CACAO通信パート2

食べ物、思い出、その他、不定期に更新しています。
また、母校の県立生田高校3期生の連絡も。

中島みゆき/世情

2009年01月31日 | 日記・エッセイ・コラム

病院へ行った帰りにショッピングセンターの中のブック オフに寄りました。いつものパターンで、まず105円コーナーを見るのですが、その単行本の作家別の辺りを見ていた時、半額セールの案内のアナウンスのBGMとして中島みゆきの「世情」が流れてきました。かつて、彼女の歌を熱心に聞いていたことがあったのですが、その頃の歌のひとつです。現在は手元には音源が無いので、久し振りに聞きました。で感じたのが、「もう全ては歌われてしまっているじゃないか!」ということでした(この感じ、伝わるでしょうか?!)。最近クラシックを聞くようになった理由のひとつに、いわゆるJPOPなどの耳にする日本語の歌の歌詞への不満に堪えられなくなったというのがあります。いいなと思う歌手でも、1、2曲位はいいけど、アルバムを聞けない。聞き始めて途中でいやになっちゃう。中島みゆきのこの頃の歌とか、吉田拓郎の初期の歌とか昭和40年代のフォークソングとか、ちょっとスタイルが違うけど荒井由実時代のユーミンの歌とか、アルバム全曲を飽きずに何度も聞いたものでした。それは多分、歌う方も聞く方も、自分も他人も傷つけてしまうカミソリのような、しかもガラスのようにもろく壊れやすい、満たされることを知らない心を持っていたということで、今の歌のせいばかりではないんでしょうけどね。

前回のブログで、NHKの「音楽探偵アマデウス」をあまり好意的でない風に書いてしまいましたが、寸劇のおおげささなところが嫌いなだけで、それ以外はクラシック初心者の私にはうってつけの素晴らしい番組です。今日も再放送で、ショパンの24の前奏曲集を取り上げていましたが、とても良かったです。特に、ピアニストの仲道郁代の弾きながらの解説とか、終わりの方の演奏とかは、もう「うっとり」という感じでした。彼女は、演奏は言うまでも無く素晴らしいのですが、ちょっと下がり目の感じや話し方もあって、喋るととてもかわいらしい。演奏時と話しの時との落差というのでしょうか、何かTV見ながらすごくドキドキしてました。年末に放送されたNHK音楽祭2008でのバイオリン協奏曲を見て、その力強い音色と容姿の愛らしさに参って、庄司紗矢香のベストアルバムを購入し今集中的に聞いているのですが、仲道郁代のベストアルバムが次の候補になりそうです。


ありふれた奇跡って・・・

2009年01月24日 | 日記・エッセイ・コラム

山田太一脚本のドラマ「ありふれた奇跡」、快調ですね。それはそうと、題名にある「ありふれた」と「奇跡」との二つの言葉は相容れない感じで、ありふれていたら奇跡じゃないだろうと思いますよね。この「奇跡」とは、今戦争のない日本に生きている(時代と国)ということそのものを指しているみたいです。私のはそれとはちょっと違いますが、病気や事故また事件によって命を落とすことなくこの年齢まで生きてきたこと自体、珍しくなくありふれてますが「ありがたい」ことだと思っています。番組のホームページには、山田太一の他のコメントもあって、興味深いですよ。

今期のドラマについては前にも書きましたが、他に最近見るようになった番組に、NHKBSで放送している「クラシックミステリー 音楽探偵アマデウス」というのがあります。クラシックの名曲について、演奏家や音楽大学の教授等が楽譜や演奏を交えながら分かり易く説明するものです。ところが、これはNHKにありがちなのですが、大げさな寸劇を交えて進行するのです。番組を見る人に堅苦しく感じさせまいという意図だと思うのですが、内容が充分興味深く、しかも分かりやすいのですから必要ないと思えます。実際、はじめて見た時にそれが気になって、しばらく見るのを止めていた位でした。今日の放送は、バッハの「無伴奏チェロ組曲」で、古川展生というチェリストの解説付きの演奏やパブロ カザルスの1955年の貴重な演奏のフィルムなど、見応え充分でした。また、楽譜に秘められた音の響きの秘密など、なんとなく聞いていては気がつかないことも知ることが出来ました。そうそう、バッハの時代に使われていたといわれる珍しい5弦のチェロを再現したというのも出てきました!まぁ寸劇は我慢して、見るようにしていきたいと思っています。

囲碁の方は、「すぐ碁が打てる!」というパソコン用の入門編のベストセラーを購入しました。波平さん気分で本を見ながら碁盤に並べるのも良いのですが、パソコンとはいえ相手があって、リアクションがあるのはやっぱりいいですね。


虞美人草/夏目漱石

2009年01月17日 | 本と雑誌

いや~凄いですね、漱石は。圧倒されました。読んだのは岩波文庫です。

解説にもありますが、とにかくその文語調の文章は凄まじい。解説2の冒頭の「作者がもっとも苦心したのは文章である。」や「『文選』を三度くりかえしてよみ、ひとくぎりの文章を俳句をひねるように苦心して書きついでいったという。」に端的に表されているように、凝縮されきっています。新聞小説という性格上、美文という技法を選んだと書かれています。主に情景描写などに使われている様々な修飾の技法や洋の東西の古典からの引用は、私には字面を眺めるのがせいぜいでほとんど分かってないのですが、それでも何かを感じてしまう程のパワーにあふれています。それぞれの登場人物のキャラクターの設定や描写も見事です。ちなみに話の方は、「道義の徒が我意や利害打算の徒を打倒し制裁する」という勧善懲悪がテーマとなっています。

もうひとつ感じたのは、時間の流れ方のゆっくりだったのだなということです。特にそれを感じさせるのは、今なら電話なりメールで即時するような訪問の連絡とかを、当時は手紙でしていたということです。そんなゆっくりとした時間の流れと美文がかもし出す雰囲気は、まさに明治の大文豪という感じです。この後も漱石を読んでみようかと思っています。

写真コーナー、アップしました。のん木さん、ソラの写真はまだ撮っていないので、もうしばらくお待ちください。


ガストン ルノートル

2009年01月13日 | 日記・エッセイ・コラム

ネットを見ていたら、フランスの菓子や料理の仕出しで有名なガストン ルノートルが亡くなったという記事を見つけ、びっくりしました。私が調理師学校卒業後就職した先のカフェの支店があったのが、池袋の西武百貨店。その西武の地下にあったのがルノートルのショップでした。その店のショーケースを見た時の驚きといったら、ありませんでした。今でこそフランスの著名な菓子店が色々なところに支店を出したり、フランスで修行した人が本場そのままの菓子を店に出すところも多くありますが、当時は本当に珍しかったのです。本でしか見たことのなかったような、カシス、オレンジなどフルーツやピュレ等を使った強烈な色彩が目を射るようなその色彩とデザイン。甘いところは甘く、酸っぱいところは酸っぱくといったメリハリのある味。また、これも一部のレストランへ行かなければ味わえなかったようなフランス人の生活そのものといった惣菜。ぱりぱりと音をたてて皮が裂け、バターだけあったらいくらで食べられそうなバケット。知識でしか知らなかった、フランスの食文化がそこにはありました。それが、他よりはやや高いとはいえお金を出せば簡単に手に入るようになったのです。本当に衝撃でした。その本家本元であるルノートルが亡くなったと聞いて、なんとも言えぬ感慨というか、時の流れというか、を感じざるを得ませんでした。ルノートルショップについては、こちらをご覧ください。

さて、いよいよ今晩からドラマ「神の雫」が始まります。どうなりますことやら。同じ時間に例の広末の出るドラマもあるし、NHKの「プロフェッショナル」もあるしで、迷うところですが、神の雫はビデオに録って、広末のドラマを見るつもりです。


仕切りなおし

2009年01月10日 | 日記・エッセイ・コラム

時々コメントを寄せてくださるkazuさんがHPなどを休止して本業のボウリングに専念されると聞いて、感じるところがありました(幸い、その後ぼのママ日記は再開されました)。もっともkazuさんと私とは思うところが違うかもしれないので、ここからは私個人のことです。前にも似たようなことを書いたのでだぶるとは思いますが、年頭ですのでまぁ悪しからず。

この数年、「ながら」が減りました。TV見ながら勉強とかの「ながら」です。例えばTVを見ながら外国語の読解をしていたとすると、結局どちらかがお留守になるか、平行して出来てもどちらも集中力を欠くという結果になると思います。特に10代の頃などは気にならず平気でしていましたが、なんだかどっち付かずは良くないなというか、もったいないと思うようになりました。やはり勉強は勉強でそれなりの質、TVはTVでちゃんと集中して見る、それによってどちらも得るものが多くなるとか質が高くなるとかあると思うのです。かっこよく言えば、量より質、ちょっと大人になったってことでしょうか(笑)

それと、kazuさんじゃないけど、何でもかんでもじゃなくて、やることを絞ろうという気持ちです。それこそ趣味からTV番組まで。そのかわりじっくり取り組みたい。先にも書いたように、人間なんて一度にそうそうたくさんのことは出来ないよなということです。私は今度の5月で54歳になり、仮に80歳まで無事に生きられたとしてもあと26年ということで、結婚してからでも23年ですから、あっと言う間と言えないこともないです。さて今から何が出来るかなと思うと、ちょっと焦ります。

過去は過ぎてしまったことで、精々思い出して反省する位が関の山。未来は色々空想してみるけど、所詮雲を掴むような話。で、せめて自分で何とか出来るのは、このまるで車窓から眺める景色のようにびゅんびゅん過去となっていく「今」しかないわけです。じゃ、その今を自分なりに高め充実させよう、ということです。

どうも正月早々、分かったような分からないような、当たり前のことを書いてしまいました。で、近況を少し。夏目漱石の「虞美人草」に再度挑戦しています。名文だと思います。ただ、さらっと読めないので、なかなか進まない(苦笑)別に急ぐ理由もないので良いのですが。ネットで、囲碁セットを購入することにしました。年末実家でテキストを並べる用にマグネットのを買ったのですが、さすがに小さくて使い難いことはなはだしい。で、安いのを買うことにした訳です。着いたら、お披露目することにしましょう。TVの連続ドラマもぼちぼち始まりました。目玉は、山田太一最後の(?)連続TVドラマと言われる「ありふれた奇跡」。また仲間由紀恵かよとも思ったのですが(CMやドラマでよく見るので)、それ以外のキャストも含めなかなかよいですね。山田太一的とでも言うのでしょうか、ありそでなさそな登場人物の行動や台詞、特に妙に理屈っぽい台詞があるのはファンとしては嬉しいです!! 他には、江口洋介や広末涼子の出る「トライアングル」も楽しみです。江口は、森高千里を奪った憎っくき男ですが、この頃やっと許せるようになりました(笑)。広末は、年齢と共にいい感じになってきたのではと思ってます。CMの女王(!)相武紗希ちゃんも出てますしね(^.^)。