〈第三項〉論で読む近代小説  ◆田中実の文学講座◆

近代小説の読みに革命を起こす〈第三項〉論とは?
あなたの世界像が壊れます!

明日の講座のテーマ

2023-01-27 11:33:12 | 日記
明日の朴木の会の講座は、「近代小説の終焉から未来へ」というタイトルでお話しします。

このテーマ、重すぎて、もちろん、自信があるわけではありません。
しかし、今の状況を思うと、こうしたことを自分なりに考えざるを得ません。
1999年の後半、約半年北京にいて戻ってみると、
アメリカニューヨークの同時多発テロの衝撃はわたしにとって、
極めて大きいことでした。
今、ウクライナの事が思われます。
戦争は究極には神と神の闘いであり、それぞれの正義があります。
相手の対場に立つことの困難さ、あるいは不可能性を小説の場で考えさせてくれるのが
近代小説の本流ならぬ神髄ではないかと想定し、
具体的には村上春樹の『木野』をこの半年、皆さんと読んできました。
明日はそのまとめができればと考えています。

コロナ禍で公開の場に出ることもありませんでしたが、
昨年暮れ12月は埼玉大学と福井県のあわら市に話しに行きました。
あわら市は魯迅の『藤野先生』の藤野厳九郎の生誕の地、
そこで魯迅の作品の話をできたことは、近代小説の《神髄》を考える上で、
私にはありがたいことでした。
奥深く閉じられた「心」の、あるいは「鉄の部屋」の扉を開けるには、
鍵は内にあって、外から開く。
村上春樹の小説も近代小説も終わりではなく、未来に向けて開かれている、
明日はそんなお話ができれ場と思っています。共に考えましょう。


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