共同通信明日海りおさんがサヨナラ公演 宝塚退団、「男役に懸けてきた」
11/24(日) 20:18配信
退団の記者会見をする宝塚歌劇団花組トップスターの明日海りおさん=24日夜、東京・有楽町の東京宝塚劇場
宝塚歌劇団の花組トップスターとして絶大な人気を誇った明日海りおさんが24日、東京・有楽町の東京宝塚劇場でのサヨナラ公演を終えた。この日を最後に退団する明日海さんは「夢中になれるものに出会い、17年間続けてこられたのは奇跡。宝塚に全てをささげ、男役として生きることに懸けてきました」と話し、観客に感謝した。
本公演に続いて開かれたサヨナラショーでは、主演した「エリザベート」や「ポーの一族」などの楽曲を歌唱し、会場から大きな拍手が送られた。
終演後に明日海さんは「(衣装の)羽根を下ろす時に『ああもう、背負うことはないんだ』と思いました」と涙声で話した。
朝日新聞大阪
明日海りお退団会見「大羽根もう背負うことないんだな」
尾崎千裕
2019/11/24 20:47
ファンに見送られて東京宝塚劇場を後にする明日海りおさん=2019年11月24日午後8時21分、東京都千代田区、高橋雄大撮影
記者会見する明日海りおさん=2019年11月24日午後6時43分、東京都千代田区、高橋雄大撮影
記者会見する明日海りおさん=2019年11月24日午後6時48分、東京都千代田区、高橋雄大撮影
宝塚歌劇100周年の2014年から5年半にわたって、花組トップスターとして活躍してきた明日海(あすみ)りおが、磨き続けた男役に別れを告げた。24日、東京・日比谷の東京宝塚劇場でサヨナラ公演が千秋楽を迎え、宝塚を退団した。
公演後のサヨナラショーは「エリザベート」「金色の砂漠」「カサノヴァ」など、思い出の作品でつづり、最後は昨年の舞浜アンフィシアター(千葉県浦安市)公演の「ディライト ホリデー」。仲間たち一人ひとりと抱き合ったり、ハイタッチしたりしながら、笑顔で歌い上げた。
サヨナラショー後の最後の大階段下りは、正装の緑のはかま姿だった。「たった一度きりの人生の中で、ここまで夢中になれるものに出会え、17年間続けてこられたことは人生で一番の奇跡」と語り、「宝塚に全てを捧げました。男役として生きることに自分自身をかけてきました。私はもうタカラジェンヌとして夢を追うことはできませんが、ここに夢を継ぐ素敵な仲間がいます」と、涙をこらえながらあいさつした。
スポニチ
宝塚花組トップ・明日海りお「幸せな宝塚人生を終えた」 “羽根”下ろし最後は涙も…
11/24(日) 19:43配信
サヨナラパレードに登場した明日海りお
宝塚歌劇団花組トップスター、明日海(あすみ)りおのサヨナラ公演「A Fairy Tale -青い薔薇の精-/シャルム!」が24日、東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた。
2003年に入団。宝塚100周年の14年に花組トップスターに就任、新世紀の宝塚をけん引してきた“トップ・オブ・トップ”明日海が17年にわたる宝塚人生に別れを告げた。サヨナラショーは、トップ時代の楽曲を歌い上げ、表情は幸せに満ちあふれていた。
最後は宝塚の正装、緑のはかまで大階段を下りた。「今年3月に卒業することを発表し、こんなに(宝塚生活が)素敵なのにどうして辞めることにしたんだろう。一生男役をやっていればよかった。男役として生きることにすべてを捧げ、身も心もそいでそいで消えてなくなるかと思いましたが、すべてをやり遂げた今、皆さんに受けた愛が大きく身も心もふくよかに立っております」と明日海らしいあいさつに、会場はあたたかい笑いに包まれた。「花組男役トップスター明日海りお、本日をもって任務を終えます」とあいさつを締めくくった。
恒例の同期からの花束は、元月組娘役、羽桜しずくから受けた。
生まれ変わっても宝塚に入りたいと思うほどの宝塚ファン。終演後の会見では「幸せな宝塚人生を終えたと思います」と素直な気持ちと感謝の思いを述べた。終始笑顔だったが羽根を下ろした時に「ああ、もう背負うことはないんだなと思った、重いんですが寂しかった。安心したという気持ちになった」と涙ぐんだ。
結婚の予定について聞かれると「まったくありません。明日の予定もありません」と笑顔で話した。
千秋楽は香港、台湾を含め189カ所でライブ中継が行われ、過去最大となった。
サヨナラパレードは、のべ1万人が詰めかけ別れを惜しんだ。
デイリースポーツ
宝塚花組トップスター・明日海りお サヨナラ公演 最後は涙声に
2019.11.25(Mon)
宝塚歌劇団花組のトップスター・明日海りおが24日、東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた「A Fairy Tale-青い薔薇の精-」「シャルム!」で宝塚最後の舞台を務め、公演後会見に臨んだ。
紋付きの羽織はかまで登場した明日海は「(宝塚の)舞台に立つのも終わってしまうと思ったら、急にさみしくなりましたが、皆さんのおかげで幸せな人生を送らせていただきました」とあいさつ。公演で背負った羽根を衣装さんに降ろしてもらった時に「これでサヨナラかと思った」と声を詰まらせた。
中日スポーツ
宝塚卒業の明日海りお「皆さんのたくさんの愛」に感謝 結婚の予定は「まったくない」
11/24(日) 21:47配信
サヨナラ公演後のパレードで手を振る宝塚歌劇花組トップスターの明日海りお
「みりお」の愛称で親しまれた宝塚歌劇花組のトップスター、明日海りおが24日、東京・有楽町の宝塚大劇場でサヨナラ公演の千秋楽を迎え、宝塚音楽学校時代を含め約19年の“ジェンヌ生活”に別れを告げた。これで100周年だった2014年時の5組のトップスター全員が卒業したことになる。
「明日海りお、サイコー!お疲れさまでした」。終演後、恒例の劇場前のパレードには、のべ1万人のファンがずらり。最後の最後に盛大なねぎらいのコールが飛ぶと、明日海は右腕をあげて応えてみせた。
サヨナラショーのあとのあいさつでは、「身も心もそがれて、消えてなくなるかと思いましたが、今こうして割とふくよかでいられるのは、それ以上に皆さんがたくさんの愛をくださったから」とユーモアたっぷりに語りかけた。
終演後の会見では「自分のすべて」だった宝塚は、「明日から心の故郷に加わりますね。あ、でも故郷だと遠くなっちゃうから、まだ近所かな」。結婚の予定は「まったくない」という。
最後はそろいの白のパーカーを着た大勢のファンに見送られ、オープンカーでさっそうと姿を消した。この日の公演は、海外を含め過去最多となる189カ所でライブビューイングが行われた。
日刊スポーツ
不安と闘い続けた明日海りお 情熱で作り上げた男役
11/25(月) 8:00配信
ファンの声援に振り向く明日海りお(撮影・中島郁夫)
<とっておきメモ>
宝塚歌劇花組トップの明日海(あすみ)りおの退団公演が24日、東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた。
【写真】見送る大勢のファンの声援に感無量のポーズを決める明日海りお
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相手娘役4人はトップ固定制後で最多、任期5年半は平成入団で歴代3番目。月組時代は前例がない準トップに就き、トップ就任前から本拠地作でも主演した。本拠地主演経験作は12作になり、平成以降退団のトップでは最多を数えた。
美しい素顔、麗しい振る舞いと美声、こだわりの芝居心。新人時代から抜てきが続き期待を集めたが、一方では小柄ゆえ、女役、子役が続いた時期もあった。「娘役の方が合ってると言われるかも」。優しげなルックスもあって、男役17年はそんな“不安”との闘いでもあった。
その原点は、宝塚受験前にあった。両親に反対され、初めて親に反抗し、自室に閉じこもった。舞台とは違い、普段は柔らかで穏やかな人柄。ささやくように話す。だが、内実は熱く、女役出番の公演だった若手時代のショーで、男役群舞の自身の衣装がないと知り、号泣したと明かしたこともあった。誰よりも熱く「男役」を求め、完結させて卒業を迎えた。【宝塚担当=村上久美子
日刊スポーツ明日海りお、千秋楽迎え退団「宝塚、フォーエバー」
[2019年11月24日18時51分]
ファンの声援に手を振り応える明日海りお(撮影・中島郁夫)
宝塚歌劇花組トップの明日海(あすみ)りおの退団公演が24日、東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた。
正装の緑のはかま姿で「宝塚大好き。宝塚、フォーエバー(永遠)」とあいさつした明日海は、延べ1万人のファンに見送られて、17年間の宝塚生活に別れを告げた。
平成を代表するトップだった。この日のさよならショーを含めた千秋楽の模様は47都道府県、香港、台湾の189カ所の映画館でライブ中継され、宝塚史上最大規模だった。舞台上のあいさつで「3月に退団を発表したけれど、こんなに宝塚が大好きなのに、どうして辞めることにしたんだろう。一生男役をやっても良かったと何度も思った」と、冗談交じりに後悔を口にした。「12時を過ぎると、タカラジェンヌじゃなくなる。今消えてしまいたいほど、宝塚が大好き。宝塚、フォーエバー」と叫んだ。
カーテンコールは6回を超えた。「胸がいっぱいです。退団しても清く、正しく、美しく生きます。花組男役トップスター明日海りお、本日をもって任務を終えます」と宣言。会見では「宝塚は私のすべて。幸せな宝塚人生を終えたと思います」と笑顔で話したが、公演のフィナーレで付けた羽を下ろす時に「もう背負うことがないんだなと思った、重いんですが、寂しかった」と涙を見せた。
100周年以降の宝塚をけん引した明日海。劇場外で待つ1万人のファンの「男役、明日海りお、最高!」の大合唱に送られ、白のオープンカーに乗って、さっそうと劇場を後にした。【林尚之】
◆明日海りお 6月26日、静岡市生まれ。03年に入団し月組配属。12年に月組準トップになった後、13年に花組に移り、宝塚歌劇100周年の14年に花組トップに就任。15年に文化庁芸術祭新人賞を受賞。平成以降では歴代3番目となる5年半もトップを務め、トップとして主演した大劇場公演は100%超の動員力を誇った。169センチ。