ITエンジニアの九十九折(新)

これまで経験したことや考えを思いつくままに綴って行こうと開設しました。マラソンをするように長く続けて行くつもりです。

46.社会に出て歌い続ける集団(1,140字)

2007-02-05 | Culture
この間の日曜日、御茶ノ水のカザルス・ホールへコールファーマーのコンサートを聴きに行きました。本日はその報告です。

コールファーマー(CHOR FARMER、以下CF)とは、独立自営の男性合唱団で、今回のコンサートで第68回目を迎えました。

元々は、大学のサークルとしての合唱団に過ぎませんでした。
しかし、団員が卒業後、OBとなっても定期演奏会に参加を続け、趣味が高じたのか、4年ほど前に、OBだけで独立して演奏活動をおこなうようになりました。

従って、CFの全員が有職者で社会人です。

今回のコンサートは、三部で以下のような構成でした。

第一部 シューベルト歌曲集「美しき水車小屋の娘」より
第二部 日本の歌
第三部 アラカルト(WORLD MUSIC)

短いものも含め、全部で22曲を歌い上げました。
日本語だけでなく、ドイツ語や英語も含まれています。

ここで驚くべきことは、指揮者とピアノ伴奏者を除き、合唱はすべて暗譜(暗唱)でおこなわれたことです。

彼らが凄いなと思うのは、日本語の歌でもすべてを通して暗唱することは難しいと思われ、さらに外国語の歌になると譜面を見ながらでも歌うのが至難と思うのに、難なくこなしているように見えることです。

ここまでの出来栄えを見せる裏側には、長年の蓄積もありますが、必死の努力が隠されているのだと思います。

以前、知り合いの団員に練習について伺ったことがありました。
そのとき、「練習時間の確保が最大の課題で、しかもパート別に練習するため、合同練習をしないとどんな曲かわからない」と笑いを交えながら話してくれました。
さらに最近は、「年々、暗譜するのが難しくなって来ました」というコメントも付け加わりました。

そう言えば、3,4年前にCFの取組みを取材したテレビ局があり、ドキュメンタリとして放映されたこともありました。

CFの活動は、国内に留まらず、オーストラリアとニュージーランドへ合宿と演奏旅行を兼ねて隔年で出掛けています。
自らの精神力(体力も)を鍛えることと、歌を架け橋として、現地の街や人々と交流し、草の根の国際親善活動を続けています。

私も最初は誘われるまま、コンサートに行っていましたが、今ではおそらく常連の一人です。

歌の何が良いかと言えば、「歌は世につれ、世は歌につれ」という言葉の通り、自分が生きている年代ごとに歌が折り重なって、人生を形作ってくれるからです。

私が通い始めた頃は、彼らの大学の所在地の近くの公営ホールでこじんまりと開催していましたが、最近はカザルス・ホールに本拠地を移し、また、独立後は定期公演の他、サロン・コンサート(ワイン付き)を定例化するなど精力的な活動を続けています。いつも感動をありがとう。

CFのHPはこちらより
http://www.chor-farmer.com/
コメント (4)
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