道の駅白馬のツバメたち 2

中には巣の渕からやっと嘴が見えているところも・・お盆辺りまで子育ては続きそうですね。立ち寄る観光客が何人か雛たちの写真を撮っていました。
「ツバメは縁起のよい鳥なんだって」と話しながら・・・　そうそう・・そうなんですよ
ここから無事に巣立っていった７組の雛たちは、今頃は立派な若ツバメたちになって空を飛び交っているのでしょうね 

６月の日記の中で、巣が落下してしまい代用巣として籠に雛を入れ、翌日に無事に巣立ったツバメファミリーのことを書きましたが・・・実はあれからそのツバメ夫婦、なんとまた同じ場所に巣を作りなおし２回めの子育てをしていたのです。
そして昨日のこと、巣立ち間近の雛たちが３羽巣から顔を覗かせていました。

今回は巣の落下もなさそうと安心をしていたところ、なにげに下を見ると・・・小さなダンボール箱が・・・覗いて見ると３羽の兄弟に比べて少し成長の遅い雛が１羽、箱の中でバタバタ動き回っています。あと４日はかかりそうな子。巣から落ちたのでしょう。施設の方が見つけてまた箱に入れてくださっていたようです。

親も気がついて時々給餌をしています。
でも・・・このチビちゃん、元気いっぱいで箱から出ようと必死。万が一飛び出してしまったらとても危険。布をそっとかぶせて前回とと同じ看板の裏の上のほうに箱をテープで固定して置きました。日の入り前、様子を見に行くと・・「あれっ？」　雛を入れた箱が、今度は長い脚立でしか届きそうもない高い場所にしっかりとテープで固定されています。

施設の従業員さんが２人ちょうど出ていらしたのでお聞きすると
「実はこの子、昨日一度落ちて小さい箱に入れて脚立で高いところに置いてあげたのですが、今朝また落ちてしまっていたのです。誰かが少し高いところに箱を置いてくれて良かったと思っていたらまたさっき落ちていたので、他の雛たちのいる巣に近いところまでもう一度置いてあげたんですよ」と・・・・
わざわざ長い脚立を使い２度も雛を入れた箱を上に固定してくれていたなんて・・・
前回の従業員さんといい、今回のこのお２人も・・・「道の駅　白馬」の方々はほんとうにツバメを優しく暖かく見守ってくださっているのがひしひしと伝わってきました・・・
夏シーズン真っ盛りのお忙しい中で、ツバメのためにここまで面倒を見てくれる道の駅はおそらく他にないと思いますね・・頭が下がる思いです。
しばらく見ていると親がこの子に優先的に給餌をしていました。
施設の方々にここまで大切にされているチビちゃん、どうかもう落ちないでこのままあと４日、がんばって・・・そう願いながら家に戻った。

そして今朝、７時過ぎに見に行くと・・・
箱に雛の姿はなかった。
下には・・・無残に剥ぎ取られた夥しい羽が散乱していた・・・
・・・・また落ちたんだね・・・
ここにはカラスは来ない・・猫か猛禽・・・
どうしてまた落ちたんだよ～　　施設の人たち何度も君のために高いところに置いてくれたのに・・・
「なんとか無事に巣立つんだよ」　って・・・みんながきっと願っていたのに・・
どうしてまた飛び出ちゃったんだよ・・
チビちゃんのくせに元気良すぎたものね。他の兄弟達に早く追いついて大きくなろうと一生懸命だったんだよね・・張り切りすぎちゃったんだね・・・
悲しくて悲しくて・・・
明日にも巣立ちそうな３兄弟たちを見上げながら　「生まれもった運命」って・・あるのかなぁ・・なんて・・思ってしまった

「道の駅　白馬」の皆さん・・・今回もほんとうにありがとうございました。
皆さんの優しさ、暖かさ・・・この子はちゃんとわかっていたと思います。
そして・・この子は幸せ者だったと・・・・思いたいです・・・

命は　どんな命でも　尊い・・そうして　儚い・・・