ものぐさ屁理屈研究室

誰も私に問わなければ、
私はそれを知っている。
誰か問う者に説明しようとすれば、
私はそれを知ってはいない。

Lexi Walker

2014-04-20 00:00:00 | Lexi Walker

 御存じの方も多いと思うが、大ヒット中のディズニー・アニメーション最新作『アナと雪の女王』=『Frozen』の主題歌「Let It Go」も大ヒットに伴って、多くのカバーがネットにアップされている。ひょんなことからそのうちの一つ、このビデオ映像を観て、歌っている少女の歌唱に驚くやら感心するやら、一目で(一聴で?)すっかり気に入ってしまった。The Corrs とともに、最近私の心の琴線に触れた音楽の一つである。



 この主題歌は腕(喉?)に自慢のある歌い手達が、YOUTUBEに次々と現在もカバーをアップし続けているようだが、それらの中にあって、オリジナルを含めても、この Lexi Walker という少女のそれは最高度にランクされる歌唱だと思う。何とまだ11歳とのことだが、「子供の」という括りは全く必要のない上手さである。歌い手としては、これまでにも多くの Les Enfants Terribles が存在したが、彼女はその中でも傑出した才能の持主ではないだろうか。このナンバーは、広い音域とダイナミックな声量を必要とされるという点で、言わば歌い手の歌唱力が試される難曲であるのは誰でも一度聞けば判ると思うが、オリジナルのイディナ・メンゼルや日本語版の松たか子もなかなかと健闘しているが、歌唱に何とも窮屈さが感じられるのに対し、それらと比べてこの Lexi Walker は、そのボーカルテクニックと言い、リズム感と言い、ある種の余裕さえ感じられて、私には一段優っているように感じられるがどう思われるであろうか。何とシャウトまでマスターしているのには、いや、参りました。







 この曲は、色々な性格を併せ持っている名曲と言って良いだろうが、そのメロディーの美しさを際立させているこのような美しいアコースティックバージョン・カバーもあって、これはこれで実に耳に心地良いカバーである。



 それから、ダイナミックな展開という点では、このようなロックバージョン・カバーもなかなかと合う。これもグッド・ジョブ!。




 しかし、これらの両方の相反した魅力を併せ持った歌唱という点で、この Lexi Walker に勝るものはそうはないのではないかと思う。それぞれ国の実力派のシンガーが選ばれていると思われるディズニー・オリジナルの各国語版も観てみたが、私の彼女の株はますます上がる一方である。やはり、この歌の難易度は相当に高いと改めて認識した次第。彼女の魅力の一つに、その弱音での抑えた歌唱の素晴らしさが挙げられるが、音はあまり良くないにも関わらず、これらのライブ映像でもそれが良くわかる。デュエットの上手さも下手なプロ顔負けである。



Nathan Osmond and Lexi Walker




"O Come, O Come Emmanuel" - Nathan Osmond and Lexi Walker



さらに、これらのパワフル且つダイナミックな歌唱も堂に入ったもの、リズム感も大したものである。







 本格デビューはこれからのようだが、声変わりもこれからだろうし、マネージャーやプロデュサーに恵まれて、健やかに育って大成して欲しいものである。私にとっては、久しく無かった本当にこれからが楽しみなミュージシャンの登場である。