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日々の工作など

YAMAHA A750再生記 6

2016-05-29 22:02:51 | オーディオ
A750 1台目の試聴をしていても、どうも音がスッキリしません。高域は伸びず低音はドロドロとしてしまします。

MAIN DIRECTボタンを押してプリアンプをパスすると音の鮮度落ちるなど接点の汚染がありそうなので、清掃をしてみます。

先ず定番の保護装置のリレーからいきます。

基板からリレーをはずして接点を見ると真っ黒でした。



塗装の剥離で利用しているイソプロピルアルコールを湿らせた紙を接点に挟んで磨きます



まずまずキレイになりました。

勢いにのってプッシュスイッチの清掃も試みてみました。

最もアプローチのしやすいMUTINGスイッチをはずしてみました。スライドスイッチと同じ機構ですが接点は特に汚れはなく元に戻そうとしたら可動接片を変形させてしまい接点のかいふくが困難にななってしましました。

慌てて写真をとりそこねてしまいしたガックリです。しかたないのでリード線でスイッチを短絡してMUTING機能を停止させました。使う予定の無いスイッチなのでこれでいいのですが。

まだこれから順にMOODスイッチ、バランスボリューム、ボリューム、MAIN DIRECTスイッチ、サブソニックフィルターと接点が続きますが分解清掃の自信はないので、可能な部分はスイッチ短絡で接点を極力減らしていくようです。


YAMAHA A750再生記 5

2016-05-17 00:57:08 | オーディオ
電解コンデンサーの交換を行います。今回も使用するのはパワーアンプ部のみで、プリアンプをパスできるダイレクトボタンが有るので、プリアンプ部分は手付かずのままです。

交換は電源のデカップリング部分で、DCサーボアンプなので今回は信号経路上には電解コンデンサーは無く、サーボ部分では少容量の電解コンデンサーのみなので劣化は少ないと判断してそのまま交換はしません。

摘出したコンデンサーです。Aクラスターボ使用時は発熱が多いようで一部はだいぶ液漏れしているようです。



交換後の基板です



100V 2.2μFの電解コンデンサーがなかったのでミューズの無極性コンデンサーを直列にして押し込んでいるため緑の電解コンデンサーが密集しています。これでは実質コンデンサーの4個直列になってしまい少し気にいりません。



基板の裏面ですが今回も電解コンデンサーに0.1μFのフィルムコンデンサーをパラにとりつけています。

今回は信号経路ではないので異常無く動作しました。

外装の整備です



パネルは煤けて、細かいキズ ツマミにもキズ、パワースイッチのカバーも無くなっています。



パネルは食器用の洗剤で洗います。光沢が出てきました。擦り傷はサインペンでタッチアップが光沢仕上げには質感が合います。



ボンネットもキズがあるのでつや消しの黒で塗装します。

無くなっているパワースイッチのカバーも厚さ2ミリのアルミパネルを切り出しつや消しの黒で塗装し取り付けました。







まあまあごまかせたようです。



これで汚れのひどいジャンク品も家の中に置けるレベルになりました。



YAMAHA A750再生記 4

2016-05-11 01:01:18 | オーディオ
動作確認が終わったので、電解コンデンサーを中心に部品交換をします。中でも耐圧80V680μFのコンデンサーはなかなか見つからずようやく若松通商にて 耐圧100V680μFが見つかりました。

他は秋月電商にて購入しました。2台分なので両方で4500円位になります。



前回落札価格1600円のA750が、A級動作切替の動作点調節がうまできないままでしたが、やはり気になるので手をいれてみることにしました。



あやしいのは、調節用の半固定抵抗かオペアンプで、まず半固定抵抗をはずしてみますが異常なしでしたが密閉タイプの半固定抵抗に交換します。

オペアンプも交換してみます。元は三菱のM5218L、汎用のトランジスター入力2回路入りオペアンプですが現在入手できそうになかったので秋月電商のサイトを見るとLタイプのトランジスター入力2回路入のオペアンプが1つだけありました、NJM4565で1つ30円で入手できました。



交換してテストします。



無事動作しました。オペアンプがこわれていたようです。




YAMAHA A750再生記 3

2016-05-05 00:33:13 | オーディオ
昨日に続き1000円で落札したA750を見てみます



1600円のA750はパワースイッチの化粧板がなくなっていましたが、こちらは全部ついていましたが全体にすす汚れています。



これが前回の話に出したA CLASS TURBO ボタンです。



スピーカーターミナルも壊れていましたが簡単になおりました



足は1個もありませんでした。おまけに画面左下の角は潰れています多分落っことしたのでしょう。中を開けてみます。



こちらもフューズは切れていません。電源の電解コンデンサーの蓋も盛り上がっていません。



電源の電解コンデンサーは液漏れもしていません。またアース配線の全体が見られますが随分手間がかかっているのがわかります。



全体的に部品は良好で、今回は両機ともトランジスターの足の黒化もありません。、前回の1600円のA750では破裂していたセラミックコンデンサーも無事です。しかし、



耐圧80V 680μFにニチコンミューズ電解コンデンサーほ液もれしてそうです。耐圧80Vのコンデンサーは入手しずらくて厄介です。

でも大丈夫とみて電源を入れ、無事保護回路は作動せずリレーの動作音がきこえました。



写真の右の2つの赤丸がアイドリング調節の半固定抵抗です、これを調節して70mmAに調節します、オフセットはDCサーボのおかげで 1mmV以下になっています。



このアンプにはA級動作切替の動作点調節が必要になっています。測定のダイアグラムはサービスマニュアルにのっています。



1000Hzを入力し8Ωの負荷で11.5ボルト(15W)まで出力を上げると、基板の写真の左の丸印の半固定抵抗を調節して下側の赤丸のテストピンの電圧が+16Vから -16Vに反転するように調節します。



ネットワーク用のセメント抵抗でダミー抵抗にします40Wまで耐えられそうです。

発振機は持っていませんのでスマートホンで動画サイトを利用します。





こんな簡単な装置で調節ができててしまうのは助かります。

1000円のA750は無事調節完了 1600円のA750は作動しません+16Vのままです。動作原理がわからずお手上げでが、A級動作をするつもりはないのでこのままにしておきます。

アイドリング電流が問題なく調節できたので安定動作していると思われたので試聴してみました。





両機とも無事に作動しました。大出力機のためか全体にどっしりとした貫禄のある音質です。古そうな電解コンデンサーを交換するとさらに凄い音になりそうです。今回は安い買い物ができたようです。









YAMAHA A750再生記 2

2016-05-04 01:18:05 | オーディオ
久しぶりのアップロードです

忙しさと、アンプの動作補償なく、通電の確認もないまま購入していたためYAMAHA A750にはしばらく手つかずでいました。

1600円で購入した方から手をつけてみました。



HiFiエンジンのカタログからです。国内での型番はA750ですが海外での型番はA700のようです

CDプレーヤーの出はじめの時期のためか入力セレクターはCDではなくDADとなっています。

またこのアンプの特徴は、当時はやっていたバイアスを変動させるA級動作(の様な)も行えるようになっています。ただテクニクスのような固定式ではなく切替ボタンが付いていて普通のAB級動作もできるようになっています。

この動作切替のスイッチの名称はは海外版のA700では ”AUTO CLASS A”となっていますが

国内版のA750では名称が ”CLASS A TURBO”となっていいます当時の自動車のターボエンジンブームを彷彿させられます。ヘヤードライヤーの強風スイッチもターボスイッチといってましたね。



まず裏ですが足が1個ついていません。ゴム足を付け替えます。



電源のダイオードはヒートシンク付きです、さすがに100W×2のハイパワーアンプだけのことはあります。電源の電解コンデンサーは写真の上側のコンデンサーはパワートランジスターヒートシンクの近くのため熱の影響か天板が少し膨らんでいます。液漏れしててるのではないか心配になります。交換となると耐圧80Vの大容量コンデンサーは値段が高く落札価格がお笑いになってしまいます。ラッキーなことにフューズは切れていませんでした。切れていたらかなりの重症な故障を覚悟しなければなりませんでした。



電源用電解コンデンサーの裏面です。幸い液漏れはしていませんでした。またこのアンプのアース配線は凝っていて基板ごと、アンプの出力などそれぞれ別々に電源の電解コンデンサーの一点に配線されています。設計者の心意気をかんじます。
それと比べるとハーマンカードンのA750のアース配線は右チャンネルから左チャンネルに回り込むような配線ですこれでもいいのかと思われますがノイズも出さずに上手くできています。
これも凄いノウハウがあるのでしょう、素人には到底できない配線です。



いきなり電源をいれるのは怖いので、ハンダクラックが無いか、部品の不良はないか点検していくとセラミックコンデンサーが1個破裂していました



大電流が流れるようところではないのですが見事にこわれています。

下の紙はHiFiエンジンからダウンロードしたA700のサービスマニュアルと回路図です。


となりの大きめの電解コンデンサーの汚れも気になり外してみましたが液漏れは大丈夫そうです。プリアンプ用電源のコンデンサーなのでこのまままもどします。

もう1個怪しげな80V680μFのコンデンサーもありましたが無事のようです



またコンデンサーを基板にもどしてアイドリング電流を監視出来る状態で電源を恐る恐るいれてみます。



アイドリングのテストポイントがなくて不便です。



無事保護回路は作動せずリレーの差動音がしてアイドリング電流も調節できます。電圧は15.5mV
に調節します。アイドリング電流は70mAとやや多めです。電源電圧がプラスマイナス80V近くあるため結構発熱します。



オフセットはDCサーボ回路のおかげで6mV程度でおさまっていいます。