インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

イミグラントの句座(9月14日付け)

2018-09-14 16:44:22 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
<9月11日>

秋の湯や寒肌に染み極楽や

インドにてバスタブ浸かる贅沢や

雨季垢のべたりと取れて初秋(はつあき)湯

秋風やドライクールに湿気取れ

日翳りて秋の涼気頬撫でん

名残雲雨季のあがきか空覆い

<9月12日>

秋の日の柔らかに降る午(ひる)下がり

穏やかに秋陽舞う午休み

ルピー下落円買い時(どき)静観す

廃貨策ツケ回りてインド不況

来選挙政権交代切願う

秋訪(おとな)い半時早まる夕散歩

ぬくぬくと秋の陽だまり憩う牛

缶ビール落として顔は泡まみれ

ビール泡まみれて何の前祝い

空想のトロフィー手に予祝杯

缶ビール床落ち噴出し偽シャンパン

泡まみれ受賞祝う画浮かびいづ

秋宵に月星澄みてきらめきて

藤空に白き三日月昇り来て

受け月の大星ひとつ従えて

銀皿に金平糖の月星ショー

海上の秋空うがつ月細し

<9月13日>

秋来たる初夏と見紛う暑さかな

老い初めて季の変わり目処しがたし

目覚め際喉の干上がる暑し秋

拙き句つれづれに詠み一千超

<9月14日>

夕空や秋焼け染めに海燃ゆる

夕雲の焔に焼けて月星供に

秋空の夕焼けて身ひた火中

帰国前気ばかりせきて荷進まず


(熾<もゆる>)
コメント
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