「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G」が売れそうにみえない3つの理由。

2011年08月09日 | 団長は断腸の思い
発売日が明日(8月10日)に迫った「モンハン日記 ぽかぽかアイルー村G」。
自分は買う予定なんだけど、ザンネンながら前作と比べるとあまり売れそうにない。
ゲームショップは入荷数をギリギリまで絞り、予想戦士たちは前作(初週28万本)の半分~4分の1の予想とキビシイ。

そもそも今作は完全新作ではなく、前作「アイルー村」のバージョンアップ版なので
前作未満の売り上げになるのは仕方がない。MHP2Gがオリジナルを大きく超えたのは異例中の異例。

「アイルー村G」と同様にPSPでバージョンアップ版、さらにアドホックでマルチプレイが可能なゲームでは
「ゴッドイーター」(~バーストがオリジナルの7割)、「ファンタシースターポータブル2」(~インフィニティが同6割)が
挙げられ、この辺の比率が判断材料になりそうだけど、ザンネンながらアイルー村Gはその水準まで届きそうにない。

MHP3がシリーズ最高の出荷本数(460万本以上)を記録し、ユーザーの裾野はさらに広がったハズなのに
アイルー村Gに対する反応が鈍いのはなぜだろうか。その理由を考えてみた。


●前作の評価があまり高くない

客観的に他のユーザーの評価が知りたかったんで、レビューサイト「PSPmk2」さんを覗いてみたんだけど
ザンネンながら評価はあまり高くない。自分の評価はここのレビュアーたちの平均よりは高いけど、
悪い点として挙げられたことも大体納得できる。評価の違いはゲームのどこを重視するかの違いだろう。

自分としては前作はまあまあ楽しめたんだけど、「楽しい」や「癒し」といった要素は評価できるものの
「面白い」ゲームがしたいって人には、おススメできなかった。


●新要素は多いが、ゲームの骨格は同じように見える

追加されたポイントだけを見ればそこそこある。(詳しくは公式サイトで)
列挙すれば、ネコ地蔵広場、温泉、シーサイドキッチン、遠洋いかだ、ガーグァ牧場、虫捕りの木、プーギー畑、
タル爆弾採掘場、そして新モンスターとG級クエの追加。 (→新要素一覧はこちら

しかしボリュームは大幅にUPしたものの、今作は「2」ではなく「G」であり
ゲームの骨格、つまり基本的なシステムは変わらないように見える。
前作の評価があまり高くない以上、カプコンとしては「増えた」ではなく「変わった」ことをPRしないとならない。


●完全新作ではないのに、価格は据え置き

バージョンアップ版はオリジナル版より価格を抑える場合が多い。ゴッドイーターバーストは、オリジナル版ユーザー用に
低価格のアペンドディスクを用意する努力を見せた。しかしアイルー村Gは価格据え置き。

あのMHP2Gも僅かながら価格が下げられたことを考えると、同価格というのは心理的にオリジナル版ユーザーの
購入をためらわせる要素になっているのではなかろうか。

おまけに、オリジナルのアイルー村はすでに廉価版が発売済みで半額。新規ユーザーはそちらを選ぶ可能性もアリ。
また、廉価版が発表されたのは、通常価格版の発売からわずか半年余りと早く
今作は「待ち」のユーザーが居そうなことも、発売日から売れそうに見えない理由のひとつ。


上ふたつのポイントはともかく、3つめの価格据え置き&前作の早期の廉価版投入は
既存のユーザーを大事にしてるようには見えない。

カプコンとモンスターハンターシリーズは共に応援したいんだけど、月末発売のMHP3HDにしても
デュアルショック操作にも関わらず、スティックで武器を振る操作を選べないなど
シリーズを通して粗さが目立つようになってきた。

カプコンは爆発的にヒットする新規タイトルを生み出せる一方、既存のシリーズを潰すのが早いことでも知られる。
モンハンと言えども、シリーズユーザーを軽視する姿勢が続けば、その将来がどうなるかは分からない。