日本で育ってきた私達は、メソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、中国黄河文明をいわゆる”古代四大文明”とし、歴史教育を受けてきたかもしれません。
しかし、この考え方は初期の文明が4つの地域のみで育まれたという誤解を生じることもあり、欧米ではあまり受け入れられていないようです。
欧米では、後に自身に強く影響を与えてきたと考えられるエジプト文明、メソポタミア文明を包含する地域、つまりメソポタミア文明のチグリス・ユーフラテス川からエジプト文明のナイル川周囲を包含するエリアを“肥沃な三日月地帯”と呼び、“文明の発祥の地”とする認識が強いようです。
では、次回からは、古代文明のうち、よりヨーロッパに近く、後に与えた影響も強かったと考えられる古代メソポタミアと古代エジプトの文明について考えていきたいと思います。