日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

その声は聞き届けられ

2012-09-25 | Weblog
  歴代誌下30章 

  27節「祭司たちとレビ人は立ち上がって、民を祝福した。その声は聞き届けられ、その祈りは主の聖なる住まい、天にまで達した」(新共同訳)

  1節「ヒゼキヤはすべてのイスラエルとユダに使者を遣わし、またエフライムとマナセには書簡を送り、エルサレムの主の神殿に来てイスラエルの神、主のために過越祭を行うように呼びかけた」。29章と本章の間には、アッシリアによる北イスラエルが滅ぼされる出来事が並行記事の列王記下17章に出ている。アハズ王12年にホシェアが北イスラエルの王となり、在位7年目に三年間サマリアをアッシリアが包囲しイスラエルは滅ぼされたのである(同18章9節)。ヒゼキヤはホシェア治世三年の時王に就き29年間在位している(同18章1節)。ここですべてのイスラエルとユダに使者を遣わして過越祭を行う呼び掛けをしたのは、その年を確定することは難しいが、滅ぼされた北イスラエルの民に対してなされた状況が伺える。通常は第一の月であるが、祭司の数が充分でないという状況が続き(29章34節see)、更にエルサレムに民が集まっていなかった為に、第二の月に過越祭をおこなうことになった(2~3節)。これは律法で認められていた(民数記9章10~11節)。
  6節「急使は王と高官が託した書簡を持ってすべてのイスラエルとユダを巡り、王の命令どおりこう言った。『イスラエルの人々よ。アブラハム、イサク、イスラエルの神、主に立ち帰れ。そうすれば主は、アッシリアの王の手を免れて生き残った人々、あなたたちに帰ってくださる』」。書簡をもって、急使が改めてイスラエルとユダを行き巡り、エルサレムで行う過越祭を守るよう呼びかけた。アッシリアの王の手を免れて生き残った人々に立ち帰るように主が求めていると伝えた。そうするなら主は捕らわれて行った者たちを憐れみ、この地に帰って来ることが出来ると告げた(7~9節)。この時急使に対して冷笑し、嘲る部族があったが、謙虚になってエルサレムに来た部族もあったと記されている(10~11節)。
  13節「第二の月に、多くの民がエルサレムに集まり、除酵祭を行った。それは極めて大きな会衆となった」。祭司とレビ人は自らを聖別し、十四日に過越のいけにえを屠り、燔祭の献げ物を神殿に携えて来た(14~15節)。ところがこの時北イスラエルから来た、エフライム、マナセ、イサカル、ゼブルンの多くの者が身を清めないで過越のいけにえを食べていたことが判った(17~18節)。これは掟に違反することであった(出エジプト12章43節以下)。それを知ったヒゼキヤ王は、「恵み深い主よ、彼らを赦し下さい。彼らは聖所の清めの規定には従いませんでしたが、先祖の神、主を求めようと決意しているのです」と訴えた(19節)。
   20節「主はヒゼキヤの祈りを聞き入れ、民をいやされた」。そして続く7日間の徐酵祭が行われ、レビ人と祭司たちは、毎日主を讃える強力な楽器を鳴らして、主を賛美した(21節)。またユダの全会衆、祭司たちとレビ人、イスラエルから来た全会衆、イスラエルの地から来た寄留者、ユダに住む者が共に喜び祝った(25節)。
  26節「エルサレムに大きな喜びがあった。イスラエルの王ダビデの子ソロモンの時代以来、このようなことがエルサレムで行われたことはなかった」。これはソロモンの時代以来、初めてのことであったと記す(27節)。
 ここでは、亡国の民イスラエルに呼びかけて南ユダの民と共に過越祭を祝ったヒゼキヤの偉業が示される。特に王としての主に対する信仰と服従が伺えよう。


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