夕暮菜日記

私的日記、教育、社会、音楽、等々について

社民党の政権離脱をどう見るか?

2010年06月02日 02時51分58秒 | 社会
『米軍の基地を日本から減らそう、無くそう』と主張するブログのいくつかは、欠かさずチェックしている。
反戦争、反覇権主義という点で、一致することのできる方々なのだが、今回の鳩山政権からの社民党の離脱に関しては、明らかに異なる複数の意見を目にすることができた。
  ① 『政権離脱すべき』 離脱したことを『筋を通した』と、社民党の行動を賞賛する者。例えば『毒蛇山荘日記』。
  ② 『政権内に留まるべき』 留まって鳩山政権暴走、右傾化の歯止めになるべし、と主張する者。例えば『反戦な家づくり』。
  ③ 日米安保に関して元々意見の異なる民主党と組んだのが間違いなのだから、民主党と連立を組んだ時点で、社民党は終わっている、という者。例えば『天木直人のブログ』。
  ④ 沈黙を続ける者。例えば『きっこのブログ』。
私の考えは、①と②の間、①にかなり近い位置だ。
結局は、離脱したのだから、今さら②は有り得ないのだけれど。
天木直人のものの見方は、いままでずいぶんと参考にさせていただいた。
特に、官僚の対米追従ぶりを具体的に知ることができたことは、有難かった。
しかし、今回の③のような考え方は、今の私にはいただけない。
これでは、小沢をつつくことで、結果的に自民党に利する共産党と変わらないように見える。
肝心なことは、日本から、少なくとも沖縄から米軍基地をなくすことだ。
社民党と連立を組んでいなければ、辺野古でとっくに決まっていただろう。
社民党がゴネまくったおかげで、鳩山首相は、少なくとも迷走はした、と私は見ている。
あらためて、政治は結果だと思う。
さて、
②の『政権内に留まる』は、傍目には解りにくいし、阿部知子みたいな、権力に恋々とする者がどのような行動に出るかわからない怖さがある。
それでもうまくすれば、国政に何らかの結果を残せるかもしれない、という利点がある。
しかも、鳩山政権は、本当に多くの意味で歯止めを必要としている。
その役割りを最も果たせるのは、民主党自身でも国民新党でもなく、社民党であるのは間違いない。
しかし、あまりにも、解りにくい。
国民の多くが、年がら年中、目を皿のようにして、政治に注視し、テレビや、新聞の報道しないことまで、推測してくれるなら、いいけれど、
自公政権が作った格差による貧困のため、多くの人が、その時間的経済的精神的余裕がないのが現状だ。
また、長く続いた自民党政権のおかげで、政治への無関心は未だに根深い。
①の『離脱』は、わかりやすい。
社民党が誰のために行動しているのか、誰にでもわかる。
民主叩きをしたくてしょうがない大手マスコミも、『反鳩山』というだけで大きく取り上げてくれる。
もちろん政権内から歯止めになる、という実行力はあきらめることになる。

政治家であれば、①も②も選択肢として有り得ると思う。
私の考えは、先にも書いた通り、①にかなり近い。
しかし今回、社民党が最も良かったのは、どちらにするか、よりも、結論を『苦渋』の内に行ったこと、にあると思う。
考えてもみてほしい、これが共産党だったら、と。
露ほども迷わず、①を選択しただろう。
共産党の潔さを、私はある程度評価はする。
しかし、その潔さは、哲学者や宗教家のそれであって、現実の結果を求められる政治家としては、ダメだろう。
現に、共産党は、沖縄の矛盾を指摘はできるが、具体的に解決することができないでいる。
社民党は、そこに、かなり肉薄することができた。
そして、反戦平和という魂を売ってしまうギリギリのところまで、政権内に留まり、『辺野古』と書かれた政府方針に署名拒否することで、自らを鳩山に罷免『させた』。
どの報道でも、福島瑞穂も辻元清美も、政権内に残る利点と、反戦平和をギリギリまで天秤にかけたことが伝わってきた。
これでよかったと思う。

次の選挙、私は、社民党の候補者に投票することになった。
いなければ、共産党かもしれないし、戸倉多香子さんほどにホネのある人なら、民主党の候補者に入れるかもしれないけど。

さて、きっこさんがブログで、今回の罷免騒動について書くのが楽しみだ。
きっこさんも、きっと苦しんでいるに違いないから。



へこたれへん。
辻元 清美
角川書店

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