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日々の工作など

YAMAHA A-950再生記 2

2016-11-16 21:46:57 | オーディオ
プロテクターが作動した原因は何かと原因を探ります。作動直前の異音は右チャンネルから発したようなので右チャンネルを主体に見て行きます。

回路図はHIFIenginからダウンロードできました。ただ海外では型番はA-1000となっています。

回路図もコンピュータの画面では書き込みも思う様にできないので紙にプリントしてにらめっこです。



A4の紙をはりあわせて新聞紙並みの大きさになります。

終段が生きていそうなのでエミッタ―抵抗の電圧でアイドリング電流を確認してみます。スライダックはないので恐る恐るスイッチを入れます、電圧は1.4ボルトほどあり5アンペア位流れているいようでみるみるヒートシンクが熱くなりあわてて電源をきります。写真をとるゆとりはありません。左チャンネルは11mVの正常値に調整可能でした。

またプロテクターの作動はDC漏れの可能性もありDCサーボ回路の交換としてICと無極性電解コンデンサー交換は先におこないました。これは以前のA-750と同じ部品を使用していて、秋月で唯一販売しているL型オペアンプNJM4565Lに交換します。




再度恐る恐る電源をいれてみます。アイドリング電流は変わらず多いのですが何とプロテクターは解除されました。バイアス回路に問題がありそうなことがわかりましたがAclass Turbo回路という曲者があり厄介そうです。



バイアス回路部分のアップですが見た目の部品の劣化はなさそうでトランジスターの電極もきれいな色をしています。

順繰りにトランジスターのチェックをしてみます。



まず熱補償用のトランジスターのhfe測定をしています。




回路図の赤〇部分をチェックしています。バイアス調節用の半固定抵抗も問題なし。バイアス電源用のツェナーダイオードも問題無く、バイアス回路直列の抵抗も数値どおりで基本的なバイアス回路には異常ないことになります。

Aclass Turbo回路を構成するTr122 126を調べてみたらTr126がhfeが1、正常な左チャンネルは355あり、故障個所発見となりました。





使用トランジスターは2SC2634で入手可能ですが手持ちの2SC2240で代用します。左チャンネルも合わせて交換しました。

早速電源を入れててみますが、まだアイドリング電流は調節できません。再度模索が始まりました。


















YAMAHA A-950再生記 1

2016-11-14 18:25:09 | オーディオ
YAMAHA A-950を導入してみることにしました。CA-1000 CA-2000 A-1000 A2000のビッグネームの前にかすんでしまう不人気機種で型番もA-950と1000に少し欠けるナンバリングでメーカーにも継子扱いされているような感じです。

オークションで稼働機を入手しました、だいぶ競いましたがそれでもビッグネームたちに比べると安価です



入力切替ボタンのうちTAPE2の飾り板が欠損しています。アルミ板を切り出し塗装して貼り付けました。ちょっと見ではわかりにくいでしょう。




試聴はじめましたが、高音もくっきり低音もくっきりと聞きほれていたところ開始後40分、クスッと音がした直後プロテクターが作動して音が出なくなってしまいました。電源は入ったままななのでパイロットランプは点灯したままです、ヒューズ切れはしてはいないので終段のパワートランジスターは大丈夫と思うのですが動作品を買ったのでひどくがっかりです。

悪いことは続くものでその翌日にスピーカーの測定をYAMAHAのCA-V1でしていたら、音がビビりがあるのでスピーカの取り付けのゆるみかと思いスピーカーユニットをねじで締め付けつつスイープを繰り返していら、プツットした音とともに電源が切れてヒューズが切れてしまったようです。ビビりはアンプが原因でこちらは終段のパワートランジスターが昇天してしまったようです。

2日連続の故障はへこみます。





STEREO誌2012年付録 スキャンスピーク10F8422-03 製作記 6

2016-10-08 01:59:04 | オーディオ
スピーカーを1か月ほどエージングしたみました。といっても常時音出しをしていたわけでもないのですが。

パソコンラックでは大きすぎるのでテーブルの上での再生です。



特性を見るとトーン補正無しでは
初めは


エージング後は



トーンコントロール補正後は

初めは

エージング後は



となりました。特性ではあまり変化はありませんが低音用のユニットはおろしたてのため初めは低音が出にくい感じでトーンコントロールなしでは低音が寂しい感じでしたが、エージング後はトーンコントロール無でも寂しい感じではなくむしろトーンコントロールによる低音の増強が不自然に感じるようになりました。周波数測定でもエージング後のトーンコントロール補正では低音の音圧の上昇が強いようです。

高音の特性はもともと純音による歪率特性の優れたユニットであるせいか(分割振動でも良い音を出してくれるユニットであること)、高音と低音の再生を分担させたことで低音再生時の大振幅による高音の変調がないため大きめの音量でも音が崩れにくく交響曲もそれなりにこなしてくれます。もともと位相特性もそろっていて耐入力もツイーターのように気にする必要もないため特性の優れた6dB/octのネットワークが使用できるため労せずすっきりとした2ウェイスピーカーが組めたようです。

今年の付録のFOSTEXのM800でも同じ手でいってみましょうか。




STEREO誌2012年付録 スキャンスピーク10F8422-03 製作記 5

2016-09-10 21:54:13 | オーディオ
試聴。エージングを進行していますが、こもったように音の不足する部分、余分に響く部分のがあるような、昔の安っぽいPAのような音質が気になってきました。

吸音材は写真のような入り方をしています。



ユニットの周り上面、後方、側面と吸音材を入れ後方の吸音材仕切り板より下方に垂らして共鳴管を塞ぐ形に入れてありました。見ずらいため必要以上に塞ぐ形になっていました。そうとは知らず余分な共鳴を取るために吸音材を追加してしまいました。





点検口の上板をはずして吸音材をつめこみます。



この状態では音はとても綺麗に付帯音もなくすっきりとしたおとになりましたがまるで低音が出ていません。2リットルの密閉箱に入れたようなかんじです。測定もしてみました。

ポートの特性は



これだけ見ると200Hzの共振と50Hzの共振までがほぼ均一になり周波数特性だけ見ると理想的なのですが出力が弱くて50センチの距離での特性では低音はまるで出ていません。



トーンコントロールで低音を最大限ブースとしてもここまででした。



再度の吸音材の詰め直しをします。

今度はユニットをはずしてユニット周りの詰め替えからおこないます。ビス止めなのでねじ山の心配もなく楽々と取り外しができます。



ユニット周りのみに限局して吸音材を配置します。この時に後壁の吸音材が下方にたれてポートを塞ぐ形になってしまっていることに気づき、短く切り取りポートを塞がらないように、またポートの前壁にも吸音材をいれてユニット周辺だけは4方吸音材で囲まれるように、ただし内腔は塞がらずに中空が続くようにしてみました。またターミナル取り付け部分には少量スポンジをはりつけています。このつめ方は2014年の付録のフォステクスの8センチ2ウェイの共鳴管と同様なつめ方になります。

これでこもったような感じもとれ、低音も出るようになりました。先細りの共鳴管では内腔は塞いではいけないようです。

特性も測ってみました。



ポートの特性ですが共鳴は強まりますが3/4波長の200Hzが50Hzより強くなってしまっています。内腔が塞がっていなのですが高音の漏れは少なくなっています。

50センチ離れての特性です



低音は始めの特性とほぼ同等です。トーンコントロールで調整してみます。メモリは3時くらいでちょうど良いようです。





まずまずの特性になりました。




STEREO誌2012年付録 スキャンスピーク10F8422-03 製作記 4

2016-09-08 02:21:07 | オーディオ
塗装が終わりユニットの取り付けです。

高域用のユニットには高音のハイ上がりを取るように0.1mHのコイルも直列に取り付けます。



試聴開始します。



鳴きだし一番どうしても高音がさえず、すぐに0.1mHのコイルをとりはずします。どうしてもフルレンジスピーカーにはコイルは相性が悪いようです。

口径、箱の大きさから期待したほどの低音が出ていません。以前ほぼ同じサイズのバスレフ箱も作っていますがとてもかないません。おろしたてのユニットのせいかもしれずしばらくエージングをすすめてみましょう。

特性も測ってみました。まず各ユニットの特性です



ユニット直前1センチの特性です。高音用、低音用をあわせています。クロスオーバー周波数は予定通り1200Hzです。磁気回路の銅キャップのかげで高音でのインピーダンスの上昇が少ないためインピーダンス補正回路をつけなくても高域のカットはうまくいっています。また共鳴管の共鳴周波数らしい50、200、330Hzにデップがみられます。

ポートの特性です



45、200、330Hz付近に共振の山が見えます。今回はわりと高音の漏れが少なくてすんでいます。

50センチほどはなれて総合の特性です。



ポートの放射が少ないせいか低域が寂しいくやや期待はずれでした。

ただバスレフより特定の周波数での癖が少ないせいかアンプのトーンコントロールとの相性は良いようで不自然な感じが少ないので、アンプのトーンコントロールで特性を整えてみました。私の作ったバスレフは特性がうまくないせいかトーンコントロールを使うと不自然な感じが強く絶対使わなかったのですが。

特性は



これでだいぶ聞きやすくなっています。トーンコントロールによる不自然さ感じません。

ネットも合わせて作成しています。木枠にジャージー生地をボンドで固定しています。固定はマジックテープにします。