インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

2009インド総選挙/開票速報

2009-05-17 00:46:40 | 政治・社会・経済
4月16日からスタートして、一ヶ月に及んだ総選挙が、このたび無事終
了した。テロの脅威も取りざたされながら、初回に毛沢東派の過激ゲリ
ラ(ナクサライト)に攻撃されたのみで、おおむね安全に終わった。

■中央政界

本日16日が開票日で、テレビの報道番組は関連ニュース一色に染まった。
各局によって、議席数のばらつきは若干あるが、ふたを開けてみると、
現与党・国民会議派の圧勝だった。
前回より50席以上票を伸ばした200以上と、最大野党インド人民党より
80余も多かった。
といっても、過半数の272席には及ばないので、前回どおり地域政党の
支持による連立政権ということになる。
現在根回し中で、プラティバ女性大統領には月曜の12時半とデッドライ
ンを通報した。今回は共産党の閣外協力不要の見方も強い。

                              

さて、肝心の首相だが、ガンジー家から篤い信頼を勝ち得ているマンモ
ハン・シン現職(写真)が続投になる。
記者団の前で、シン首相と並んで立った、ソニア国民会議派総裁はさす
がに、うれしそう。ソニアは暗殺されたラジブ・ガンジーの妻で、イタ
リア出生未亡人。政界デビューして十年、押しも押されぬ辣腕政治家に
のし上がった。影の黒幕、舞台裏を操る女ボスの貫禄十分。肌白で美形
なため、六十を越しても華やかでカリスマ性抜群。ソニアのサリーコレ
クションは全インド女性の羨望の的。
ソニアは、記者団に特徴あるえくぼの愛らしい笑みを漏らしながら、
「国民は正しい選択をした」と、有権者を讃えた。

連立与党の枠組みは、後日明らかになるはず。

                       


■州政界

人口最大の要州、ウッタルプラデシュでは国民会議派が予想外に票田を
広げたこともあって、名門政治家一家の長息、ラフールは一挙にヒー
ローに祭り上げられた。同州のキャンペーン活動の先頭に立ったハード
ワークが功を奏したのだ。
今回は、大臣になる可能性も示唆されている次世代のホープ、ガンジー
家の跡取り息子だけに、母似のイタリアンフェースのラフールはハンサ
ムでカリスマ性抜群。38歳だが、まだ独身。五年後には、首相候補に躍
り出ることは間違いない。
首都デリーのジャンパト公邸前では、ラフールの登場を首を長くして待
ちわびる報道陣が押すな押すなでごった返し、やっと希望の星が現れた
ときには、カメラのフラッシュがいっせいに飛び交った。

共産党州ケララも国民会議派が制覇、32年間という長期にわたって共産
党が独占した西ベンガル州も、国民会議派と連携したトリナムール・コ
ングレスが勝利、共産党は打撃をこうむった。

                              

ところで、当オリッサ州では、下院選と平行して地方議会選挙も実施さ
れ、予想通り、現与党ビジュ・ジャナタダルの圧勝だった。単独政権可
能な快挙を成し遂げたが、現実には事前に盟約を結んだ他党との連立政
権になる。クリーンなイメージで州民に人気のナビン・パトナイク首相
は三期連続と、これも記録をマーク。下院選でも与党は圧倒的威力を示
した。
夫の友人、マヘシュワール・モハンティ氏も、当プリー地区州議に四期
連続当選、私自身、中央、地元とも、支持政党が勝ったので、うれし
く、興奮の面持ち。今朝は珍しく、朝食後から、テレビに釘付けになっ
て、開票速報に熱中した。

              

ブログ読者のみなさんに一足早く、開票結果をお伝えしましたが、詳
細は「銀座新聞ニュース」に掲載します。追ってまた掲載記事をお知ら
せしますので、興味のある方は引き続きご一読ください。獲得票数など
の詳細はそちらをご覧ください。



                                                        

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