日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

憎む者が飢えているならパンを与えよ

2013-10-19 | Weblog
  箴言25章 

  21節「あなたを憎む者が飢えているならパンを与えよ。渇いているなら水を飲ませよ」(新共同訳)

  1節「これらもまた、ソロモンの箴言である。ユダの王ヒゼキヤのもとにある人々が筆写した」。表題の「ソロモンの箴言」とは、25~29章の箴言集のことである。ソロモンより約200年後のヒゼキヤ王(紀元前715~686年)時代に彼の書記たちが編集し筆写した。2行から成る対句である。
  2節「ことを隠すのは神の誉れ、ことを極めるのは王の誉れ」。王の心は神の創造の秘密のように計り知ることができない(3節)。王は多かれ少なかれ神と等置されている。
  4節「銀から不純物を除け。そうすれば細工人は器を作ることができる」。王座は正義によって支えられるので、逆らう者は王にとって危険であるから、銀から不純物を除くように排除せよという(5節)。16章12節、20章28節see
  6節「王の前でうぬぼれるな。身分の高い人々の場に立とうとするな」。謙遜であれ(7節)。饗宴では最も良い場所を選んではならないという(ルカ福音書14章7~14節参照)。
  8節「性急に争いの場に引き出そうとするな。そのため友人に嘲られることになったら、将来どうするつもりか」。訴訟で裁判沙汰にするよりは、個人的協定によって争いを調停すべきで、訴えられた者が正しい時、恥をかくことになるからである。他人のプライバシーを尊重すべきことを教える(9~10節)。
  11~12節「時宜にかなって語られる言葉」と「聞き分ける耳に与えられる賢い懲らしめ」の特別の価値が強調されている。相手を叱責するには知恵が要る。
  13節「忠実な使者は遣わす人にとって、刈り入れの日の冷たい雪。主人の魂を生き返らせる」。信頼できる使者が賞賛されている(10章26節、13章17節)。
  15節「忍耐強く対すれば隊長も誘いに応じる。穏やかに語る舌は骨をも砕く」。「隊長」口語訳「君」新改訳「首領」となっている。
  21節「あなたを憎む者が飢えているならパンを与えよ。渇いているなら水を飲ませよ」。敵を愛する醒めた態度に向けた訓戒であり、神の報いに言及することで結ばれる。ローマ12章21節に引用。マタイ福音書5章44節see。
  23節「北風は雨をもたらし、陰口をたたく舌は憤りの表情をもたらす」。北風が雨を降らせるのはエジプトの気象で、パレスチナでは、西風か北西風である。雨雲が空を暗くするように、嘲笑者は人の顔を曇らせる。
  26節「泉が踏み汚され、水源が荒らされる。神に従う人が神に逆らう者の前によろめく」。正しい者が悪しき者の前で権利を主張できないならば、役に立たな泉と同じである。正しい秩序は乱されてはならない。口語訳「正しい者が悪い者の前に屈服するのは、井戸が濁ったよう、また泉がよごれたようなものだ。」と違った解釈になっている。この場合、「よろめく」(マート)を「屈服する」という意味と解釈し「正しい道からそれる」としている。ここでは正しい者が悪い者の力に負けて変節することとなる。

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