膵臓がん闘病記 ・・・いつか電池が切れるまで・・・

2008年夏、膵臓がんの手術をしました。その時のこと、その後の生活などを書いています。  
 

CT・超音波ガイド下経皮経肝的ドレナージ

2009-09-29 08:54:43 | 発症・・・
黄疸は、何かの要因で胆管が塞がれ、そこを通るはずの胆汁が体内で充満して起きる。(と入院してから知った。)

私は‘黄疸’になっているので、まず、それを改善しなければならない。・・・元気そうに見えて、黄疸の状態は、よくないのだ。(・・けっしてお気楽な入院患者じゃなかった。)そのために、体に細いチューブをを繋ぎ、胆汁を排出する。そのチューブをつける処置になる。CT・超音波ガイド下経皮経肝的ドレナージ

奇妙なものだ。胸の下あたりから、細いホース状のものがが出ている。排出している胆汁を貯めておくために、袋をいつもぶら下げてる状態になる。 そこには、琥珀色の液体・・・これじゃあ、体も黄色くなるわけだ、と納得。
ほっときゃ治るしろもんではなかった。

医療ってどこまで進んでるんだ。こんなこともできちゃうんだと。びっくり!
今まで、病気らしい病気したことなかったんだもん。いろんなものが、珍しかった。

・・病院の看護師さん(今、看護婦さんと言わないらしい)
  みんなきれいで、親切。息子が成人したら・・お嫁にきて!!・・なんて。

・・病院の食事
  非常にまずいんだけど、作らないで出てくるので楽しみのひとつだった。

・・病院の自分
  袋付きの女になってしまった。もれなく、袋付いてます!!
  一心同体のはずなんだけど、よく忘れそうになる。

・・他の入院してる患者さん達
  いろんな人がいる。で、みんなどっかしら悪いんだ。
  そう思うと、いままで、自分が元気だったことが、
  「ラッキー」なだけだったのかとも思った。



                 ブログランキング・にほんブログ村へ
                 にほんブログ村








入院生活・・1

2009-09-13 05:55:36 | 発症・・・
明るい朝だ。暑くなるかもしれない。

病院の壁はなぜか白い・・汚れ目立つよな~ ここは○○病院の内科病棟。
とうとう、本当に入院してしまった。入院なんて何年ぶりだろう。出産以来かな?


なんだか、時間ばかりが気にかかる・・・子供達起きたろうか・・・朝ごはん何食べたんだろう。何を思っても、何もできない・・・いや、違う。今やらなければならないことは、病気を早く治すことだろう。そして、家に帰る。しばらく、どうしてるか?なんて心配はすまい。多分体に良くない。便利な世の中だ。なんとかなる・・上二人は・・問題は三男だ。小2の子供の親のいない生活を考えるとなさけなくなるが、それもいたしかたないと思おう。


携帯エリアへ行って、電話をする。この状況を伝えておかねばならない。小、中、高、3人の子供の母のわたしは、それぞれにPTA役員をしていたりして、かなり迷惑をかけそうだ。でも、誰も、病気になりたくてなったわけじゃない。

小学校の担任の先生、中学校の先生、次男の所属している野球のクラブチームの仲間・・・後は、何人かの友人に電話やメールで知らせた。

みんなびっくりしたり、心配してくれた。

でも、そのころの私は、迷惑掛けるな~悪いな~と思いつつ、入院をおもしろがっていたようにも思う。ちょとしたバカンス気分というか・・・痛みもないし、手が使えないとかの不自由さもなく、元気な、そしてお気楽な病人だった。しかも、3食、昼寝付!

もう、病院にいるんだし、回復はすぐだろうと、誰に言われたわけでもないのに、そう考えていた。
多分、誰もがそう思うんだろう。・・自分だけは大丈夫。
そんなこと、あるはずないのに。


今日は、超音波の検査をするそうだ。‘超音波’懐かし~これも出産以来だろう。
あのベタベタするやつか・・・ちょっと気持ち悪いんだよな~と思いつつ、
出された病院食を完食する、ずいぶんお気楽な入院患者だった。


                 ブログランキング・にほんブログ村へ
                 にほんブログ村

2008年 6月 ・・2

2009-09-09 11:09:20 | 発症・・・
2008年、6月23日、月曜日・・・

6月の青空は、夏をひかえて、元気があるように思う・・・


今日は、三男(当時、年長)の誕生日。御夕飯は、何かあの子の好きなもの作らなきゃね~ 
後、ケーキ買って・・夏場のバースデイケーキ、生は扱いにくそうだから、アイスケーキにしようかな。 
そうすると、買物は夕方がいいな。~あ~でも、体がかったるい。過労かね・・・



・・・黄色いかぁ・・・今週の金曜には市の健康診断。それでいいよなぁ
でも、最近、オシッコの色も濃くて、気にはなってた。・・やっぱり、黄色い?
う~ん、気になると肌まで黄色に見えてきた。でも・・・
 
・・やっぱり、行ってみるか、病院。午前中に済ませれば、お誕生日の買い物に
支障はないし、で、なんでもなきゃそれでいいわけだし・・・

かかりつけの病院は、比較的すいていた。・・「結果はすぐ出ますから血液検査をしましょう」・・・

「この○○の数値が尋常ではないです。○○病院に紹介状を書きますので、
そちらで診てもらった方がいいです・・・多分、入院にはなります。」

・・・? 下の子の誕生日なのに? 入院セット?なんかないぞ、着替え?歯ブラシ?
何年か前、母の入院騒ぎのとき、何、用意したっけ?


市内に住む姉に連絡をとった。(姉は、だいぶ前、大きな手術も経験している入院のベテランだ。)病院まで送ると言う。甘えることにした。
入院なんか‘かごの鳥’だ。でも、病気なら治さないわけにはいかない。
まな板の上の鯉になるしかないか・・・でも、全然痛くないのに、どこが悪いんだか。

○○病院は、隣の市にある救急指定の大きな病院。入院の準備をし、向かった。


一度にいろいろな検査をした。血液検査、尿検査、CT、MRI、造影剤もはじめてだった。
・・・医師が変わるたびにお腹のあたりを触って、「痛くないですか?」「こっちも?」
そのたびに私は「全然痛くないです。」と繰り返す。

「しばらく帰れないね」医師が言う。入院は確定的みたいだ。私はこの期に及んでも、「一度戻って、又おいで~」みたいな言葉を期待していた。


「ごめんよ~ Y(三男)。お誕生日なのに・・」


                 ブログランキング・にほんブログ村へ
                 にほんブログ村




2008年 6月 ・・1

2009-09-06 08:26:51 | 発症・・・
2008年6月20日金曜日・・・

「お母さん、目が黄色いよ!」 
成長痛に悩む次男を連れ、整形の病院へ行った時のことです。

「絶対、おかしいよ。病院行った方がいいよ。」
「そんなこと言ったって、今は、あんたの病院ジャン。」

(当時)高2、中1、小2の息子の母の私は、とにかく忙しかった。

子供の習い事の送迎、次男が硬式野球のクラブチームに在籍していたので、
そちらの送迎やらお手伝い、小中高のPTA役員、自治会の班長・・・
ついでに主人は単身赴任!

こんなんで疲れないわけはない。 疲れて当然。疲れが貯まってるだけ・・
母は、倒れるわけにはいかないぞ~ と 私が倒れたら子供達、どうなる?
でも、どっか悪ければ検査入院はあるかも・・・黄色いってことは黄疸?
とすると、悪いのは肝臓だったりするのかな? あれ? 沈黙の臓器ってのは
どこのことだっけ? 肝臓だったんじゃない?
・・・病院、めんどう、来週、市の健康診断だし、それでいいんじゃないか~

などと、自分の内臓のことなんて、ろくな知識がないので、病院にさえ行けば、
薬などで治るだろうと、たいした心配もせずにいました。

・・・ただ次男だけは、「病院!」「病院!」と連呼してたっけ。

「大丈夫だってば、たいしたことないよ。」



・・自分だけは大丈夫なんて、思い込みに過ぎないのに・・・


                 ブログランキング・にほんブログ村へ
                 にほんブログ村



 

癌になって

2009-09-03 14:48:31 | 癌になって・・・
人生は、
選択→前進
選択→前進  とずっと思ってました。

でも、違うんですね。 癌になってから、私の前には、選択権の無い2本の道が
続いてる・・・これが、癌という病気の残酷なところかもしれません。

昨年、手術をして、原病巣はとったけれど、すい臓癌は再発率が高く、
5年生存率も思いのほか低く・・・少し古い書籍になると2%とかね・・・
担当の先生も平気な顔で「皆さん、半年から1年ぐらいでパタパタと逝ってる・・・」
 とかなんとか・・・

検索しても、ちっとも良いこと書いてないですし・・・
           (病気にいいも悪いもないけど・・)


病気になる前からおぼろげに、‘死’については考えてました。(当時、47歳)
‘人生折り返し、私がその時を迎える時には、ニコニコ笑っていい人生だったと
呟ける様にしよう’
‘目に見えない、あるいは、持てない物・・・大事な思い出や、情景を
抱えきれないくらい抱きしめて、逝こう’
    なんて・・・(笑)


でも、それが、具体的に目の前にきちゃうと、 

グラつきました。 告知された時とかすい臓癌の実態を知った時。
自分の立っている地面が揺れているような・・・
   見る物、触れるもの、すべてが今までと違うものになって・・・


・・自分の存在がこんなな頼りないものなんだなんて。

だって、冷静に考えたら、‘死’は必ず訪れる、誰にでも・・・
50年先、私と同い年くらいの方は、みんな生きてない・・・
早いか遅いかの差しかない。それが、辛いっていうんだから、
 
      ・・・人間って、弱いですよね。


でも、生きなきゃいけない・・・それが、5年でも、30年でも・・・

どんな風に?   課題です。


・・・プログに携わることで、自分の内面が整理されればと・・・


                 ブログランキング・にほんブログ村へ
                 にほんブログ村