月に1度のレポートにかける魂

2011-09-24 21:29:55 | 価値向上
以前にお話ししました通り、私は、マーケティングと称して、アパレル各社による雑誌への衣装・商品貸出し状況について調査し、これを一定の形でデータ化して取引先へ提出するという業務を手掛けております。

私が手掛けている業務の場合、目を通す雑誌が決まっており、これは別の取引先(以下「X社」)から毎月用意される雑誌(以下「対象誌」)に目を通して、先方から指定されたブランドの(1)貸出し商品、(2)ファッション以外の分野での事業に関する掲載を対象のデータとして集めていきます。そして、対象の要件に見合った掲載ページをスキャナーにかけ、ビジュアルデータとしてpptに載せる形でレポートを作成し、これを先方に提出します。

ここで、収集すべきデータの対象範囲は、対象誌によって以下のように分かれています。

A. 女性月刊誌30冊(毎月必ず用意されます)…(1)(2)ともにすべて
B. 男性誌&ファッション業界誌19冊(毎月必ず用意されます)…主に(2)
C. 上記以外の雑誌(X社の商品が貸し出されたものが用意されます)…不要

となっているのですが、この業務がスタートしてから半年がたった今年8月になって、私は、
「対象誌がこれだけだと、ほとんどデータが集まらないブランドが出てくる。」
ということに気付きました。データが集まらないということは、レポートに載らないということなので、レポートを受け取った側からすると、これはつまらない。

データの集まりが悪いブランドは、大多数が対象年齢の若いブランドで、その対象年齢に見合った雑誌は、A.とB.では少ないのですが、C.のグループにはそれなりにあり、改めて目を通してみたところ、対象になる掲載ページがそれなりにあったのです。そこで私は、この次の月からC.の雑誌も対象に含めるようにしました。C.のグループの対象誌は、その月の配本状況で決まるので、対象誌の範囲が月によって変わることにはなりますが、もともとA.とB.の雑誌でも対象の掲載がなければレポートには載せていないので、前月にあった雑誌がその次のレポートにはなかったとしても、何も問題はありません。結果、新たに対象誌とした雑誌は11冊。この業務のスタートは2011年1月で、時間がないため、この月は11・12月発売のA.グループの30冊だけを振り返ってデータを拾い、レポートに起こす形であったので、8月の対象誌は、スタート時点の2倍に激増。レポートの分量も約3倍にまで増加しました。取引先の担当者としては、
「レポートに掲載するデータは、多ければ多いほどいい。」
ということらしいので、その意向にも十分に適うレベルのものに仕上がったといえそうです。

先方の把握していない雑誌を対象誌に含めていることもあり、「何コレ?」と照合の問い合わせが来る可能性は十分にあるものと思っていましたが、レポート提出後特に問い合わせがくる様子もなく、先方には喜んでいただけたものと認識しています。

そして、今回9月も同じ要件でC.のグループから対象誌を選定したところ、その数は15冊を越え、いよいよ対象誌の総数が60冊の大台を突破してしまいました。スキャナーにかけてデータをそろえるのも一苦労ですが、ボリュームのある、質の高いデータを用意するためには、時間は惜しみません。

さて、昨日お話しした「長く続けられる仕事」の3要件
1. 常に人を喜ばせようという心掛け
2. 「何が好きで、何が得意か?」の認識
3. 自己満足と押し売りを徹底的に排除する心の強さ
に、この私の例がどのようにあてはまっていくかといいますと、

1. レポートに載せるデータは多ければ多いほど先方が喜ぶ。
2. C.のグループの対象誌は大多数が対象年齢の若い(20歳前後で私自身の年齢に近い)雑誌なので、基本的に好きで目を通している。
3. 特に先方から問い合わせはなく、先様から伝えられた意向にも沿った形で対象の掲載を選んでいるので、自己満足で終わることはまずない。

という形です。すべて間違いなく当てはまっております。

そして、こういった取り組みは、短期でも長期でも、必ず何らかの形で実を結ぶものと信じております。

いかがでしたでしょうか。個人も組織も財布のヒモが固いこの時代、その財布のひもを緩めるのは、「好きなものへのこだわり」、いいかえれば職人芸です。「適当な安物」は、一時は売れますが、すぐに見放されてしまうのが関の山です。私達も、それぞれ好きな分野で職人芸を磨き上げ、お客さんに感動を与える働き方をしていきたいものです。

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