goo blog サービス終了のお知らせ 

ITエンジニアの九十九折(新)

これまで経験したことや考えを思いつくままに綴って行こうと開設しました。マラソンをするように長く続けて行くつもりです。

216.イソップの教え

2011-06-15 | Culture
先月の週末の夜、寝る前に数回に分けて、現在、小学3年生の息子と
『イソップ物語』1冊を読み終わりました。自分で読むのは何十年振りに
なることでしょうか。

息子に読んであげているつもりでも、自分の身につまされるようなストー
リーが出てくると、思わず肩をすくめてしまいそうになりました。^^

そうなんです。この物語は約2500年前に書かれ、日本にも1593年、
あの戦国時代にイエスズ会によって伝わり、今日に至るまで読み継がれて
きました。

元々は、童話ではなく、イソップが大人の生活の知恵を教えるために残した
寓話だと言われています。

有名な話としては、「ウサギとカメ」、「北風と太陽」、「木こりと金のおの」
などがあり、今でもいろいろな場面で例えに使われることが多いと思います。

この些細な出来事を通しても、子育ては親育ての側面があることを気付かされ
ます。自分も親として少しずつ成長しているのでしょう。
ほんとうに子供というのは有り難い存在だと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

206.街角のおまわりさん

2010-10-21 | Culture
毎朝、最寄り駅まで行く途中に、地元の商店街があり、
そこを通り抜けしています。

その商店街の中間付近の小学校への通学路の入口に、
近くの交番のおまわりさんが立って道行く人に挨拶を
するのです。

おまわりさんは、さわやかな声と白い歯を少し見せながら、
一人ひとりに敬礼をして挨拶をしてくれるのです。

子どもや学生には、「おはよう。」
そして大人たちには、「おはようございます。」

おそらく毎朝、数百人の人たちに声を掛けていると思い
ます。雨の日は何と合羽(カッパ)を着て立っています。

これは単に、人の良いおまわりさんでは片付けられない
ものがあると思います。かなり個人で意識を高く、また
強い意思を持っていないと誰でもできる芸当ではないと
考えられます。

たかが挨拶か、などと侮ってはなりません。毎朝、変わり
なく続けられると、ある朝、少々、遠回りとなってもそこ
の前を通り過ぎてから行こうなどと思ってしまうのです。

何となく、「今朝もおまわりさんに挨拶しなくちゃ。」
と思えて来るのです。

たったひと言、挨拶を交わすだけなのに、1日のスタート
が清々しいものに感じられ、不思議な効果が生まれて来る
と思われます。

挨拶を真剣にすると、字義通り、「心を開いて、相手に
迫って行く」という本来の意味に近づくことに気付かされ
ます。

おまわりさん、毎朝、有難うございます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

205.PTAコーラスで歌う

2010-10-07 | Culture
今年度、子供が通う小学校のPTA活動に”史上初の”
が付くことになりました。

家内がPTA役員を引き受け、コーラスの担当になり、
「あなた、コーラスで歌わない。」というひと言がきっ
かけとなったのです。

その後、私から学童クラブのパパ達に声を掛けたところ、
5名が参加の意思表示をしてくれ、さらにそのパパ達の
知り合いパパ2名を加えて、現在、私を含めて8名が集
まり、男性教諭が2~3名入る予定のため、男性パート
は10名以上となる見込みです(総勢は35名ほどに。)

そうなると男女混声合唱団が結成できます。
当小学校史上初の混声コーラスを12月、市全体のPTA
発表会で披露することになったのです。

二学期に入った9月の日曜日、男性パートの初練習を
行ないました。1名を欠いたものの7名が集まり、初の
声合わせ。結果は、音程の合わないところがあり、何と
なく合わせた感じ。
私はノドだけで歌ってしまい、声がれしてしまいました。

歌う曲は二曲だけなのですが、小学校のコーラス担当の
先生も混声合唱ができると分かり、はりきって難しい曲
を選曲して来ました。

1)「信じる」作詞:谷川俊太郎、作曲:松下 耕
2)「Believe」作詞・作曲:杉本竜一、
  編曲:冨澤 裕

多分、2曲目の方はポピュラーなので聞いたことがある
人も多いと思います。一方、最初の曲は、聴く分には
とても良いのですが、歌う方は難しさを感じる曲です。

この2曲の共通テーマは、「信」だと思います。

さて、今週の日曜日、2回目のパート練習を実施。
ところが、出遅れたママ達数名が練習したくて飛び入り
で参加することになりました。

女性パートはアルトとソプラノがあり、それぞれ2、3
名ずつ入りました。
期せずして、音合わせをする格好になり、一緒に歌うと
自分達のパートの音程を見失うことが分かり、冷や汗^^;。

後、本番まで4、5回練習する予定です。
最後の2回は全体での練習となります。
カラオケで歌うのとは違う楽しさを感じつつ取り組んで
いるところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

193.マイベストフレンド(829字)

2010-03-17 | Culture
昨年末、帰省した折、古くからの友だちと盃を傾けなが
ら、旧交を温める機会がありました。

1)長年の付き合い

 彼らとは小学校、中学校時代からの付き合いであり、
 もうかれこれ30年、40年近くの歳月を経ている
 ことになり、肉親を除くともっとも一緒に過ごした
 時間が長い人ということになります。

 私の帰省は親孝行と骨休め(リフレッシュ)が主な
 目的となっているため、彼らとの再会は一番の楽しい
 イベントでもあるのです。

 ここ2、3年は夫婦同伴が始まり、会話の内容も広が
 って、より楽しい宴席となっています。

2)変わらぬ表情、そして心

 私が幾ら都会でとんがって、がむしゃらに仕事をして
 いようが、それとは反対に冷遇され、冷や飯を喰わ
 されていようとも、彼らはそんなことにはおかまい
 なしです。

 気心が知れている分、全人格を受け容れ、いつもと
 変わらぬ問いかけと表情を浮かべて接してくれるの
 です。

 「元気しとったか」、「仕事は忙しいんか」・・・

 短い言葉のやり取りではありますが、慈悲深い笑顔を
 見ながら話すと、故郷に帰ってきたな、また会えて
 良かったなと安心することができます。

 こうした雰囲気や安心感は、単に人付き合いを重ねて
 いても、そうたくさん経験できるものではないと思い
 ます。

 これまで本音で誠実に付き合って来た末の財産なの
 ではないでしょうか。

3)心の支え

 こうした友だちの存在は、お金を出して得られるもの
 ではなく、長い年月をかけて育んだ結果なのです。

 私たちが住む職場や地域社会も、さまざまな環境変化
 にさらされ、人と人とのつながりも一段とゆるやかな
 関係になり、安心や安寧を得にくくなっています。

 そんな社会で生きて行く上で、心の支えになる人の
 存在が多ければ多いほど、世間の荒波にもまれ、打ち
 ひしがれようとも耐えることができるものです。

 どれほど助けられているか、本当に有り難いです。

 友だちは同時代を共に生きて歩む分、自分の親とは
 異なる存在であり、それだけにかけがえのないもの
 に思えます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

187.名優森繁久弥さんを偲んで(547字)

2009-12-20 | Culture
今年11月、俳優の森繁久弥さんが96才で大往生を
遂げました。大正のほとんどと昭和のすべてを生き、
そして平成も20年間生き抜いた人生は、私たち現代
日本人の大先輩でもあります。

私が記憶している森繁さんは、
1)知床旅情を歌う姿
2)映画やテレビドラマでの父親役や重厚な主役級
3)ラジオドラマの出演作
があります。

しかし、先日見た追悼番組で俳優や歌手の方々から語ら
れた実像は、面倒見がよく、いつもユーモアを交えた
会話を提供したエンターテイナーであり、またホーム
パーティに招いて色んな人たちと引き合わせたり、励ま
したりした親父のような存在だったことが浮かび上がり
ました。

単に芸能界の最高齢者(長老)であっただけでなく、氏
を慕う人たちの多さに、改めて偉大さを感じました。
そして、それを証明するかのように、現政権(鳩山内閣)
となって初めての国民栄誉賞を受賞することが決まり、
巨星だったことが明らかになりました。

片や老衰のため亡くなるという、人間(生命体)にとって
もっとも自然な形での最期だったことを知り、共感を覚え
ました。

簡単に真似することはできないにしても、自分が世の中で
小さな太陽としての存在となる生き方を教わることができ
ました。

森繁さん有難う、どうぞ安からにお眠りください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

184.人生の扉(510字)

2009-11-08 | Culture
今年の春先にテレビ番組で、竹内まりやさんが2007
年に発表した歌を歌っていました。

春が来るたび一つずつ年を重ね、目に映る景色も少し
ずつ変わって行くのだと言っています。

そして気が付けば50歳になった私がいる。

満開の桜や山の紅葉をあと何回見ることができるので
しょう。

他愛ない一つひとつの出来事を人生の扉として開き、
愛する人たちのために生きて行こうと思う。


<歌詞はこちらより>
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND52277/index.html

この曲は英語の歌詞に関心が高いようです。

意訳を承知で私が訳した歌詞を紹介します。

20代は人生を楽しみ、30代では偉大に感じ、40代
になると人生が愛らしく、そして50代ではそれを良い
ものだと感じるのです。

60代になると人生が素晴らしいと言え、そして70代
では十分(申し分ない)と言えるようになり、80代で
はまだ行けるよと思えるのです。そして90代を超えて
も生きて行きたいよ。

この曲は人生讃歌と言える曲で、私はたった1回聞いた
だけで好きになりました。

暗い事件ばかりで、世相も人の気持ちも暗くなりがちに
なりますが、こうして人生を肯定的に捉えることで、前
向きな気持ちや、積極的に生きる勇気をもらえる歌だと
思います。

本当にグレートだと思いませんか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

176.有難うという言葉(705字)

2009-06-11 | Culture
私たちが普段、何気なく使っているありがとうという言葉
ですが、そこにどんな意味があるかを深く考えて使う人は
あまりいないだろうと思います。

今日は、この極めて基本的な言葉の意味合いについて
考えてみることにします。

先日、ラジオだったと思うのですが、「ありがとうとは、
”有ることが難い”という言葉が語源である」と聞きました。

本当かどうか、まだ自分で確かめてはいませんが、漢字
で書くと、「有難う」となり、そうした意味合いを持つ
言葉であると解釈することもできそうです。

さて、卑近な例に照らして考えてみると、私たちがシティ
ホテルやレストランを利用するとき、ホテルマンやウエート
レスといった職業の人たちが、もてなしとしてのサービス
を提供してくれます。

彼らが手荷物を客室まで運んでくれたり、テーブルに案内
され椅子を引いてもらうときなど、さりげなく、有難う
と言葉を返すと思います。

しかし、ここで提供されるサービスは、予め意図された
ものであると同時に、金銭的価値を持つものでもあります。

日本では支払う料金の中にこうしたサービス料が含まれて
いると言われます。

このときの有難うは、特別なサービスに対してのものと
言えるのではないでしょうか。

私たちの日常生活を振り返ると、家族や職場、そして第三者
から親切や厚意を受けたときなど、それを当たり前として
受け止め、ぞんざいに考えているときはありませんか?

他人からの行為、それが例え、仕事としてのものであった
としても、相手に対して、心より、有難うと言えるように
ありたいと思います。

だって、日本語で最も美しい言葉の一つと言われるのが、
「有難う」なんですよ。どんどん使いましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

174.世界最長のビッグバンド(721字)

2009-05-14 | Culture
今年7月で58周年の活動に終止符を打つバンドがあります。

そのバンドは原信夫とシャープス&フラッツ(以下、
#&♭と略します)です。

原信夫さんの音楽活動は、先輩に誘われてGHQの進駐軍
向けのバンドで演奏したのが始まりでした。

そこでの演奏が受け、好評を博したことから、ビッグ
バンドを結成し、以来、58年に及ぶ間、演奏活動を
続けて来たのです。

原さんは、偉大なるデューク・エリントンとカウント・
べイシー楽団を目標にしてきたとインタービューの中で
語っています。

そして今では、「A列車で行こう」は18番ナンバーです。

#&♭の足跡を見ても、ナット・キング・コールやサラ・
ヴォーンといった巨匠との競演を始め、来日したアーティ
スト達とのジャム・セッションを精力的にこなしており、
日本における第一級のバンドの存在感を示しています。

また、美空ひばりの「真っ赤な太陽」を作曲したのも
原さんなら、NHK紅白歌合戦のバックバンドを一時期
引き受け、歌謡曲にも挑戦しています。
(初期にはクラシックをジャズ化したこともありました。)

バンドの共通言語はジャズです。楽しくなければジャズ
ではありません。きっとそんな思いで続けて来たので
しょう。

そしてギネスブックにも登録されようとする昨年、原さん
は80歳を超えたのを機に、他のメンバに迷惑をかけては
ならないと引退を決意し、表明したのです。

それにしてもここまで、本当に#&♭はよく続いたもの
だと感心します。

バンドメンバは代替わりをする中、リーダの原さんは最初
からただ一人、ずっと続けて来ました。そのスタミナ、
気力、意欲、統率力には見習うべきところがあります。

Forever #&♭!

<#&♭のURLはこちら>
http://www.haranobuo-final.jp/saishin/media.php#000089
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

171.サラリーマン川柳(477字)

2009-03-17 | Culture
先日、今年で22回目となる第一生命が主催するサラリー
マン川柳の傑作100選が発表されました。

さすが、100選に入っただけあって、どの句を見ても
なるほどとあいづちを打ったり、クスッと笑えるものが
あったり、中には声を立てて笑える作品もあったりと
いずれ劣らぬ傑作揃いだと思います。

こうした句を詠むには、常日頃からの観察力、気づき、
想念、そしてユーモアのセンスが求められるのではない
でしょうか。

川柳には、俳句のような字数にこだわらない形式の自由
さがある分だけ、より良く人情の機微や心情を豊かに
表現したものが多いと感じます。

かくいう私が、このブログで俳句を作るようになった
きっかけの一つとして、このサラリーマン川柳を知った
ことが挙げられるのです。

私が詠んだ句も、すでに50首を超え、幾分かは俳句の
心なるものが宿って来たようにも思えるのですが、新聞
や雑誌等へ公式に投稿するレベルになるには、まだ修行
が足りないと思います。

サラリーマン川柳を一句ずつ見ていくと、時代背景を
そのまま反映していることが実感できます。

第22回のサラ選100はこちらより
http://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/best100.html
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

152.ビッグイシューとその活動(871字)

2008-09-08 | Culture
皆さんは、『ビッグイシュー』という雑誌をご存知でしょうか。

これは、1991年にイギリスで創刊されたホームレスの生活自立支援のための
雑誌ということができます。
日本にも活動が普及し、2003年9月に創刊され、月二回の発行で、この
8月1日号で、創刊100号を突破したようです。

そう言えば、皆さんも駅近くの街頭で決して小綺麗とは言えない男性が、雑誌を
片手に持って、「ビッグイシューいかがですかー」とか、「ビッグイシュー
最新号発売中です。」などと言いながら立っているのを見かけたことはありま
せんか。(北は札幌から南は熊本まで主要都市の街頭に立って販売しているそう
です。)

実は私も今年、新聞で読むまではこの活動の存在を知りませんでした。

何が私を引き寄せたかと言うと、理由は二つあります。

1)読み応えのある記事を掲載する
2)売上金額の半分と少し(日本では300円中160円)を販売員の
  ホームレスに支払う

私も試しに買って読んでみました。
1冊は、「地球環境問題」、そしてもう1冊は「日本。若者を包摂できる
社会へ」と題するミニ特集がついていました。

読むとなかなか歯ごたえのある文章で、いっきには読み切れないほどでした。

もう一つの活動支援ということについては、ホームレスは忌避すべきものとして
闇に葬ることは可能だと思います。しかし、市民がこの問題に関心を向けない
限り、決して問題解決には至らないだろうと思いました。

そして、民間から支援ための活動が開始されたのです。また昨年よりNPO
法人化して、ビッグイシュー基金が創設されたとも言います。

少しずつ理解者が増えて、支援の輪が広がりつつあります。
一人でも多くの方が、これを経て自立して欲しいと思います。

ビッグイシューについてはこちらより
http://www.bigissue.jp/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

149.有難うコンサート(綾戸智絵オンステージ)(991字)

2008-08-08 | Culture
先日、綾戸智絵さんのデビュー10周年コンサートツアー
を締めくくるステージを見に東京国際フォーラムに行って
きました。

国際フォーラムのAホールは5千人の収容力があるため、
開演前は果たしてどんなジャズコンサートになるのだろうと
思いましたが、演出もよく練られており杞憂に終わりました。

さて、タイトルに”有難う”を付けたのは、彼女がステージ
上で何度も「有難うございます」や「まいどおおきに!」と
いう感謝の言葉を吐き続けたからです。

それにしても、パワフルでした(オバハン・パワー?)。

2時間+アンコール2曲をほとんど休憩無しに出演した
のも凄ければ、全20曲余を英語で歌い通しました。
もちろん、譜面なんて見ていないですよ。

ジャズは元々アフリカの民族音楽を源流に持ち、米国で
20世紀半ば頃から後半にかけて花開いた音楽です。

それだけに米国で作詞・作曲された曲が多いのは当たり
前のことです。

しかし、彼女はこれまでの日本人ジャズシンガーの誰より
も流暢にそしてソウルフルに(魂を込めて)歌っていたと
思いました。

そして曲間をつなぐ曲の紹介や自分のエピソードなども
軽妙でユーモアに溢れ、場の空気を和ませてくれました。

一つの仕事として10年間続いたのは、これまでの人生の
中で最長なのだと言っていました。逆に言えば、若い時代
には苦労を重ねて下積みが長かったことにもなります。

そんなことはおくびにも出さず、明るく、そしてしっかり
と歌い、またピアノを弾き語りする姿に感動した人が多かった
に違いありません。

レパートリーもジャズにとどまらず、ブルース、カントリー&
ウエスタン、さらにはアフリカ系ミュージックまでを歌い、
ジャンルの広さと実力のほどを見せ付けてくれました。

遅咲きの大器とでも形容できましょうか。
これだと本場米国のジャズクラブでコラボレーション(ジャム
セッション)をしても全然、遜色ないことでしょうね。

ジャズコンサートに出掛けたのは、阿川泰子さんや小曽根真さん
以来、本当に久しぶりでしたが、今回は堪能しました。

しかし、最後に休業宣言とも取れる発言があり、観客全員
がびっくりしてしまいました。少し休んでもいいけど、
必ずいつか私たちの前に元気な姿を見せて欲しいです。

「まいどおおきに。」
元気を有難う、綾戸智絵さん。復帰を待ってるよー!

10周年ツアーのサイトはこちらより
http://www.ayado10.jp/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

143.下町の女将(629字)

2008-06-19 | Culture
私がときどき昼食に利用している職場の近くの中華料理屋に、とても素敵な感じのする女主(あるじ)がいます。

何が素敵なのかを二つ挙げて説明します。

一つは、小さな作法に気がつくことです。
先日も若手の男性店員が常連とおぼしき人のところへ料理を出した際、定食に付くスープの椀の中に入れた蓮華(レンゲ)の向きが反対で上向きになったまま出したのに気づいて、奥から出て来て、客にお詫びをしながら、慣れた手つきで向きを変えて処理してしまいました。

もう一つは客あしらいが上手いことです。
別の日に、会計を済ませた年配の男性客に対し、その人の世間話に上手に付き合いながら、後ろについて店から送り出して行きました。

私の見立てでは、おそらく女主は過去のある時期、仲居または女将を経験しているのだろうと思えます。

挨拶の仕方、マナー、接客法などを見ていると、普通の店員ではなく、料亭や旅館で一定期間、修行を積んで経験して来ていると思わされるのです。

年を取って独立したか、足を洗ったかなのかと勝手に推測もしています。

しかし、そういう人に持てなされると受ける方は本当に気持ちよく感じるものです。たかが昼の食事に過ぎませんが、それでも無愛想な親父やアルバイトに接客されるのとでは、満足度にかなり開きがあると思います。

今日は下町の中華屋さんには珍しい感じのする女将の紹介をしました。
ただ、最近1,2ヶ月は体調でも崩したのか、あまり店頭で見かけなくなって少し心配をしているところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

131.現代語でよみがえる名著(556字)

2008-03-21 | Culture
先日、久しぶりに書店を覗くと『論語』、『歎異抄』、『菜根譚』といった名著が現代語訳で再発刊されているのを目にしました。

しかし、恥ずかしながら、実は私も論語ですら最初から最後まで読み通し経験はありません。

理由は単純で、読み通せるほど根気もなく、また漢語の知識もそれほど有しないというだけのことでしかありません。

他の古典にしても元々は漢語主体で書かれているため、ある程度の知識や経験を有しない限り読破するのは相当の時間と力量が求められると思います。

そんな中、このような現代語訳が刊行されたことは、読みたくても読めなかった新たな読者の開拓につながり、またファンの拡大につながることが予想されます。

ただ、意訳されている箇所も多いようなので、本来の意味解釈がされず、原典に近い書物で学んだ人たちより浅薄な知識しか持てなくなる恐れも否定できません。

それでも、読者層が限られ、段々と忘れ去られて行く運命を辿るより、多少の曲解等はあっても後世に継承されていく方が、書物としての価値を失わずに済む点では存続させる意義は大きいと思います。

最初に書かれてから数百年が過ぎ、現代では使われない言葉や言い回しも多い中、現代語でよみがえる名著は祖先の英知を後世に伝えるという意味で、有り難い企画となっています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

129.幕末のヒロインを通して(615字)

2008-03-11 | Culture
今年のNHK大河ドラマは、篤姫(後の天璋院)を主人公として幕末を舞台としたものが放映されています。

幕末物はこれまでも何度か放映されていますが、女性を取り上げたことはなかったようです。

先週、第9回に「篤姫」が誕生し、いよいよ第13代将軍である家定の下に輿入れすることが決まり、舞台は薩摩から江戸へと移って行きます。

幕末はペリー提督率いる黒船来航から一挙に急展開を見せ、10年余りで幕藩体制が崩壊して行きますが、そこに至る過程には多くの人々の全身全霊をかけた取り組みがありました。

その一人が篤姫だったのです。彼女の生涯はドラマの中で描かれ行きますが、名君の誉れが高い島津斉彬の養女となることが決まってから島津分家の姫にすぎなかった女性の運命が大きく転換して行きます。

数年前に民放の「大奥」というドラマが人気でしたが、しかし今回は女の確執がメインではありません。

篤姫は歴史や運命に翻弄されながらも自分の分をわきまえ、そして将軍家と尊皇攘夷の中心だった長州・薩摩連合軍(特に薩摩方)の間に立って、将軍家を存続させた生き方はとても見応えがあると思います。

ドラマには娯楽性も含まれるため、脚色があることはある程度仕方がありません。しかし、大河の流れを汲んで見ると、主人公やその周りを取り巻く人たちの息吹が聞こえてきそうな気がします。今年いっぱい楽しめそうです。

大河ドラマの歴代放映録はこちら
http://www.nhk.or.jp/pr/marukaji/m-taiga.htm
島津家の系譜等はこちら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B3%B6%E6%B4%A5%E6%B0%8F
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

124.追悼オスカー・ピーターソン(507字)

2008-01-28 | Culture
先月、ジャズピアノの巨匠オスカー・ピーターソンが82歳で亡くなりました。

私がジャズを聴き始めて、早20年になろうとしていますが、最初に聴いたのが、二人のジャズピアニストのCDで、一人はビル・エバンス、そしてもう一人はもちろん、オスカーのものでした。私はその後も彼のCDを買い、計4枚持っています。

巷間では、オスカーはピアノトリオというスタイルを確立した人として評価されているようです。

私にとってはジャズとして聴きやすく、そして抜群のテクニックを備えた人として映っていました。

実際に生のコンサートやライブを聴いたことはありません。ただ最後となった2004年来日時の公演を逃したのが、今となっては心残りです。

しかし、一人のジャズミュージシャンとして見ると人種差別問題解消に向けて、「自由への賛歌」という祈りの曲を作り、また後進の育成として、1953年の初来日の折、穐(秋)吉敏子さんにレコーディングを勧めたりしたこと等がエピソードに残されています。

82歳は、ジャズ界では長寿に思われます。

私にとっても水先案内人となってくれたオスカー・ピーターソンに心より哀悼の意を表したいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする