goo blog サービス終了のお知らせ 

Sparkring Life

旧・京都Sparkring Life
通って住んだ足掛け10年の京都生活を終え、横浜に住まい中。
書く人:maiky

【祗園祭】南観音山 真松立ち上げ

2008年07月15日 | 【京都】祗園祭


「鉾の上にある木ってどうやって挿してるの?」


と、よく聞かれます。
私は去年、偶然その現場を目撃したので知ることが出来ました。
去年見た長刀鉾の立ち上げは仕事で見られなかったのですが、
今年は南観音山の立ち上げを見てきました。



南観音山は鉾ではなく「山」なので、上に立つのは松の木です。
ここは「百足屋町(むかでやちょう)」というので、保存会の皆さんのTシャツには「百」が。



私が到着したとき、縄がらみの最終段階に入っていたとこでした。



どこの山鉾建てを見に行っても、建方さん達は本当に楽しそうに作業されてます。



新しい木と古い木が運ばれてきました。
ベテランの建方さんが新しい木を見て「もう少し節目があるとええんやけどなぁ」と。



そしてこの2本の木を差し込んでいきます。



太く長い縄をからめ・・・



この状態になったら、一度画面の奥の方へ90度、木組みを倒します。
(動画でのチェックポイント!)



そして、真松を皆さんで持ち上げて穴に差し込みます。



そして、縄の張り具合を調整したあと、今度はさっきと逆方向。
こちらがわに90度倒します!

南観音山の面白い点は、会所からブザーを鳴らすと町内の皆が集まってくること。
これから山を立ち上げるから集まれ~!という合図。
みなさんの力を合わせて、人力で山を立ち上げるのです。
面白いですよね^^
(長刀鉾や月鉾など大きい鉾はウィンチで立ち上げてます)

そしていざ引くという時になると。

「よろしかな?」
「よろしかな?」

と皆さんで確認。動画にもバッチリ入りました♪
チェックポイント2です^^

<!-- 立ち上げ -->



鉾と山の立ち上げの違いが分かりました。
本当に山鉾建ては勉強になります!!!面白い!!!



こうして山が立ち上がりました。
皆さん、立ち上がった松を見て「真っ直ぐやなぁ」と、しみじみした笑顔。

私、南観音山のサイトでこの様子を知ったのですが。
どうしても山が町の一員に見えて、皆に起こしてもらっている姿にじーんとしました。
それで祗園祭により関心が高まったんですけど。(去年の話ね)

今回、見に行って良かったです。
何だかあたたかくて居心地の良い百足屋町。
私もこの町の一員になりたいなぁ・・・なぁんてね。



暑い最中の作業、お疲れ様でした。



この12日は四条通の曳き初めの日。
菊水鉾・月鉾・鶏鉾が四条室町で揃い踏みする「三基揃い踏み」を見たかったのですが。
それは来年に!と見送って、急いで南観音山に駆けつけました。
でも、時間的にまだまだ全然余裕だった・・・。

待つこと1時間半。
ボーッと作業を見ていたら、えすさんに見つけられましたっ!
私のそん時の姿ったら・・・
Tシャツに首に巻いた手ぬぐいを突っ込んでるわ、おでこ全開汗ギラギラで汚い汚い(笑)
でも、優しいえすさんはそんなmaikyにアイスを買ってくれたのでした
はしゃぐmaiky、27歳独身。


京都は宵山に入りました。
明々後日には、もう山鉾巡行です。


【祗園祭】稚児社参

2008年07月14日 | 【京都】祗園祭


いよいよ、お稚児さんが神の使いとなります。


7月13日 長刀鉾稚児社参



禿(かむろ)は稚児を守る侍です。



布を介して繋がれる手。



その手はまだぷっくりと丸く、幼い。
必死に刀を持ち続けます。

額に汗をかき、ちょっとしんどそうな一面も見られましたが・・・



時折ふっと見せる表情に風格が感じられました。



そして、神事により「正五位少将」の格式を授けられ十万石の大名となった稚児。
この瞬間から地面を歩くことは禁じられます。

担ぎ手に担がれ境内を去る姿、その表情・・・



畏れを覚えました。
あまりにも、凛とした姿。

これより稚児は祭壇を置き注連縄を張った部屋で生活をし、地面を歩くことは許されません。
そして生活の全てを男衆が世話をし、母親と触れ合うことも出来ません。

神様の使いであるから。
9歳の男の子の両肩にはあまりに高貴な存在が乗っているのですね。


それにしても、5日の稚児舞披露からたった1週間で表情がぐっと変わりました。
化粧も変わります。過去の記事でチェックしてみてくださいね。



そして正午を過ぎ、14時になると。




久世駒形稚児社参



神の乗る神輿を先導する久世駒形稚児は、長刀鉾の稚児よりも位が上。
八坂神社の境内に騎乗のまま乗り入れることが許されています。

京都市南区上久世の「綾戸国中神社」の氏子から選ばれる駒形稚児。
2人はそれぞれ17日の神幸祭(おいで)と24日の還幸祭(おかえり)で、
スサノオノミコトに供奉し、神輿を先導します。

「駒形」というのはご神体である馬の首を胸に掛けるための呼称。



今年のお稚児さんは、2人とも7歳。
左が戸倉大智君で神幸祭、右が竝川(なみかわ)峻輔君で還幸祭の先導役です。




陽射しが鋭く、かなり気温が高かった昼さがりの神事。
2人とも慣れないことで大変そうでした。
まだまだ、小学校1年生だもんね。



小さな小さな神様。



子供たちが必死に、お勤めを果たしている姿。
これも祭のワンシーンです。



【祗園祭】曳き初め

2008年07月12日 | 【京都】祗園祭


京都晴天!
絶好の曳き初め日和です

私は14時までカフェのお仕事。
普段はこのあとまかないのお昼ご飯をゆっくりとるのですが。
今日は14時でお店を飛び出してきました。

今日は組みあがった鉾を試し曳きする「曳き初め(ひきぞめ)の日なのです。

トップバッターを切るのは、四条烏丸西の函谷鉾(かんこぼこ)
14時スタートなので、到着したときは既に始まっていました。



10日から建て始めて、たった2日で鉾が建ちます。
絢爛な懸装品もあっという間に取り付けられました。



櫓の中には囃子方に鉾町の子供達が乗り込んでぎゅうぎゅうです。
今日は一般の人の手で、鉾を曳きます。
無病息災のご利益があるとのことで、曳き初めは人気のイベント。



鉾を組み立てるのが「建方」さんなら、可動時の指揮をとるのは「車方」さん。
自分の背丈以上の大きな車輪を微妙に調節しながら鉾の動きをチェックします。

職人さんて本当に凄いなぁ。



函谷鉾が終わると、次は四条室町下る、鶏鉾(にわとりぼこ)

町内に池坊大学があるため、曳き初めには浴衣姿の生徒さんが参加します。
もちろん大人気で近寄れやしない(笑)

今日は動画に専念でーす。



豪華な前懸が目を引くのは・・・



軒回りの前後に、伝・左甚五郎作の白兎をいただく「月鉾」です。
32基の山鉾の中で最も重く、絢爛豪華な作りで「動く美術館」と称される鉾。



土曜日で多くの人出で賑わった、四条室町は「鉾の辻」とも言われます。
月鉾の奥に見えているのは函谷鉾。



曳き初めの醍醐味は、目の前に重要文化財級の懸装品が行き交うことと、
鉦方さんに取りつけられた組紐が拍子に合わせて動く風流な場面などなど…
曳いてみるもよし、側で迫力を楽しむもよし。

特に今年は巡行が平日の為、曳き初めを楽しむ人が多かったようです。
偶然通りかかった観光客の方も大喜びの様子でした。

では、一連の曳き初めの様子を動画でお楽しみください。
テレビではなかなか伝わらない、鉾のきしむ音や車方さんの動きなどなど。
お囃子の音色の違いなども楽しめまーす

<!-- 曳き初め -->



ちなみに、去年の曳き初めはもうちょっと詳しく載せてます。
もし良かったらご覧下さいね♪(2007年の曳き初め/函谷鉾菊水鉾長刀鉾


【祗園祭】神輿洗

2008年07月12日 | 【京都】祗園祭


7月10日、18時。
八坂神社の神輿蔵から、3基の神輿が運び出されます。
担当するのは「四若神輿会(しわかしんよかい)の皆さま。




「ホイットーホイットー!」の掛け声で大勢の力によって運び出されていきます。



周囲の人も手を叩いて激励。
途中で交代しながら、どんどん進んでいきます。



このあと神輿洗に出る中御座だけは南楼門(正門)を出たところに待機させ…



他の2基、東御座と西御座は舞殿へ奉納されます。



舞殿へと上るときがかなり大変。
神輿を倒さないように、輿丁(よちょう)さんたちが力を合わせます!



無事に舞殿へと上ると、東側と西側に置かれます。
微妙な位置調整も、「右~!」ではなく「東~!」と言うのが京都ならでは。
動画でチェックしてみてね。

<!-- 0710 神輿蔵出 -->


※ちょっとyoutubeに挑戦


舞殿に置かれた東・西御座はすぐに装飾品の取り付けが行われます。
そして、再び境内に緊張感が走ります。


18時55分 大松明点火




年越しの「おけら火」でも使われる火を、松明に点火します。



これを輿丁さんたちが担ぎ…



神輿が通る四条大橋までの道を清める「道清の儀(みちきよめのぎ)へと向かいます。

松明は南楼門(正門)を出発し、石段下へと降りて四条大橋へ…



その表情を見てください。



ただ担ぎながら歩くのではなく、上下に揺すりながら進むのです。
相当な負荷がかかっているに違いありません。。。



何度も交代しながら・・・



四条通へと。
maikyも追いかけるっ!(笑)




そして、松明が花見小路通付近にさしかかったとき。



先に出発していたお迎え提灯のご一行とすれ違いました。
その迫力に、子供たちはぽかん。。。

<!-- 神輿4 -->





そして四条大橋に到着した松明を、「まわせ!」の掛け声でぐるっぐるっと回転させます。
飛び散る火の粉で、清めの場の穢れを祓います。


びっくりしたのが、四条大橋にさしかかったとたん松明が走り出したこと!!
中央部の清めの場まで全速力で走りぬけたのです。
私ひとりだったけど、「すごい!!」と思わず声が出てしまいました。
かっこいい・・・


さて、お清めを終えた松明は、再び八坂神社へと帰ります。
しばらく橋の上で待機・・・。
運良く最前列ゲットォ~!やっぱり私、運が良いみたいです^^




長い時間待ち、すっかり空は真っ暗。
ようやく神輿が四条大橋に到着しました。

<!-- 神輿2 -->



橋の上は落ちるんじゃないかと思うくらいの人・人・人・・・。
ちびっこmaikyの力も限界です。
というわけで写真撮影は無理。
神輿洗の様子は何とか動画で納めました!
分かりにくいけど、水が飛んでいる様子など見ていただけたらなと思います。



そして神輿が八坂神社へと還ります。





先ほどの松明が待機。
この消し炭を家に持ち帰ると、厄除け・魔除けのご利益があるんだそうです。

ハーイmaikyご存知ナァーイ!
それを知ったのは翌日のこと。らくたび若村さんのブログにて…。
くぅぅ~; 来年こそは。



八坂神社の石段下ではお迎え提灯の方々がまさにお出迎え中!
赤い提灯が暗闇に映えて綺麗でした。



神輿は石段下で差し回しが行われ、また南楼門から境内へと運ばれていきます。

<!-- 神輿3 -->






いよいよラストです。
最後の力を振り絞って、舞殿に中御座を奉納。



八坂神社の主祭神、スサノオノミコトが乗る中御座。
15日の宵宮祭で、本殿からこの神輿へと御霊が移されます。




えー、長い長い1日でした。
約12時間動きっぱなし。あちこちさまよい、重いカメラとレンズを持って。
帰り道はグッタリ・・・。夜もグッスリでした。

さぁ~止まっている暇はない!!
明日は曳き初め!
明後日には父ちゃんと母ちゃんが京都に来襲…じゃない、来京します。



それにしても、今年の祗園祭はお天気に恵まれていますね。
日焼け止めがどんどん消費されてくわー。


【祗園祭】お迎え提灯

2008年07月11日 | 【京都】祗園祭


7月10日の夕刻、八坂神社の神輿蔵から御神輿が出されます。
3基あるうちの1基、「中御座(なかござ)が四条大橋まで担がれ、鴨川の水で清められます。
それが「神輿洗(みこしあらい)と呼ばれる神事。

その神輿の渡御に先駆けて行われるのが、「お迎え提灯」の行列です。



先頭をゆく祗園囃子、今年は「菊水鉾」が担当されていました。
歩きながらの演奏はかなり大変なことと思われます^^;



16時半に八坂神社を出発した行列は、氏子地域を練り歩いてゆきます。



ちっちゃなサムライ。
お母さんに手をひかれた「鬼武者」さんたちです。
みんなそれぞれ、無邪気なマユゲが凛々しい!!!!



続いて、小町踊りのお嬢さんたち。

彼女たちはこのあと京都市役所と八坂神社で舞踊奉納を行います。



華やかな元禄時代の姿。
江戸時代初期、七夕の日に少女が舞った風流な舞が「小町踊り」として今に残ります。



そして観衆の目をひく「鷺舞」の子たちがやってきました。



古くから祗園御霊会で奉納されてきた厄除けの鷺舞。
16日には神社にて鷺舞が奉納され、24日の花傘巡行にも参加されます。



あらっ。
可愛いおべべのお嬢ちゃん。



「しゃぐま」と呼ばれる子たちです。
風になびく赤い髪が口紅にからんで、ちょっといやそう^^;
みんな腰に榊と「蘇民将来之子孫也」の護符を差しています。



手を繋いで楽しそうに歩く彼女たちは、祗園音頭の子たち。
八坂神社の神紋が入ったお揃いの浴衣を着ています。



最後は馬長稚児の列です。
馬の蹄の音が響き、途端に空気が引き締まりました。



華やかな水干姿の少年。



その姿に、格の高さを感じてしまいました。



お迎え提灯の行列は、京都市役所での舞踊奉納を終えたのち、神輿洗の行列をお迎えします。
少し時間が空いたので、行列を追いかけようと思って歩いていたら。
祗園白川に住む三毛猫ちゃんとバッタリ。
「あら~桜の頃以来ねぇ~」と、ちょこまか遊んでいたら時間なくなっちゃいました(笑)
ということで私は祗園へ逆戻り。
スタバで軽く腹ごしらえをして、八坂神社へ向かいました。


7月10日の長い1日は、まだ終わらないのです。。。