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日々の工作など

YAMAHA CA-V1 再生記 6

2015-09-29 22:13:57 | オーディオ
シルバーウイークは幸い全て休みになり家にこもらずに羽をのばしてみました。

7月21日はスピーカー再生研究会のオフ会におじゃまさせていただきました。オフ会初体験です



愛サウンドライフ/ライトイアの平面スピーカーの試聴をさせていただきましたが1000Hz以上の帯域を十分に再生できるのは、正相型12dBネットワークでのツイーターの使用に最適(低域まで受け持たせやすい)ので是非ためしてみたいです。能率は低めなのでやはりマルチアンプ駆動がよいのでしょう。

またSACD CD MP3の聴き比べも試聴させていただきましたが、高域が情報量が多いほど静かにきこえたような気がします。

久しぶりに東京まで出てきたので秋葉原にも足を伸ばしました。千石電商で部品の購入です。



YAMAHA CA-V1の部品交換で買い忘れていたパワーアンプ初段用のデカップリングコンデンサーです。ついでに電源コード用の高周波ノイズ防止用のコアで1つ200円で4個購入した。これでオーディオ機器の全てにノイズフィルターがとりつけられました。

また基盤取り付け用の電源トランスです。通販のページでは電源トランスは買えなかったのでやはり店に出向くのも悪くはなかったです。

最近ようやくCDをコンピュータに取り込み(WAVで)聞いてみたらやはり音質的にはCDプレーヤーより良さそう、しかもとても便利です。これで買ってしばらくたつDigiFi誌 15 16号のDDコンバーター、DAC Stereo誌2015年1月号のノイズフィルターを組み合わせて独立電源で組み上げようかと計画中です。

部品の交換ですが写真です。銘柄は前と同じSTEREO誌付録のOT03でも使用されているオーディオ用です



コンデンサーの小型化に時代の変化を感じます、またアイドリング調整用の半固定抵抗器も交換します。元は抵抗体むき出しのタイプで経年劣化が心配で接触不良事故を起こすとパワートランジスターも道連れにされる心配もあるため恐る恐る交換です。



もとの半固定抵抗は写真の右で大体1つ10円、交換したのは写真の左の青い高級密閉タイプ1つ30円wです。交換時は元の半固定抵抗の抵抗値を測定し、付け替える半固定にはあらかじめその抵抗値に調整してからとりつけます。値がはずれているとパワートランジスタを飛ばす恐れがあり結構怖いです。

交換後の写真はこちらで



この写真の一角は高級そうになりました。アイドリング調節も再度50mAに再調節しました。このアンプはハーマンカードン A750の150mAと比べると(これは結構発熱がすごいです)消費電力も控えめで発熱も少ない省エネ設計です。

ついでにプリアンプ パワーアンプの電圧増幅部分用の電源部の電解コンデンサーにもフィルムコンデンサーを並列接続しました。(C470、C471)特にC470には整流ダイオードのノイズがかかり電解コンデンサーのみでは吸収しきれなそうです。パワー段用の電解コンデンサーには初めからフィルムコンデンサーは並列接続されていたので加工は必要ありませんでした。


音質はパワーアンプ初段用のコンデンサーの交換が一番あったようで2日ほどの通電でしっとりとした音質となり、ややじゃじゃ馬ぽい感じがすっかりなくなりました。電源のノイズフィルターの効果もあるようです。


YAMAHA CA-V1 再生記 5

2015-09-15 22:33:00 | オーディオ
動作が確認できたので外装の整備です。

今回の前面パネルにはパワーメーター、パイロットランプが糊付けされていて水洗いができないために水拭きになります。前面パネル、ボンネットは綺麗な一台目の不動作機を利用します。傷は前面には少なく、上面には細かいキズがあります。アルミの地金が見えるので今回は光沢仕上げのためお手軽にサインペンでタッチアップです。質感がほぼあっています。

ツマミは2台の良いとこ取りでとりつけます。



完成です



ライトの照明は電球よりかなり明るめです。

音出しをしていると、右のパワーメーターの動きが変です。音量に合いません、試しに音量ゼロにしてもメーターが動き続けています。メーター駆動アンプが故障していました。

回路図をみてみます。



トランジスター1個のみの駆動になっています。出力後にメーターと並列に電解コンデンサーが接続されていますがピークホールドの効果がありそうです。メーターの動きはテクニクスのTU2500の完全なパッシブ駆動に比べて活発に動くのはこの回路のためでしょう。帰還回路内にダイオードが4個接続されていますがこれは何なんでしょう。わかりません。

問題は入力コンデンサーの劣化。断線かと思い順番にC452、C454、C456と交換してみましたがだめでした、やはりトランジスターかと外してみると



電極が黒く劣化しています。2SC1917ですが他とは独立した回路なので特性の違いは問題なさそうなので手持ちの2SC1815に交換しました。無事動作しています。これで完了です。

YAMAHA CA-V1 再生記 4

2015-09-14 21:43:44 | オーディオ
電解コンデンサーの交換とフォルムコンデンサーの付加終わり、いざ音出しと電源をいれてみます。

あれ、プロテクターが作動してリレーが動きません。パワーアンプ部分に問題が生じたようです。

パワーアンプに電解コンデンサーの交換のみなら問題ないのでしょうがフィルムコンデンサーを追加したことによる周波数特性の高域への伸び、線の無駄な取り回しによる電磁誘導で特性が変わり発振をおこしたようです。

前作のハーマンカードンA750では特性に余裕があったようでそんなことはなかったのですがYAMAHA CA-V1では余裕の少ない、スパルタンな設計で音質の追求をおこなっているようです。ただ改造は許さない設計ともいえそうです。

回路図を見てみると



パワーアンプ部では右側の2つの赤丸のコンデンサーがアンプの帰還回路内にあり発振の原因として怪しい気がします。2つの内右側のコンデンサーは負帰還の直流阻止用のコンデンサーですがアースに直に落とさずに初段の入力抵抗の分割部分に落としてあり、初段に対する正帰還になっている気がします(素人判断なので間違いでしたらご指摘ください)。また右寄りのコンデンサーも前回書きましたようにやはり正帰還のような気がします。とすればかなり発振に対して余裕が少ない気がしますので左右合わせて4個のフィルムコンデンサーをとりはずしてみました。



これで再度動作確認です。無事プロテクターは作動せずリレーは動き音出可能となりましたがどことなく刺々しい歪みの強い音がします。交換前の音より明らかに劣化しています。ショックです。

あと問題となるのはプリアンプ部ののようで、トーンコントロールアンプの帰還回路内に付加したフィルムコンデンサーに問題ありそうです。

回路図の左側の2つの赤丸のコンデンサーが怪しそうです。さっそく取り外してみました。



これで音出しです。ようやくまともな音が出てくれました、一瞬、壊してしまったかと焦りました。

フィルムコンデンサーはプリ、メインの入力部分で負帰還回路以外の部分と電源用の電解コンデンサーにのみ並列で付加する形になりました。



だいぶフィルムコンデンサーがへりました。16個から8個になりました。後は外装の補修です。

YAMAHA CA-V1 再生記 3

2015-09-13 09:52:07 | オーディオ
音出しが可能なのを確認したので、電解コンデンサーの劣化が当然ありそうなので交換することにします。

イコライザーアンプは使用する予定が無いので今回も触りません。過電流防止回路、直流漏れ保護回路、メーター駆動アンプも小容量コンデンサーのみなので交換は省略しています。図のコンデンサーの交換と並列に今回も0.1μFのプロピレンフィルムコンデンサーをいれることにしました。



赤の丸印のコンデンサーの交換をします。緑の丸印は見落として部品を調達しそこねて後日の交換です、フィルムコンデンサーの並列接続はします。プリントパターンもダウンロードして目印をつけておきます。電源部分はフィルムコンデンサー?かセラミックコンデンサーの並列接続が製品じたいにダイオードのノイズ吸収用にされているので追加はしません。

紙面の左下の抵抗の印はラウドネス回路部品でセンタータップ付きのボリュームが使用できないときに取りはずす部分を示してします。



部品です、念のためアイドリング調節用の半固定抵抗器も用意しました合計は2000円弱です



電源の電解コンデンサーはやはり液漏れしていました。小型のコンデンサーには液漏れはりませんが交換です。





フィルムコンデンサーは基盤の裏側に取り付けていますが結構な数になりました。


YAMAHA CA-V1 再生記 2

2015-09-12 01:04:48 | オーディオ
作動しないYAMAHA CA-V1の再生にむけて、サービスマニュアルが必要になります。早速 FIFI Enginのサイトをのぞくと人気機種らしくサービスマニュアルは入手できました。

使用半導体は

    2SC1917 → 2SC2240 20個 400円
    2SA970       10個 200円
    2SC1775 → 2SC2240 20個 400円
    2SA844 1個 37円


などは安価で入手できますが、パワー、ドライバー段が問題で

ドライバー 2SC1212 2SA743
パワー   2SD476 2SB566 ですがもちろん入手できません

ペアーのドライバー用のトランジスターは以外に高くて600円くらいしています
サイトでさがすとダーリントントランジスターで

     2SB1647 2SD2560 ペア250円が可能という記事がありました

しかし、発信のどの対策のスキルはありませんのでやはり躊躇します

また2SC1775が入手不可なのには驚きました。


そこで方法としては、作動する別のCA-V1の入手で部品取り、良いもの合わせで1台しあげる方法をとってみることにしました。

オークションをめぐっているとちょうど好いものが入手できました。





動作はしますがツマミ、パネルに傷、汚れあり、ボンネットは曲がり凹んでいる。スピーカーターミナルの破損、ボリュームにはガリありという条件で格安で入手しました。

中を開けてみます。



やはり約40年の月日はすごいものでホコリがみごとに詰まっています。近寄るとクシャミ、顔もかゆくなりました。ボリュームツマミも切替スイッチも渋くて動かしにくい状態でしたが、中をいじったあとはありませんでした。

2つを並べます



2台目のアンプは動作する以外はすべてでめなようで、動作しない1台目はパワー段の電源をはずしてみるとプリアンプのみでは動作しているようで、メーター照明用の電球も切れずに点灯しますが、2台目は電球もだめでした。

電源をいれて先ず直流漏れを調べます。





右チャンネル 70mV 左チャンネル  80mVとやや多めでしたがYAMAHAのアンプは上位機種でもオフセット調節は付けないらしく初段のトランジスターの選別で調整するようになっているようで現状では手がつけられません。

そこで音出しです。



ますパイロットスピーカーで試してOK、PW80のシステムで試運転です。ボリュームのガリはかなりひどくて回転角度によっては音が出るレベルでとても使いものになりません。そこで取り外して洗浄を試みます。



ボリュームはラウドネス回路用の中間タップ付 250kΩ A型です、これ以上分解できないので隙間から摺動面をCRCで拭いてみて、再度取り付けて試します。だいぶノイズがとれましたが使用頻度の高そうな絞りきった位置のガリはとれず使用を中止し、部品取り用の1台目から外して取り付けたら、ガリはなくOKでした。

もしこのボリュームもダメな時は中間タップ付きのボリュームなどほぼ入手不可なのでボリュームの買い替えとなるとラウドネス回路をはずさなければならないところでした。

ついでにトラブルが頻発しやすいスピーカー保護回路のリレーの接点もみてみましたが





接点は金メッキがしてあるようでピカピカとキレイでした。掃除の必要はなくメーカーの良心を感じます。

あとは切れてしまったメーター照明ですが電球の移植でもいいのですがまたすぐに球切れを起こす心配もありLED照明に切り替えます、供給電圧は20Vなので抵抗をそれにあわせて1.5KΩで基盤をくみます。







これで照明は電球よりかなり明るく照らされています。青くLEDを塗ってマッキントッシュ風でもよいかもしれません。