ブルースバーの御不浄は
カウンターの横から店の奥へと
入って行くのであった。
もう そこは、
少女ハイジの住む、アルプスの山小屋かと見間違う店内とは
打って変わって、
古ーい、古すぎる日本の農家とゆうか
いわゆる土間になっていて、右手の方が部屋になっているのであった。
それだけでも、チョーおどろき!!
二間ほど続いている内の、奥のほうの部屋には
なんと、店主の寝床であろうか
布団が敷きっぱなしなのが
丸見えになっているのであった。
ほんに、おどろおどろしい物を見たようで
わては、クラクラとなったものであったよな、モシ。
そ、そして行き着いた御不浄は、
それまで見た事のないような
ほんとの昔の POTTON なのであった。
し、しまった・・。
なんで、もっと早よ、気イつかへんかったんやろ。
この店の異様なにおいは、まさに ここから発しているのに、
わては呑気に、「排水が悪いんかいな・・。」くらいにしか
思わへんかった・・。 うかつであった・・。
おまけに、PAPER はネズミ色のオトシ紙(こんなん漢字変換できひんがな。)
なのであった・・。 しくしく・・。
悪夢のようなひと時であった。
店に戻って、
連れのオッサンに、この驚き伝えなくっちゃ!
「なあなあ、ここのトイレなあ・・・。」
すると、オッサンは にやりと不敵な笑いを浮かべ、
「POTTON やったやろ。」
なに~!? 知ってるのに、わざと知らんフリしてたのか君わっ
山小屋ふうの窓の外には、初冬の風が薄ら寒く吹いているのであった・・。
あの店、今もあるのかしら・・。
(二度と行きたくないけど。)
今夜もどこかの乙女が、うっかりビールを飲みすぎて、
禍々しい悪夢を見ているのかしら・・。。
完
押入れの大掃除していたら
これが、うまい具合に出てきた。
夫が好きだったエッセイだ。