日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

主に従って歩み心を尽くし、魂を尽くして主の戒め掟を守り 

2018-08-06 | Weblog
 列王記下23章 
 
 3節「それから王は柱の傍らに立って、主に従って歩み、主の御前で契約を結び、心を尽くし、魂を尽くして主の戒めと定めと掟を守り、この書に記されているこの契約の言葉を実行することを誓った。民も皆、この契約に加わった」(新共同訳)

  1節「そこで王は人を遣わして、ユダとエルサレムのすべての長老を自分のもとに集めた」。22章からの続きで、ヨシヤの宗教改革が1~30節まで記されている。打ち上げ花火で言えば、ヨシヤは列王記の歴史で南ユダ最後に見事に輝いた善玉であった。それは神殿の壁から発見した律法の言葉を忠実に実行したことにある。その具体的なことが三点示されている。第一は、すべての民の前で契約の書を読み聞かせて、主と契約を結んだ(2~3節)。第二は「主に従って歩み、心を尽くし、魂を尽くして主の戒めと定めと掟を守り」、これを実行することを誓った。第三はこの契約の言葉を実行する為に、エルサレム神殿から様々な偶像類を一掃した(4節)。更にユダの町々、エルサレム周辺にある偶像をエルサレムの東「キドロンの谷」で砕き焼き尽くした(5~6節)。神殿男娼の家も取り壊した(7節)。続いて地方にある「聖なる高台」のすべてを廃絶した(8~9節)。
  10節「王はベン・ヒノムの谷にあるトフェトを汚し、だれもモレクのために自分の息子、娘に火の中を通らせることのないようにした」。これはエルサレム東南にある谷で、アハズ王以来モレク神のために人身御供(ひとみごくう)がなされた場所であった(16章3節)。偶像礼拝の廃棄は、天体礼拝の祭具(11節)、ソロモンが持ち込んだアシュトレト、ケモシュ、ミルコム神(13~14節)、ベテルの祭壇とネバトの子ヤロブアムが造った祭壇にまで及んだ(15節)。
  16節「ヨシヤは振り向いて、山に墓があるのを見、その墓の骨を取りにやり、その骨を祭壇の上で焼いて祭壇を汚した。かつて神の人がこのことを告げたが、その神の人の告げた主の言葉のとおりになった」。列王記上13章31~32節参照。神の人の骨はそのまま埋葬されていた(17~18節)。既に国として滅んでいたサマリアの町まで改革の手を伸ばして神殿を破壊した(19~20節)。
 21節「王はすべての民に命じて言った。『この契約の書に記されているとおり、あなたたちの神、主の過越祭を祝え』」。ヨシヤはすべての民に、各々が守っていた過越祭を申命記にある通りに守るよう命じ(16章1~8節see)、エルサレム神殿でも過越祭を祝った(23節)。ヨシヤはまた口寄せ、霊媒、テラフィム、偶像、ユダの地とエルサレムに見られる憎むべきものを一掃した(24節)。
  25節「彼のように全くモーセの律法に従って、心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして主に立ち帰った王は、彼の前にはなかった。彼の後にも、彼のような王が立つことはなかった」。ヨシヤに対する評価が大きく扱われている。
  28~30節にはヨシヤの最後のことが記されるが、エジプトが勢力拡大を試みてアッシリア遠征をした時、メギドの戦いでエジプト軍と対戦し敗れて彼は死んだ(紀元前609年)。その後「国の民」(アム・ハーレツ)はヨシヤの遺志を継ぐヨアハズを次期の王としたが、父のようではなかった(31~35節)。彼はエジプトに連れて行かれ3ヶ月後死に、兄のヨアキムが王として立てられている(36~37節)。

 この宗教改革について預言者エレミヤ4章2節が示される「『立ち帰れ、イスラエルよ』と主は言われる。『わたしのもとに立ち帰れ。呪うべきものをわたしの前から捨て去れ。そうすれば、再び迷い出ることはない』」