病院へ行った帰りにショッピングセンターの中のブック オフに寄りました。いつものパターンで、まず105円コーナーを見るのですが、その単行本の作家別の辺りを見ていた時、半額セールの案内のアナウンスのBGMとして中島みゆきの「世情」が流れてきました。かつて、彼女の歌を熱心に聞いていたことがあったのですが、その頃の歌のひとつです。現在は手元には音源が無いので、久し振りに聞きました。で感じたのが、「もう全ては歌われてしまっているじゃないか!」ということでした(この感じ、伝わるでしょうか?!)。最近クラシックを聞くようになった理由のひとつに、いわゆるJPOPなどの耳にする日本語の歌の歌詞への不満に堪えられなくなったというのがあります。いいなと思う歌手でも、1、2曲位はいいけど、アルバムを聞けない。聞き始めて途中でいやになっちゃう。中島みゆきのこの頃の歌とか、吉田拓郎の初期の歌とか昭和40年代のフォークソングとか、ちょっとスタイルが違うけど荒井由実時代のユーミンの歌とか、アルバム全曲を飽きずに何度も聞いたものでした。それは多分、歌う方も聞く方も、自分も他人も傷つけてしまうカミソリのような、しかもガラスのようにもろく壊れやすい、満たされることを知らない心を持っていたということで、今の歌のせいばかりではないんでしょうけどね。
前回のブログで、NHKの「音楽探偵アマデウス」をあまり好意的でない風に書いてしまいましたが、寸劇のおおげささなところが嫌いなだけで、それ以外はクラシック初心者の私にはうってつけの素晴らしい番組です。今日も再放送で、ショパンの24の前奏曲集を取り上げていましたが、とても良かったです。特に、ピアニストの仲道郁代の弾きながらの解説とか、終わりの方の演奏とかは、もう「うっとり」という感じでした。彼女は、演奏は言うまでも無く素晴らしいのですが、ちょっと下がり目の感じや話し方もあって、喋るととてもかわいらしい。演奏時と話しの時との落差というのでしょうか、何かTV見ながらすごくドキドキしてました。年末に放送されたNHK音楽祭2008でのバイオリン協奏曲を見て、その力強い音色と容姿の愛らしさに参って、庄司紗矢香のベストアルバムを購入し今集中的に聞いているのですが、仲道郁代のベストアルバムが次の候補になりそうです。