四条新町で南観音山を見送ったら、そのまま新町通を北へ。
間もなく、長刀鉾を筆頭に他の山鉾が新町通を通って町内に帰ります。
全32基ある山鉾、さっき南観音山を見送ったと思ったら、
もう、先頭の長刀鉾が帰ってくる頃合になるなんて。
私は毎年、新町通御池下るで山鉾帰りを待っています。
でも今年はさすがの人出で、すでに「新町御池下る」は立ち入り出来ず!
仕方なしに、「新町姉小路下る西側」で見学することにしました。
ここもすぐに規制がかかり、間一髪滑り込みセーフ
山鉾は新町通の狭い道幅をいっぱいに使って通っていきます。
ここで一番活躍するのが、屋根方さん。
電柱や電線から鉾を守り、時には建物を押したり蹴ったりして鉾を進めていきます。
これは山鉾内で最重量を誇る月鉾。
新町通姉小路の西角にある建物が少し出っ張っているため、通るのに一苦労です。
見学している側にしてみたら、これぞ見所!
何とか通り抜けたものの・・・
進行方向が若干東寄りになっていたようで、一旦停止。
少しずつ引っ張りながら、車方さんたちが車輪に木をかませたりと微調整を繰り返し、
重さ約12tを記録する月鉾が、目の前で「ガタンッ」と音をたてて動いた時は拍手喝采でした。
こういうのを目の前で見られるのが、ここで見る醍醐味です!
たまらない!!
無事に進んでいったと思っても、屋根方さんたちは気を抜かず電線から保護。
鶏鉾も通り過ぎていきました。
菊水鉾がやってきました。
きっと屋根方さんにはもう分かっていたのでしょう。
鉾と電柱の距離感が。
こうして縄1本をつかみ、ギリギリのところで軌道修正をされています。
来ました岩戸山~!
濃紺の浴衣と、音頭取のおっちゃんファンのワタクシです。
ハチマキ姿も素敵
船鉾もざざ~~んっと進んでいきました。
こんな一面も。
山のほとんどは、姉小路を東に曲がっていってしまいます。
(だから全ての山鉾を見るなら御池と姉小路の間で見ることが肝要)
そのとき、電線に真松がひっかかってしまいそうになることも。
役行者山は、真松を後ろに倒して進んでいきました。
観衆からは、「おぉ~(なるほどぉ)」という歓声が。
そして、お待ちかねの放下鉾!
稚児人形の三光丸ちゃん、今日も大きく舞っています^^
屋根方さんに注目!!
屋根に寝そべり、建物の壁を蹴って鉾をしならせています!!
放下鉾もなかなか大きな鉾。
この微妙な曲がり角を通るのに少し苦戦しました。
が、屋根方さんの活躍に車方さんの技術を持って無事進行!
シャキーン
大活躍の屋根方さん、観衆の拍手と視線を独り占め(笑)
仕切りなおしのエンヤラヤー!
この間も、太平の舞を舞い続けた三光丸ちゃん。
今年はゆっくり見てあげられんでゴメンヨ。
人形師さんの手で命を吹き込まれている稚児人形。
放下鉾の稚児人形は、長刀鉾の生き稚児さんと同じ舞を見せることが出来ます。
屋根方さん、今度は電柱を足でえい!えい!
「これで鉾が動くの?」という疑問に答えてくれるのが、鉾立ての時の建て方さん達です。
釘を使わず、縄だけで組み立てていくからこそ、柔軟な山鉾が建つ。
人間の智恵と技の結晶を、この瞬間に垣間見ることが出来ます。
かつて、函谷鉾もここで苦戦したことがあります。
そのときも屋根方さんが大活躍!
当時の動画がありますので、よろしければご覧下さい。
それにしてもこの建物、厄介のようで、見所でもありますね(笑)
あっという間に、南観音山も帰ってきました。
そして、最後に北観音山。
通り過ぎた役員の方が曳き手さんたちに仰いました。
「さぁ、ここから町内に入るんでみんな笑顔でいきましょう!」
町内の誇りであり、「子」であるのだろう山鉾。
それを皆で曳き、力を合わせて勤めを果たし、帰ることの誇らしさ。
あの方の一言から、いろんな「思い」を想像することが出来ました。
山鉾が帰るのは神社ではなく、町内。
この素晴らしいまでの「親近感」こそ、祗園祭の魅力だと思います。
人が多くて、町内に帰った北観音山の手締めには参加できませんでした。
でも、炎天下の中4時間立ちっ放しで見れたのは、次々と訪れる「感動」があるから。
山鉾巡行初見学の母&姉もめっちゃ喜んでくれました!
3年前、「祗園祭ストーカー」とまで言われた私の完璧なナビあってこそ(笑)
太陽の動き、日陰の移動まで計算されております。
とはいえちょっと暑すぎたね、今年は
この後、お昼ご飯に入ったラーメン屋で飲んだ生ビールの美味しさったら!!
間違いなく、今年1番の生ビールでした
もう、宵々々山が1週間前の出来事になってる。
あっという間に終わってしまった2011年の祗園祭ですが、
きっと、あっという間に2012年の祗園祭を迎えることになるのでしょう。
さぁ、京都の夏も本番です!