日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

エリフは怒った

2019-06-12 | Weblog
ヨブ記32章 

2節「さて、エリフは怒った。この人はブズ出身でラム族のバラクエルの子である。ヨブが神よりも自分の方が正しいと主張するので、彼は怒った。」(新共同訳)。

1節「ここで、この三人はヨブに答えるのをやめた。ヨブが自分は正しいと確信していたからである」ここで最後にエリフという友人が突然登場し語り始める。彼はヨブと三人の会話を聞いていたが、そこに居合わせていたことはこれまで出てきていない。エリフの言葉は32~37章まである。「エリフ」とは「彼は神」という意味で神への篤い信仰を表す名である。本章は弁論の導入部で何故最後に彼が出てきたか理由を述べる。ヨブが神より自分のほうが正しいと主張していること、そしてこの主張に三人が適切な反論の出来ないとからで、話しかけるのを控えていた(5節)。この時ヨブの「怒り」が4回も出てくる(2、4、5節)。相手を批判し、自分を正当化し義としなければならない。そこにエリフの問題点が潜んでいる。
6節「ブズ人バラクエルの子、エリフは言った。わたしは若く あなたたちは年をとっておられる。だからわたしは遠慮しわたしの意見をあえて言わなかった」。日数や年数に従って知恵が得られ、日を重ねれば賢くなり、分別が出来ると思っていたがそうではなく、人の中に霊があり、知恵と分別を与えるのは全能者の息吹だ。それゆえ、わたしの意見を述べてみたいと思う(7~10節)。
11節「わたしはあなたたちの言葉を待ち その考えに耳を傾け言葉を尽くして論じるのを聞き」理解しようとしたが、ヨブに反論しうる者はいない。彼らは反論できないことを悟り、彼を負かすのは神であり人ではないと言い逃れようとした。それは良くない。わたしは同じ論法でヨブに答えない(12~14節)。
15節「彼らは気を挫かれて、答えようとせず 言うべき言葉を失っている」、行き詰まっているので自分の言い分を述べよう。言いたいことは沢山ある。原の中でうずうずしている。わたしの腹は新しい蒲萄酒で皮袋は張り裂けそうだ(16~19節)。
20節「わたしも話して、気持を静めたい。唇を開いて、答えたい。」。誰かの顔を立てるとか、へつらうような事はしない。もしそうなら造り主が直ちに退けてくださるように祈る。怒りの感情は、冷静な判断を損なう危険があるからだ。

ヤコブの言葉を聞きたい「わたしの愛する兄弟たち、よくわきまえていなさい。だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい。人の怒りは神の義を実現しないからです」(1章19~20節)。併せてマタイ福音書5章21~22節を読みたい。

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