ヨーイトセーッ!!
@船鉾
@南観音山
@岩戸山
音頭を取る。
綱を引く。
車輪を押す。
指示を出す。
人がいてこその山鉾巡行。
辻回しでは、全てが人の力によって、10トン級の山鉾が大地を滑ります。
音頭取さんが4人に増え、扇子の差す方角へ山鉾が回転するダイナミックな瞬間。
祗園祭は町衆の祭といわれます。
絢爛な山鉾に奪われがちな視線を、少しずらしてみると・・・。
実に豊かな表情を見ることが出来るのです。
ある鉾町の人が言いました。
「祗園祭を一番楽しんでいるのは私たちなんです」
それはきっと、祭事に関わる人たちの共通の思い。
ね、岩戸山の音頭取のお父さん^^
皆川月華作、昭和30年長谷川文平刺繍の前懸を背負うのは菊水鉾の音頭取。
他の鉾と異なり、袴をはき、菊葉型の団扇にて鉾の音頭を取ります。
まるで、これでひとつの絵のよう・・・。
「エンヤラヤー!」の瞬間が勇ましいのは、鶏鉾の音頭取。
背後に背負う花唐草文様の前懸は、18世紀のペルシャ製、ヘラット絨毯。
屋根方さんは、鉾の進む前方を常に確認しています。
電柱に鉾がぶつかりそうになればそれを蹴り、鉾を反対方向へしならせます。
ここまで鉾を柔軟に仕上げるのは、鉾建てで活躍する建て方さんの仕事。
そして、「動く美術館」の原動力もまた人。
彼らの力がなくては、巡行は成りえないのです。
人、ありてこそ。
子どもたちの祗園祭
綾傘鉾のお稚児さん。
7日の八坂神社のお社参でもコロコロとした表情を見せてくれた子です。
この夏一番の暑さの中を徒歩で巡行したにも関わらず。
最後まで終始にこやか!
沿道の観客に笑顔をふりまいてくれました。
綾傘鉾の帰る綾小路まではもうちょっと・・・がんばれ。
裃姿が勇ましい白楽天山の少年。
腰から印籠を下げています。
くじ改めでの、くじ渡し役の子だったのかな?
「ちょっと待って!」と背後の山と、先頭を行く役員の距離を調整していました。
ちょっとお疲れ気味なのは、四条傘鉾の棒振り踊りの小さな囃子方。
竹枠に紗を張った傘には布製の造花が。
そして、人間に代わり稚児役を務める人形も、巡行のヒーローです。
月鉾 稚児人形 「於菟麿(おとまろ)」
明治45年から、生稚児に代わって巡行に出るようになりました。
つぶらな瞳、まるんとしたくちびるがたまらなく可愛い
私の大好きな稚児人形です。
揺れる鉾の櫓で・・・
函谷鉾 稚児人形 「嘉多丸(かたまる)」
1839年から約170年に渡って函谷鉾の稚児を務めます。
天保10年、函谷鉾が復興して最初のお稚児さんに決定していた一条実良がモデル。
装束は一条家の寄進だそうです。
こちらも大きく傾いた鉾の櫓に。
鶏鉾 稚児人形
1863年生まれ。名前のない稚児人形です。
幕末の人形らしく面長で大人びた表情で、口を開き、歯が見えているのが特徴的だそう。
それにしても、その表情からは絶えぬ迫力が感じられます!
放下鉾 稚児人形 「三光丸(さんこうまる)」
昭和4年まで、放下鉾にも長刀鉾同様に生き稚児が乗っていました。
それに代わって後の放下鉾の稚児を務めるのが、三光丸。
人形方さんの手により、稚児舞を演じることの出来るからくり人形です。
巡行で舞うのは、長刀鉾同様の厄除けの「太平の舞」。
真ん中でトントン。
可愛すぎる!! 目尻のくりんとしたラインがたまらなく可愛い!!
本当に生きているように動きます。
かつては長刀鉾同様、八坂神社に社参して入魂式をしていたそうです。
巡行だけでなく、祭事全体を子どもからおじいちゃんまでが支えている祗園祭。
その表情ひとつひとつは常に真剣で、常に微笑ましい。
人であっても、人形であっても。
これからもこの笑顔が輝く祭事でありますように。
7月17日、突き抜ける晴天&灼熱の中、山鉾巡行がスタートです。
早起きが出来なかったので、去年と同じポイントで巡行を楽しんできました。
何しろ見どころ&写真が多いので、シリーズでお伝えしていきますね。
【辻回し】at四条新町
まずは四条新町で「辻回し」を間近で見学です!
「辻回し」とは、鉾が方向転換をするときに行う作業。
10トン級の鉾を90度回転させるのは非常に大変なことなのです;
まず、竹を綺麗に進行方向へと並べます。
そこに鉾を誘導します。
竹の上にうまく車が乗るために、大勢の力と心を合わせます。
竹に鉾車が乗ったら、いよいよ鉾を回転させます!
「よーいっとせ!よーいっとせぇぇぇー!!!」
音頭取さんの掛け声が響き・・・
曳き手の力と、車方さんの力で鉾を回転させます。
全てが人力。
用いるものは、竹、縄、水。そして人間の知恵です。
だいたいこの作業を3回繰り返し、鉾がようやく進行方向へと向きを変えます。
鉾の役員の方たちは、一連の作業を心配そうに眺めています。
そしてここでようやく、「見送り」の装飾が完成されます。
これは北観音山。
現在使用されているのは、中国の明~清時代製作の綴織。
でも裏地書きに「新調」の文字が見えたので新しいものかも。
これから長い長い巡行が続きます。
出発前の、ほっとした瞬間・・・。
「辻回し」というと、四条河原町・河原町御池・御池新町が注目されます。
それは全ての山鉾の辻回しが見られるため。
でも、大きな交差点での辻回しになるため少し距離があるのが残念。
その点、京都らしい狭い通りからの辻回しが見られる四条新町は穴場!
人も多いですが、かなりスリルのある辻回しが見学できます。
それに、大好きな南観音山の見送りも出来るしね・・・。
では、辻回しの動画です。
間近に迫る鉾のきしむ音、音頭取さんの掛け声など見どころ満載。
私が好きなのは北観音山の団結力!
音頭取さんの合図に、曳き手さんたち全員も「ヤーッ!」と声を出します。
めっちゃかっこいいのです。
それと、岩戸山の音頭取さん。
仲の良さそうな笑顔の素敵なおじさまです。
お喋りに夢中になってて、慌てて鉾を前進させるところをおさえちゃいました。
扇子で「ごめんごめん」と合図するチャーミングな一面も大好きです。
お見逃しなく!
<!-- 辻回し -->
祗園祭の宵山、最終日です。
私は昨日に引き続き、南観音山にある百足屋町で宵山を楽しんできました♪
この駒形提灯に灯がともるのも、今宵が最後。
また次に会えるのは来年です・・・。
と、集まった友達とお酒を飲みながら話し込んでいると。
外のお囃子の様子が変わった!!
「あっ!日和神楽!!」と私は一目散に窓へ。
ちょうど南観音山のお囃子が、日和神楽へ出かけるところでした。
日和神楽とは明日の巡行の好天を願って、お囃子を奏でながら練り歩き、
四条寺町の御旅所にお囃子を奉納します。
長刀鉾だけは八坂神社まで日和神楽に出ることになっています。
ちょうど去年、出かけるところの動画をキャッチ!
今年は帰ってきたところの動画を撮ることが出来ました^^
宵山は、日和神楽が帰ってきたら終盤です。。。
が。
南観音山の夜はまだまだ終わりません!!
わらわらと、多くの人が集まってまいりました。
私も窓辺にかじりついたままびくともしません。。。
来ました!!
南観音山名物、「あばれ観音」です!!
ご神体である揚柳観音様を布で包み担ぎ上げ、町内を走り回るという催し。
宵山でずっと会所に飾られて溜まった、観音様のストレス発散のためだとか…
明日の巡行を前にご神体と町衆が一致団結するためだとか…
起源は定かではないものの、様々ないわれが伝えられているそうです。
それはともかく!
楽しいのです!!
わっしょーい!わっしょぉーい!!
わっしょーいわっしょーーーーーい!!!
町内をわーっと走り抜けること、2往復。
折り返し地点では激しく観音様を揺すりあげます!!
不思議だけどめっちゃ楽しい「あばれ観音」!
去年は見られなかったけど、今年は最高の特等席で見ることが出来ました。
友人たちに「maiky、窓から落ちるなよ~」と何度も言われましたが。
「今ならマトリックスにように美しく落ちることが出来る」と反論。
そしてキャット空中3回転で華麗に着地するの~(笑)
・・・とまぁ、キテレツな発言連発なワタクシでしたが。
動画にバッチリ声が入っておりました。
私だけでなく、友達の楽しそうな声も入ってましたヨ。
日和神楽とあばれ観音の様子、どうぞご覧下さいませ♪
<!-- あばれ -->
暑い京都で、いっそう熱を帯びてきた祗園祭。
17日の山鉾巡行を前に、宵山を迎えました。
14日~16日までの3日間を総称して「宵山」というそうです。
14日が宵々々山(よいよいよい山)
15日が宵々山(よいよい山)
16日が宵山(よい山)です。
宵山の夜を彩るのが、駒形提灯。
これは月鉾です。
夜になるとお囃子が鉾上で行われますが、
その最中でも一般人の鉾拝観は可能!
ちょうど去年、南観音山のお囃子演奏中に拝観をさせていただきました。
耳を貫くような鉦の音が、なぜか心地良いのです。
そして、長刀鉾。
放下鉾。
ミッキー鉾。
いえいえ、これは決してミッキーじゃございませんのよmaikyさん。
これは州浜の形なのです。
でも、やっぱりミッキー鉾って呼んじゃう私はまだまだミーハー。
そうそう、ここ2日間ほど、京都は夕立が凄まじいです。
宵山らしいお天気の気まぐれと、地元の方は口を揃えて仰います。
だけど浴衣姿の女の子に、雨は天敵!ブーブー口をとがらせて雨から逃げてました。
それでも笑っているのは、四条傘鉾の駒形提灯♪
傘がにこにこ。
ここから東の方向にずらりと並ぶ鉾遠景は、かなりグッとくるものがあります。
出航の船、「船鉾」です。
もうその形が芸術品。
そして、宵々山の15日。
私は長いこと百足屋町(むかでやちょう)におりました。
南観音山です。
ちょっとしたご縁でお知り合いになれた方のご好意に甘えて。
いつもとは違った視点で宵々山を楽しんできました!
初めていただく「粽寿司」に感動し、ビールに焼酎、つまみをポイポイ…。
ほろ酔い気分で聞くお囃子の音色に私の情熱の炎は燃えるばかり。
去年はひとりで追いかけるばかりの、「祗園祭ストーカー」だった私。
今年はこの1年で広がった輪、多くの方のご好意でかなりディープな日々を過ごしています。
すっかり「祗園祭オタク」と呼ばれるようになりました(笑)
そうそう、宵山の楽しみは各山鉾のグッズを買うこと。
今年もいろいろといただいてまいりましたよ。
左は、菊水鉾と月鉾の粽。
「不老長寿」の御利益のある菊水鉾の粽は、じいちゃんに。
鉾拝観目的で求めた月鉾の粽は、母が会社の人に買っていました。
右の写真が私のです。
今年は絶対!と決めていた、南観音山の粽。
そして火の用心の護符は、霰天神山から。
黒主山オリジナルの大人気商品のあぶら取り紙までついつい♪
そして!
五条大橋で戦う義経と弁慶がテーマの橋弁慶山のTシャツを買いました!
背中に渋~く「橋弁慶山」…しゅてきっ!
本当は黒主山のTシャツを買うつもりだったのですが。
微妙にデザインチェンジされてまして。
う~ん去年のが良かった!!と、断念してしまいました;
(Toshiさんゴメンなさい^^;)
あとは友人にもちょいちょい購入しまして。
多方面で祗園祭を楽しんでおりまーす。
明日はいよいよ宵山。
夕方までバッチリ仕事だけど、終わったらソッコー浴衣に変身!
さすがに4日連続で着ているので、慣れてきました♪
明日も長くて濃い~日になることは明確。
このまま7月後半を突っ走ります!!!