〈第三項〉論で読む近代小説  ◆田中実の文学講座◆

近代小説の読みに革命を起こす〈第三項〉論とは?
あなたの世界像が壊れます!

講座のお知らせ

2021-04-29 19:24:41 | 日記
コロナ禍はますます拡大していますね。

 朴木の会の望月さんから、下記のお知らせ掲載依頼がありました。



5月1日(土)に、田中実文学講座を開きます。

テーマ    森鷗外『舞姫』―近代小説の神髄―
講師      田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時      2021年5月1日(土)午後1時半から午後3時
参加方法    zoomによるリモート参加
申込締切    2021年5月1日(土)12時まで

参加をご希望の方は、お名前、所属をご記入のうえ、下記のアドレスに申し込んでください。
申し込まれた方には折り返しメールでご案内します。
dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com  (担当 望月)

主催   朴木(ほおのき)の会

『舞姫』に関しては二回に亘ってお話しようと思っています。

29日は作品の仕組みやその物語に対して、です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オンライン講座のこと

2021-04-20 10:16:43 | 日記
次回の朴の会のオンライン講座は当初4月24日の予定でしたが、
5月1日1時半からにさせていただきます。
詳細は改めてご案内しますが、作品は森鷗外の『舞姫』を取り上げる予定です。

森鷗外の『舞姫』は近年、そのモデル問題の考証が膨大に行われていて、
新たなライトが当たっています。
もちろんそれが『舞姫』という文学作品の新たな価値や意義を発掘する
契機になることが望ましく、これを踏まえておきますが、
コロナ禍の中、改めて作品の価値・意義を捉え直しておきたいと思います。

一言で言えば、『舞姫』の一人称の〈語り手〉の帰国する途中、
「余」は手記を綴っていますが、これは何を語ろうとしていたでしょうか。
身籠ったエリスは自分が見捨てられることを知って発狂、
しかもそれでもなお「余」、太田豊太郎を気遣っている。
「余」はいかなる人物で、何を語ろうとしていたのか。
これを私はどう読んでいるか、もう何度も『舞姫』論を発表してきました。
人生の最後、自身の中で決着を着けたいと思っています。

前回の拙稿の『なめとこ山の熊』論もそういう思いで書きました。
天沢退二郎さんたち、賢治研究との決別の思いと、
賢治研究の恩恵にあずかっていることの大きさ、その双方を意識しました。
賢治は世界観の転換を自らの魂で語っています。
これにご関心のある方は、拙稿「『なめとこ山の熊』の行方―先に死のうとする熊と小十郎―」を
前回の記事に掲載していますので、ご覧ください。

私個人の最近の作品の読みは、都留文科大学と大学院の研究紀要にそれぞれ掲載しています。
大学の紀要に魯迅の『故郷』論、大学院の紀要に村上春樹・あまんきみこの作品論です。
今度は『舞姫』をどう読むかをお話します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする