膵臓がん闘病記 ・・・いつか電池が切れるまで・・・

2008年夏、膵臓がんの手術をしました。その時のこと、その後の生活などを書いています。  
 

寄りかかったもの

2010-02-18 09:15:24 | 5年生存-1年目
人間がなぜ生まれてきて、どこに帰結するべきなのか私にはわからない。
けれど、「生」が、輝くべきものなのだとは、思う。


私は、誤魔化してきたように思う。 「死」というものに蓋をして、見て見ぬふりをしてきた。 病気になって、そういったものに直面し、誤魔化しきれなくなった。 見ることをしないでは、立っているのも容易でなくなった。 生きてはいるのに、明日を迎える準備ができていない。


・・・ただ、私は私なりに、それまで、私らしくあろうと、誰かの役に立とうと、何かに必要とされるようにとやってきた。 私は、昨日の自分が嫌いではない。 過去~現在~未来と続くならば、昨日の自分と、今日の今この時の自分は、つながっていてしかるべきなのだと思おうと考えた。 病気になってからの自分は、それまでの自分とまるで違ってしまった感覚は否めないけれど、生き方が分からなくなってしまった「今」、私ができそうに思ったことは、「過去の自分」にすがることだった。 


「過去の自分」をなぞる生き方… 「あの頃の自分だったらどうするであろう。」それをいつも心の中で検証し、過ごすことにした。 


・・・どうなるかわからない「明日」を迎えるために・・・


抱えてしまった「爆弾」が爆発する、その時までは、できるだけ、病気になる前の生活に近いものを・・・以前の自分をなぞる自分を創りだすことにした。

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2 コメント

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がん≠死 (UT!)
2010-02-18 21:49:25
私も、自分が膵臓癌だとわかったとき、インターネットでいろいろ調べたり、本を買って読んだりしました。
でも、調べれば調べるほど、完治などはほど遠く、生存し続けることさえもハードルが高いことがわかっただけでした。
2月4日から読売新聞の医療ルネサンスで膵臓癌が取り上げられていましたが、画期的な治療薬とか明るい話題はまだありませんでした。

memento-mori-001さんの言うとおり、人はいつしか必ず死にます。また、癌になったおかげで「死」ではなく、改めて「生」を見つめ直すことができたのだと思います。
私も5年生存の1年生です。事故?にならぬよう爆弾と共に生きていきます。
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Unknown (memento-mori-001)
2010-02-20 20:57:24
膵臓癌の告知を受けてから、しばらくは、どん底でした。 「爆弾抱えた生き方を出せ!」と突きつけられてる気分でした(笑)

癌になってもならなくても、人は爆弾抱えてるものだと思えるようになるまで、時間が、かかりました。

今は、今の自分がとても好きです。
「生」を真剣に見つめることで、得るものの大事さが、少し分かった気がするので…

人間に生まれてよかったと思っています。
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