膵臓がん闘病記 ・・・いつか電池が切れるまで・・・

2008年夏、膵臓がんの手術をしました。その時のこと、その後の生活などを書いています。  
 

再入院

2010-02-15 00:52:09 | 5年生存-1年目
退院後の通院で、最後に残った、胆汁を体外に出しているチューブを抜いた。 それが早すぎたのか、どうなのかわからないが、腹部の激痛で再入院した。胆汁漏…ということだった。


そんなこともあったが、再入院の後は、元の日常が徐々に戻ってきた。 でもそれは、病気になる前とは全然違う日々。


もしかしたら、手放さねばならない、かけがえのない日常…。 身体の回復とは裏腹に、どこか不安で頼りない、空間。 自分だけが異質なもの、そんな感じ。 皆が、変わらない日々を過ごす中、異質な空間をまとっている。 心の底から笑えない…


その頃は、PCを持っていなかったので、ずいぶん本を読んだ。 自分の病気のこと、身体の事、これからどう生きればいいのか。 

膵臓癌の書籍は少ない。 というより、症例が少ないと言った方が正しい。 発見された時には、手術ができない進行度の場合が多く、手術可能であって、手術をしても、予後が良くない、転移、再発率が高く、5年生存率も低い。 さらに、決め手になる治療法も確立されていない…
 

毎月の血液検査、半年毎のCT、何もなければ、普通の生活、再発していれば、闘病生活。どちらをどうとらえて生きるのが良いのかわからなかった。 ある意味、爆弾を抱えている生活になる。 時限装置付き。 検査で何もなければリセットされる。 この2択に、自らの選択の自由はない。


    ・・・「癌」という病気の恐ろしさを知った。


こんな人生も「アリ」なのかもしれない。 命あるものは必ず消える定め。 明日死ぬことになっても、幸せでいられる自分になれればいい・・・


自嘲した。 理想論は虚しいだけだった。

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