日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

口にした通り、実行しなさい

2017-09-22 | Weblog
 民数記第30章 

  3節「人が主に誓願を立てるか、物断ちの誓いをするならば、その言葉を破ってはならない。すべて、口にしたとおり、実行しなければならない」(新共同訳)

  2節「モーセはイスラエルの人々の諸部族の長に語った。これは、主の命じられたことである」。小見出し「誓願の規定」。モーセを通して主は示された。誓願か、物断ちの誓いをするなら、その言葉を破ってはならない(3節)。誓願は神に対してなされるものである(申命記23章22節)。誓願と物断ちの違いは積極的か消極的かであろう。6章1~21節にナジル人の誓願がある。しかし娘、妻、寡婦に関してまとめられているのは、ここしか無い。父がこれを聞いて何も言わなければ、有効となる(5節)。暗黙の了解ということであろう。女性の誓願の拘束力を、父か夫が持つのは父家長制度の共同体が持つ制約で、法的秩序を保つためと思われる。
 7節「彼女が結婚することになったとき、依然として誓願中であるか、あるいは軽はずみに物断ちの誓いをしているならば~」。これは結婚する前のことで、結婚した場合、それを夫が聞いた日に何も言わなければ有効であるが、夫が聞いた日にそれを禁じる場合、彼女の誓願や軽はずみな物断ちの誓いを破棄したのであるから、主は彼女を赦される(8~9節)。夫の動機や判断は示されていない。レビ記5章4~5節には軽はずみな誓いに対する戒めがある。
  10節「しかし、寡婦および離婚された女性の誓願、すべての物断ちの誓いは有効である」。法的根拠がない誓願や物断ちの誓いを阻止する父も夫もいないからである。妻が夫の家で誓願や、物断ちをした場合は、7~9節に示されているのと同じである。しかし最初何も言わなかったのに、後で破棄する場合、夫は責任を負うこととしている(16節)。
  ハンナは誓願の祈りをしている(サムエル上1章11節)。士師記に出ているサムソン物語(13~16章)は、ナジル人の誓願を立てたが、彼はこれを破戒し悲惨な結末となっている。使徒言行録21章23節には四人の誓願者がでている。軽はずみな誓いではペトロがそうだ(マルコ福音書14章71節)。
  イエスは偽りの誓いに対して警告している(マタイ福音書5章33~37節)。しかし誓約は厳しく遵守されるべきものである。


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