いていただいてあったので、その確認をしました。銘柄を書いていただいているものはいいのですが、無いもの(今回は風呂用洗剤)については希望があるか確認します。念のために、現在使っているものを、脱衣所まで行って確認しました。メモ以外に買うものがないかも確認します。この日は、お米が追加となりました。用意されたお金を、金額を確認の上、預かります。利用者さんはお宅へ残して、買い物に出かけます。ヘルパーさんの軽で出かけたのですが、裏道を1分も走らずに到着。普通の人なら、歩いても5分もかからないでしょう。でも必要なのです。お米はもちろん、牛乳のパック数本など、そこそこ重い!店内に入り、品目、銘柄をチェックしながら買い物。この時にうかがったお話では、利用者さんの希望もいろいろで、1円でも安い方がいいという方もあれば、特売のものは買ってくれるなという方もあるそうです。賞味期限のあるものは、より新しいものを選びます。お年寄りの場合、消費に時間がかかったり、賞味期限のチェックを忘れたりする可能性があるので、仕方ないですね。買い物を終え、帰宅します。買ってきたものを出して、利用者さんに冷蔵庫へ仕舞ってもらいます。お釣りやレシートの確認をしてもらって、終了。時間があったので、トイレ掃除をします。といっても、広く、きれいなので、トイレ掃除用のウエットティッシュで済みます。その後、利用者さんの様子を聞いたり、世間話をしたりしながら、ノートに記録をします。申し送りも。利用者さんが洗濯物を畳んでいましたが、これは自分で出来ることはしていただくという考えから、手伝いません。出来ることはしないと、出来なくなってしまうという考えからです。この日は余裕がありましたが、1時間で家の掃除をする日もあって、大変だとのことでした。時間内に決められたサービスを済ませる、記録を取るというのが、仕事の流れだからです。今回の利用者さんは、耳も遠くなく、やや滑舌の不明瞭な時もありましたが、コミュニケーションは普通にとれ、ヘルパーさんとの話が楽しそうでした。ヘルパーさんは50代とおぼしき女性で、明るい感じで、自身では失敗も多くてとか、利用者さんによっては怒られることも多いとかおっしゃっていましたが、いい感じでした。是非、介護の仕事をしてくださいと言っていただきました。
間に4時間位間があったので、ブックオフで時間を潰し、二軒目へ。夕食の準備と翌朝の味噌汁の用意。パンツ型オムツの交換が、仕事の内容です。利用者さんが飲むかどうか確認して、日本酒の1合パックを1本準備。二口あるコンロを使って、同時に朝の味噌汁と夕食用の雑炊の準備をします。その間にも、火を使わないおかずの盛り付けをします。既製品の煮豆と卵豆腐です。味噌汁が出来、コンロが空いたところで、冷凍焼売をフライパンに入れ、蒸し焼きにします。夕食の準備が出来たところで、パンツ型のおむつの交換を済ませます。食事は自分で取れるので、配膳と水の準備をして、案内。夕食を取ってもらいます。夕食が済んだら、翌日の薬を準備するように声掛けをし、ゆっくりだが利用者さんが自分でするのを見守り、確認します。皿等の洗い物。ノート式のヘルパーさん同士のメモによる申し送りに記入。食事の内容と食べた量、尿の量、その他気が付いたことなど。訪問記録用紙も記入。この利用者さんは、お酒が好きなようで、以前自分で買いに出かけ、途中まで行って帰れくなったことが何度かあったそうです。そこで、戸棚に番号式のカギを付け、そこに保存。ヘルパーさんが休肝日を設けながら、一日一パックまでで出してあげているそうです。今回、おむつを替える際に開けた部屋にもう一パック置いてある(隠してある)のを見つけましたが、それをとがめることはせず、見つけた分は翌日に飲んでくださいと、あくまでも相手をたて、適量を守ってもらうように、もっていったのは、さすがでした。ヘルパーさんによると、この利用者さんは几帳面で、整然と片付いていないと駄目で、決められた所にものを片づけないといけないそうです。野球や歌番組が好きで、デイケアには行かず、一日中テレビを見ているとのこと。この日は、ほとんど会話がありませんでしたが、話しが弾む日もあるそうです。気難しそうな方なので、日による差が大きいのかもしれません。
今回は、二軒目は1時間だと一杯いっぱいという感じではありましたが、それでも買い物さえちゃんとしてあれば、なんとかやれるのかなと思いました。一軒目は、時間的には余裕でしたね。ホームヘルプは、時間が細切れなので、主婦のパート的な仕事としては、やりくりがしやすそうです。ただ、利用者さんやその家族との関係が難しい場合もあるようなので、訪問先による差が大きそうです。また、利用者宅にあるものだけですべてをしなくてはならないので、その辺も大変そうです。利用者さんにしてみれば、自宅で生活して介護してもらって生活出来れば、それが一番幸せなのかなというするので、大切な仕事だと思います。さらに、デイケアを時々利用して、いろいろな人と接する機会もあればいいのだろうとも思います。
以上で、ホームヘルパー2級取得までの過程を書いてみました。この後、レポートを出して、ニチイから修了書をもらいました。また、教育給付金ということて、(初めて)ハローワークへ行って手続きをして、払ったお金に二割が戻ってきました。まだ、今の会社の定年まで1年半ほどあり、体力的に休みの日に何かやるのは難しそうで、それまでは何も出来そうもありません。退職した様子ですが、介護の仕事に挑戦してみたいと思います。賃金的には安いでしょうが、人手が必要とされている業界なので、選り好みしなければ、他の職種よりは就職しやすのではと思っています((甘い?)。