憲法改正賛成5割越す 9条改正は6割が反対(朝日新聞記事から一部抜粋)
3日の憲法記念日を前に朝日新聞社は、日本国憲法について、全国世論調査を実施した。憲法全体をみて、「改正する必要がある」と答えた人は前回調査(01年)の47%から今回53%に増え、本社調査で初めて5割を超えた。憲法9条についても、「変える方がよい」が前回の17%から31%に増加。「変えない方がよい」は60%だった。施行から57年たち、国際テロなど新たな問題の登場もあって、人々の憲法観が変わりつつあることをうかがわせた。
このような政治状況を反映し、世論の9条への関心も高まっている。憲法の中で関心あるテーマでは「9条」と答えた人は31%。01年調査の20%より増えた。
憲法9条について「変えない方がよい」は60%。01年の74%よりかなり減少したが、改正派の倍を占める。憲法を「改正する必要がある」と答えた層で、9条改正の賛否をみると、ともに47%で意見が分かれた。
9条改正派にどのように変えるのがよいかを重ねて聞くと「自衛隊の役割として国際貢献を明記する」が13%でトップ。
一方、改正反対派にその理由を聞くと「日本の平和に役立っているから」に32%が集まった。
またまた朝日は「しでかして」くれた。こうも確信犯的に世論を自身にとって都合のいいように誘導するさまは、もはやお家芸である。しかし、このお家芸もタネがバレれば小賢しいものだとすぐ分かる。
朝日はこの結果の根拠となったアンケートにおいて、9条改正について、以下のような質問をもってその是非を聞いている。
◆憲法は9条で「戦争を放棄し、戦力を持たない」と定めています。あなたは、憲法9条を変える方がよいと思いますか。変えない方がよいと思いますか。
変える方がよい
変えない方がよい
さきのエントリーで指摘したように、やはり9条の1項と2項を一緒くたにして質問をしているのである。しかし、政府・与党の改正案でも、9条1項はいじらず、2項の戦力不保持は非現実的であるから、これは改正しよう、と主張しているにすぎない。改憲派の百地章先生も同様である。
だが、このような質問の設定の仕方では、改正派の正確な意図を無視し、まるで改正派が1項までもいじり、戦争の放棄すらも否定しているような印象を与える。
これもまた既に指摘したように、国民の多くの意識は、戦争は放棄するのは当たり前だが、自衛隊などの戦力も同時に保有すべきというのが、本音ではないだろうか。しかし、このような質問では、9条の1項と2項を一緒くたにしてしまっているため、国民の本音に迫ることはできない。
現に、去年の憲法記念日の朝日の社説は、「過去の朝日新聞の世論調査からは、9条も自衛隊も安保も、ともに受け入れる穏やかな現実主義が浮かび上がる。国民の多くは『憲法か、自衛隊か』と対立的にはとらえていないようだ。国民の間に、基本的なところでのコンセンサスが生まれ、定着してきたと言えるだろう」と朝日自身が述べているではないか。朝日自身がこう認識しているにもかかわらず、まだこういった「姑息で小賢しい」世論誘導を行うつもりなのか!
次に、回答項目が、イエスかノーしか設定されていないのも問題である。こういった質問をする場合、必ず「どちらとも言えない」という項目を設けるのが当たり前であって、これでは正確な世論を反映させたとは言えない。しかも、戦争放棄の規定までも質問内容にしてしまっている以上、改正反対が賛成を上回るのは、誰が見ても自明のことではないか。
憲法を改正する必要があると答えている国民が、改正する必要はないと答えている国民を56%対31%で大きく上回っていることからしても、9条に関するこのような質問の設定の仕方は恣意的であり、極めて問題である。よって、この調査結果は護憲派の主張の正当性を充足する論拠とはならないことを重ねて言っておく。
3日の憲法記念日を前に朝日新聞社は、日本国憲法について、全国世論調査を実施した。憲法全体をみて、「改正する必要がある」と答えた人は前回調査(01年)の47%から今回53%に増え、本社調査で初めて5割を超えた。憲法9条についても、「変える方がよい」が前回の17%から31%に増加。「変えない方がよい」は60%だった。施行から57年たち、国際テロなど新たな問題の登場もあって、人々の憲法観が変わりつつあることをうかがわせた。
このような政治状況を反映し、世論の9条への関心も高まっている。憲法の中で関心あるテーマでは「9条」と答えた人は31%。01年調査の20%より増えた。
憲法9条について「変えない方がよい」は60%。01年の74%よりかなり減少したが、改正派の倍を占める。憲法を「改正する必要がある」と答えた層で、9条改正の賛否をみると、ともに47%で意見が分かれた。
9条改正派にどのように変えるのがよいかを重ねて聞くと「自衛隊の役割として国際貢献を明記する」が13%でトップ。
一方、改正反対派にその理由を聞くと「日本の平和に役立っているから」に32%が集まった。
またまた朝日は「しでかして」くれた。こうも確信犯的に世論を自身にとって都合のいいように誘導するさまは、もはやお家芸である。しかし、このお家芸もタネがバレれば小賢しいものだとすぐ分かる。
朝日はこの結果の根拠となったアンケートにおいて、9条改正について、以下のような質問をもってその是非を聞いている。
◆憲法は9条で「戦争を放棄し、戦力を持たない」と定めています。あなたは、憲法9条を変える方がよいと思いますか。変えない方がよいと思いますか。
変える方がよい
変えない方がよい
さきのエントリーで指摘したように、やはり9条の1項と2項を一緒くたにして質問をしているのである。しかし、政府・与党の改正案でも、9条1項はいじらず、2項の戦力不保持は非現実的であるから、これは改正しよう、と主張しているにすぎない。改憲派の百地章先生も同様である。
だが、このような質問の設定の仕方では、改正派の正確な意図を無視し、まるで改正派が1項までもいじり、戦争の放棄すらも否定しているような印象を与える。
これもまた既に指摘したように、国民の多くの意識は、戦争は放棄するのは当たり前だが、自衛隊などの戦力も同時に保有すべきというのが、本音ではないだろうか。しかし、このような質問では、9条の1項と2項を一緒くたにしてしまっているため、国民の本音に迫ることはできない。
現に、去年の憲法記念日の朝日の社説は、「過去の朝日新聞の世論調査からは、9条も自衛隊も安保も、ともに受け入れる穏やかな現実主義が浮かび上がる。国民の多くは『憲法か、自衛隊か』と対立的にはとらえていないようだ。国民の間に、基本的なところでのコンセンサスが生まれ、定着してきたと言えるだろう」と朝日自身が述べているではないか。朝日自身がこう認識しているにもかかわらず、まだこういった「姑息で小賢しい」世論誘導を行うつもりなのか!
次に、回答項目が、イエスかノーしか設定されていないのも問題である。こういった質問をする場合、必ず「どちらとも言えない」という項目を設けるのが当たり前であって、これでは正確な世論を反映させたとは言えない。しかも、戦争放棄の規定までも質問内容にしてしまっている以上、改正反対が賛成を上回るのは、誰が見ても自明のことではないか。
憲法を改正する必要があると答えている国民が、改正する必要はないと答えている国民を56%対31%で大きく上回っていることからしても、9条に関するこのような質問の設定の仕方は恣意的であり、極めて問題である。よって、この調査結果は護憲派の主張の正当性を充足する論拠とはならないことを重ねて言っておく。
まさにおっしゃるように、この世論調査は間違いなく「欺瞞」ですね。国民を騙しています。いや、騙すという意図もさることながら、自社にとって都合のいい世論を形成させようという意図があるのも間違いないと思います。
9条の会というのは、「窮状の会」の間違いじゃないでしょうかね(笑)。