一時帰宅し、7月18日(2008年)の手術のための再入院を待つ日々の事。
長男(当時、高2)の高校には、出身中学ごとにPTA支部がある。 私は、そこの役員をしていた。 夏休みに「PTA球技大会」という行事がある。 種目は「ソフトボール」と「バレーボール」私の担当は、後者。 その取りまとめ役。
・・・だからって、
「させんなよ~」
一時帰宅のこの時期に、人が集まらないので、出場辞退の電話連絡・・・でも、集められなかったのは、私の責任・・・
PTAの仕事はいやではない。 皆さんやりたがらないので、頼む方も困っていたりするし、学校の様子もわかるし、「私でも役に立つのなら」という姿勢で取り組んでいるけど・・・スポーツが絡むと、だめなんだよな~
何年か前に、左手人差し指を切断してしまった。なので、スポーツができない。 義指を着けているので、パッと見にはわからないが、今だに痛みがあり、握力もない。なにしろ、じゃんけんの「グー」ができない。 というわけで、「球技大会」は・・苦痛でしかない。 人が集まらないので、「立っているだけでいいから・・
」なんて言おうものなら、自分も選手にならねばならない・・かも? なんて思うと辛い。 役員もそんな理由で、いやじゃないけど、運動系が絡んでくると、気が重い。 理由が言えないから、結局、断れない。って悪循環。
案外、この辺からのストレスが「癌」の原因なのかもしれないとも思っている。
「私、指無いの~」
って、言ってしまえばよかったんだろうけど・・・私にはできなかった。
そして、また、言えない事が増えてしまったかもしれない。
「私、癌なの~~」
って、
・・・やっぱ、言えそうにない。 深く考えすぎると、病気が病気を呼びそう。 (再発したら、きっとこのせいだ。)
別に、「透明人間」になる必要なんかない。 それは、わかっている。 人生、生きてりゃ、隠しごとの一つや二つ、あって当たり前だ。 でも、それが何かの理由なら・・伝えないといけない・・と思うからだろうか。 手のことの場合、いちばん簡単なのは、何も言わずに、手を見せるだけでいい。 けど・・それができない。
バレーボールにエントリーしている父兄に電話をかける・・・・入院のことを知っている人は知っていた。 世の中狭い。 入院した病院の看護師さんが、子供の友達の親だったり、その親の仲良しさんが高校のPTAで一緒だったり、看護師さんは、守秘義務があるだろうから、私が「癌」だということまでは伝わってないと思うのだけど・・・
「なにかあったら言ってね。」
やさしい、ありがたい言葉、うれしかったりする。 でも・・・少し、複雑・・・
心配してくれる人に、私はまた、ホントのことが言えない・・・
「私、癌なの~~」ついでに「指無いの~」
「バレーボールできないの~」ついでに「死ぬかもしれないの~」
・・ 王様の耳はロバの耳だった。 王様は裸だった。 狼は来なかった・・・
真実は尊いか? 尊いんだろ、多分。
・・・でも今は・・・うそつきでも、許してもらおう。
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長男(当時、高2)の高校には、出身中学ごとにPTA支部がある。 私は、そこの役員をしていた。 夏休みに「PTA球技大会」という行事がある。 種目は「ソフトボール」と「バレーボール」私の担当は、後者。 その取りまとめ役。
・・・だからって、
「させんなよ~」
一時帰宅のこの時期に、人が集まらないので、出場辞退の電話連絡・・・でも、集められなかったのは、私の責任・・・
PTAの仕事はいやではない。 皆さんやりたがらないので、頼む方も困っていたりするし、学校の様子もわかるし、「私でも役に立つのなら」という姿勢で取り組んでいるけど・・・スポーツが絡むと、だめなんだよな~
何年か前に、左手人差し指を切断してしまった。なので、スポーツができない。 義指を着けているので、パッと見にはわからないが、今だに痛みがあり、握力もない。なにしろ、じゃんけんの「グー」ができない。 というわけで、「球技大会」は・・苦痛でしかない。 人が集まらないので、「立っているだけでいいから・・
」なんて言おうものなら、自分も選手にならねばならない・・かも? なんて思うと辛い。 役員もそんな理由で、いやじゃないけど、運動系が絡んでくると、気が重い。 理由が言えないから、結局、断れない。って悪循環。
案外、この辺からのストレスが「癌」の原因なのかもしれないとも思っている。
「私、指無いの~」
って、言ってしまえばよかったんだろうけど・・・私にはできなかった。
そして、また、言えない事が増えてしまったかもしれない。
「私、癌なの~~」
って、
・・・やっぱ、言えそうにない。 深く考えすぎると、病気が病気を呼びそう。 (再発したら、きっとこのせいだ。)
別に、「透明人間」になる必要なんかない。 それは、わかっている。 人生、生きてりゃ、隠しごとの一つや二つ、あって当たり前だ。 でも、それが何かの理由なら・・伝えないといけない・・と思うからだろうか。 手のことの場合、いちばん簡単なのは、何も言わずに、手を見せるだけでいい。 けど・・それができない。
バレーボールにエントリーしている父兄に電話をかける・・・・入院のことを知っている人は知っていた。 世の中狭い。 入院した病院の看護師さんが、子供の友達の親だったり、その親の仲良しさんが高校のPTAで一緒だったり、看護師さんは、守秘義務があるだろうから、私が「癌」だということまでは伝わってないと思うのだけど・・・
「なにかあったら言ってね。」
やさしい、ありがたい言葉、うれしかったりする。 でも・・・少し、複雑・・・
心配してくれる人に、私はまた、ホントのことが言えない・・・
「私、癌なの~~」ついでに「指無いの~」
「バレーボールできないの~」ついでに「死ぬかもしれないの~」
・・ 王様の耳はロバの耳だった。 王様は裸だった。 狼は来なかった・・・
真実は尊いか? 尊いんだろ、多分。
・・・でも今は・・・うそつきでも、許してもらおう。
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私は、2歳の頃、ストーブに掛けてあったやかんの煮え湯を左半身にかぶってしまい、今でも左腕にやけどが残っています。半袖のシーズンになるとやはり目立つので人に尋ねられます。ぱっと見わかるので仕方ないですが・・・
癌のことは、職場と身内には言ってありますが、他はまだです。私もどうしようか「もやもや」してしまう性分なので、いっそ、年賀状で報告しようかと思っています。
あの当時は、日記のような心境が強かったのですが、今は、自分が逃げ込むための「殿下の宝刀」のような気がして、言えなくなってます。
そして、多分、普通の人でいたい、弱い、自分の存在。 「再発するまでは、夢を見させて」的な・・・
再発率が高く、5年生存率が低い、すい臓癌ならではなのかもしれません。