Sparkring Life

旧・京都Sparkring Life
通って住んだ足掛け10年の京都生活を終え、横浜に住まい中。
書く人:maiky

祗園祭 山鉾巡行 ~新町姉小路~

2011年07月21日 | 【京都】祗園祭




四条新町で南観音山を見送ったら、そのまま新町通を北へ。
間もなく、長刀鉾を筆頭に他の山鉾が新町通を通って町内に帰ります。

全32基ある山鉾、さっき南観音山を見送ったと思ったら、
もう、先頭の長刀鉾が帰ってくる頃合になるなんて。


私は毎年、新町通御池下るで山鉾帰りを待っています。
でも今年はさすがの人出で、すでに「新町御池下る」は立ち入り出来ず!
仕方なしに、「新町姉小路下る西側」で見学することにしました。
ここもすぐに規制がかかり、間一髪滑り込みセーフ


山鉾は新町通の狭い道幅をいっぱいに使って通っていきます。





ここで一番活躍するのが、屋根方さん。
電柱や電線から鉾を守り、時には建物を押したり蹴ったりして鉾を進めていきます。

これは山鉾内で最重量を誇る月鉾。
新町通姉小路の西角にある建物が少し出っ張っているため、通るのに一苦労です。
見学している側にしてみたら、これぞ見所!





何とか通り抜けたものの・・・





進行方向が若干東寄りになっていたようで、一旦停止。
少しずつ引っ張りながら、車方さんたちが車輪に木をかませたりと微調整を繰り返し、
重さ約12tを記録する月鉾が、目の前で「ガタンッ」と音をたてて動いた時は拍手喝采でした。

こういうのを目の前で見られるのが、ここで見る醍醐味です!
たまらない!!





無事に進んでいったと思っても、屋根方さんたちは気を抜かず電線から保護。





鶏鉾も通り過ぎていきました。





菊水鉾がやってきました。
きっと屋根方さんにはもう分かっていたのでしょう。





鉾と電柱の距離感が。





こうして縄1本をつかみ、ギリギリのところで軌道修正をされています。





来ました岩戸山~!

濃紺の浴衣と、音頭取のおっちゃんファンのワタクシです。





ハチマキ姿も素敵





船鉾もざざ~~んっと進んでいきました。





こんな一面も。


山のほとんどは、姉小路を東に曲がっていってしまいます。
(だから全ての山鉾を見るなら御池と姉小路の間で見ることが肝要)
そのとき、電線に真松がひっかかってしまいそうになることも。
役行者山は、真松を後ろに倒して進んでいきました。
観衆からは、「おぉ~(なるほどぉ)」という歓声が。





そして、お待ちかねの放下鉾!
稚児人形の三光丸ちゃん、今日も大きく舞っています^^





屋根方さんに注目!!
屋根に寝そべり、建物の壁を蹴って鉾をしならせています!!

放下鉾もなかなか大きな鉾。
この微妙な曲がり角を通るのに少し苦戦しました。

が、屋根方さんの活躍に車方さんの技術を持って無事進行!





シャキーン


大活躍の屋根方さん、観衆の拍手と視線を独り占め(笑)





仕切りなおしのエンヤラヤー!


この間も、太平の舞を舞い続けた三光丸ちゃん。
今年はゆっくり見てあげられんでゴメンヨ。






人形師さんの手で命を吹き込まれている稚児人形。
放下鉾の稚児人形は、長刀鉾の生き稚児さんと同じ舞を見せることが出来ます。





屋根方さん、今度は電柱を足でえい!えい!

「これで鉾が動くの?」という疑問に答えてくれるのが、鉾立ての時の建て方さん達です。
釘を使わず、縄だけで組み立てていくからこそ、柔軟な山鉾が建つ。
人間の智恵と技の結晶を、この瞬間に垣間見ることが出来ます。


かつて、函谷鉾もここで苦戦したことがあります。
そのときも屋根方さんが大活躍!
当時の動画がありますので、よろしければご覧下さい。

 


それにしてもこの建物、厄介のようで、見所でもありますね(笑)






あっという間に、南観音山も帰ってきました。





そして、最後に北観音山。





通り過ぎた役員の方が曳き手さんたちに仰いました。


「さぁ、ここから町内に入るんでみんな笑顔でいきましょう!」






町内の誇りであり、「子」であるのだろう山鉾。
それを皆で曳き、力を合わせて勤めを果たし、帰ることの誇らしさ。

あの方の一言から、いろんな「思い」を想像することが出来ました。





山鉾が帰るのは神社ではなく、町内。
この素晴らしいまでの「親近感」こそ、祗園祭の魅力だと思います。


人が多くて、町内に帰った北観音山の手締めには参加できませんでした。
でも、炎天下の中4時間立ちっ放しで見れたのは、次々と訪れる「感動」があるから。


山鉾巡行初見学の母&姉もめっちゃ喜んでくれました!
3年前、「祗園祭ストーカー」とまで言われた私の完璧なナビあってこそ(笑)
太陽の動き、日陰の移動まで計算されております。
とはいえちょっと暑すぎたね、今年は


この後、お昼ご飯に入ったラーメン屋で飲んだ生ビールの美味しさったら!!
間違いなく、今年1番の生ビールでした



もう、宵々々山が1週間前の出来事になってる。
あっという間に終わってしまった2011年の祗園祭ですが、
きっと、あっという間に2012年の祗園祭を迎えることになるのでしょう。



さぁ、京都の夏も本番です!


祗園祭 山鉾巡行 ~四条新町~

2011年07月20日 | 【京都】祗園祭




am 9:40 at 四条新町


祗園祭最大のハイライト、山鉾巡行。
今年は3連休の中日に、天気は快晴と絶好のコンディションでした。


私は母と姉と3人で巡行の見学に。
まずは、四条新町に駆けつけました。
ちょうど、放下鉾が町内から四条通に出てきて、辻回しをしています。





続いて、新町通の南側から船鉾が出陣!





「人の波」 に乗る、船鉾です。





船鉾も3度の辻回しを行い、黄金の鷁(げき)が、東に昇る太陽に照らされました。





「お先に~^^」 と、カマキリ山が船鉾を追い越して一足先に巡行へ。
山鉾巡行は、くじ取り式で決められた順番のとおりに巡行を行います。

山や鉾は各町内からこぞって四条通に出、そこから順に出発していきます。
船鉾も、いったん四条通で待機しました。





続いて、新町通の北側から南観音山が登場。
細い通りからお囃子と共に登場するシーンは、本当にカッコイイ。





南観音山も3度の辻回しを行って東を向きました。
この山は「くじ取らず」で、巡行の最後を担います。
辻回しを終えたら、いったん四条通を西側に後退。





いざ出発の直前まで、車方さんたちの入念なチェックが行われています。





「エンヤラヤー!」


南観音山、出発。








南観音山を見送らなければ、私の中での山鉾巡行はありえません。


「長刀鉾の注連縄切り」や、「くじ改め」などの見どころを、あえて見ず。
細い道から登場する山鉾の迫力や、目の前で行われる辻回しの興奮、
祭りを執り行う人たちの息遣いを、この四条新町では見ることが出来ます。

母も姉も大喜びしてくれました。


この四条新町の醍醐味を押さえた動画を、3年前に撮りました。
今も、3年前もほとんど変わりません。
鉾町の人たちが口々に言う、「毎年同じように出来れば」ということでしょうか。
ひとつひとつを丁寧に、伝わるとおりにしていくことが、「伝統」なんでしょうね。

動画は5分ほどありますが、今見てもとっても楽しいです!
ぜひぜひご覧下さいね。

町の人たちが動かしている神事、それが祗園祭です。


 


3年前の記事→


祗園祭 宵々山

2011年07月19日 | 【京都】祗園祭




宵々山も、にこにこ傘いらず♪
四条傘鉾(通称:ニコニコ鉾)で、mi-tun姉と待ち合わせです。





この日は仕事が終わって帰宅し、まめたのご飯をあげて浴衣に着替えてからの参戦。
以前のように、「祗園祭が徒歩圏内」ではなくなったので、ちょっと移動に時間かかりました。

なので、待ち合わせも20時前。
まずはmi-tun姉の粽調達などの用を済ませて、まっちゃ姉さんの合流を待ちます。
その間、あまりの暑さと喉の渇きで、生ビールをぐいぐいっと
あー、これこれ。
viva 夏。


さて、待ち合わせ場所は・・・


 
 


今年も集合、しみだれ部!
(※しみだれ部活動内容=宵山期間中にしみだれ豚まんを食べ、blogで報告書をあげる)

いやぁ~やっぱりこれを食べなければ祗園祭じゃない!
3つ並べたら、とってもニクニクしい写真になってしまいました(笑)

生姜と椎茸の風味が絶妙なんだよね。
さっきのビール飲み干しちゃったけど、もう1杯飲めばよかったや。


この日は集合も遅かったので、そのまま鉾町の友人のお宅へお邪魔してきました。


 


南観音山と同じ目線、絶景の場所。
この日最後のお囃子をBGMに、粽寿司やお酒、おつまみを頂戴してしまいました。
八坂神社の御神紋の豆絞りは、3年前にいただいたもの。
そういえば、花傘巡行に出さしてもらったのも3年前・・・。

友人のお母さまには、「祗園祭のmaikyさん」と覚えられていました(笑)
2年ぶりなのに、ちょっと嬉しかった


お囃子も鳴り終わり、駒形提灯の灯りも落とされた頃、おいとましました。
宵々山は、あっという間に暮れてしまったのです。


さて、今年の私の粽は・・・。





蟷螂山。


去年、ここでカマキリのおみくじをさせてもらったときに目に入ってきた粽。
通常の粽は600円。
でも、目に入ってきたのは1500円!


「来年これにしぃやぁ。アニバーサリーやんか来年」 と、まめ子の鶴の一声。


ということで。


 

 榊に金のカマキリ、白幣のついた粽に決定!
 (さっそく榊が枯れてきてますが^^;)

 カマキリ山が巡行に復帰したのは昭和56年。
 私の生まれたのも昭和56年。

 私たち、30周年なんです


こないだカマキリ山のことを調べていて分かったことでした。
最初は見た目のゴージャスさから「買う!」と決めたのですが、
偶然というか、必然のめぐり合わせだったのかなぁ~とちょっと嬉しくなっちゃった。


宵々山、28万人(昨年比=+16万人)の大賑わいになりました。
翌日の宵山は45万人。
私は宵山には行きませんでしたが、上洛してきた母・姉がその凄さを堪能したようです。


そして17日の山鉾巡行へと続きます。


祗園祭 宵々々山

2011年07月18日 | 【京都】祗園祭




2011年 祗園祭。

今年は14日の宵々々山、15日の宵々山に出かけてきました。
みんなで浴衣を着て、だんだんだんだん集まって。
それは楽しい宵の夜になりました
写真が多いので、2回に分けてUPしますね。





14日、宵々々山。
浴衣を着た私、まっちゃ、eriko嬢と、会所勤めをされてたいけこ姉さんと合流。
まずは、菊水鉾の御茶席に行ってきました。





菊水鉾の町内にはかつて「菊水の井戸」という名水があり、武野紹鴎ゆかりの茶室もありました。
それに由来し、菊水鉾では表千家・裏千家・遠州流の奉仕で御茶席が設けられています。
私たちの時は、裏千家の方々にご奉仕いただきました。





御点前を拝見しながら・・・





お菓子は、亀廣永のしたたり。

「甘菊の葉の滴る(したたる)を飲んで700年の長寿を保った」という中国の謡曲、
「菊慈童」を取材とする菊水鉾のいわれにちなんでいます。
黒糖の寒天はほろりとした食感で、とっても美味しい!
お皿はいただいて帰ることが出来ます。





こちらがその「菊慈童」を象徴するご神体、「菊丸」くん。
手前の黒い像は恵比寿像で、巡行当日は大屋根の上に据えられます。





御茶席を出ると、そろそろマジックアワー。
四条通が歩行者天国になり、人も増え、お祭ムードが一気に増します。


私たちも人の流れに乗るように、そぞろ歩きに出かけました。





放下鉾。
(通称:ミッキー鉾)





南観音山。





鯉山。


南観音山と鯉山の「赤」がとても印象的でかっこいいんです





黒主山。





鈴鹿山。





山鉾随一の美女像といわれる、神功皇后像が御神体です。
御神面で素顔を拝見できないのが残念。

鈴鹿山の手ぬぐいがとっても可愛くて、去年から買おう!と決めていたのです。
1年越しの願い、叶えたり。





宵々々山の日は、烏丸通に屋台が出ていませんでした。
おかげでとっても歩きやすく、開放的。





その烏丸通を下がって、烏丸蛸薬師の「フローイング烏丸」にて。
祗園祭名物、「賀茂茄子バーガー」を買いました。
「昨日発売されたばかり!」という「神山すだちサイダー」と共に。

バーガーには2つ味があって、私はバーニャカウダソース。
ミートソースも選べました。

いっつも「食べたい!」と思えど、忘れてしまうのは、あの豚まんのせいだ(笑)
ようやくいただくことが出来ました。
美味しかったです♪


 


途中で二人静ちゃんも合流して、賑やか5人の浴衣姉妹。
静ちゃん、宮川町からのお越し!?と見まごう程のべっぴんさん。
いけこ姉さんとおそろいの朝顔の簪が素敵でした。

私は久しぶりに、桔梗の浴衣に袖を通しました。





浄妙山で、まめ子と合流。


 


いけこ姉さんと、eriko嬢。





長刀鉾。
(通称:大丸鉾)





鶏鉾。
(通称:パールトーン鉾)





伯牙山。
(通称:マクド山)





芦刈山で、この日はタイムオーバー。


写真いっぱい☆楽しさいっぱい☆ の宵々々山になりました~。






長々とご覧いただき、ありがとうございます^^

宵々山につづきます。


山鉾巡行

2010年07月17日 | 【京都】祗園祭



7月17日、山鉾巡行 天気

気温はめきめき上昇して、絶好の巡行日和になりました!
あいにく私は朝から夕方まで仕事・・・。
仕事前に見に行こうかとも思ったけど、そしたらきっと仕事行きたくなくなっちゃうから。
来年見に行こう!と決めて、今年は時間までテレビで見ることにしました。
 この記事の写真と動画は2008年のものになります

それにしても、やっぱりテレビは全然伝えきれませんね!
祗園祭を動かしているのは町衆の方たち。
もっともっと、着目してほしいなぁ。

私が好きなのは、巡行に向かうために各町内から四条通へ出てくるところ。
ほっそい通りからドォーン!と山鉾が登場するシーンは本当にかっこいいです。
その様子を撮ったのは2008年、四条新町にて。
画質は悪いけど、みなさんの表情や辻回し、車方さんの地道な作業もバッチリ。
すっかり大ファンの岩戸山の音頭取さんも^^
↓ぜひ見てください♪







そもそも、祗園御霊会(祗園祭・八坂神社の祭事)の目的は疫病を祓うこと。
梅雨の時期になると決まって氾濫する鴨川、氾濫後は都を疫病が襲いました。
だから祗園祭というのは昔からこの時季にあります。
宵山に雨が降るのも雷が鳴るのも当然だし、巡行の天気を憂うのも毎年のこと。

数ある山鉾は、八坂神社の氏子町内の厄をかき集めるために巡行します。
そして鉾にあがる稚児の舞いも、厄除けの意味がこめられています。


放下鉾(四条新町上る)に乗るのは、稚児人形・三光丸ちゃん。
長刀鉾の生稚児が舞う「太平の舞」を、三光丸も舞うことが出来ます。





彼らの手を借りて。





ズバッと斜め方向に撥を突き出し・・・





中央へ





大きく手を上げ





胸をひらいて





鼓をトントン。


三光丸ちゃんの表情、およそ人形とは思えないほど豊かです。
そして彼を支える人形方さんの温かいまなざし。

だから放下鉾好き。
三光丸ちゃん、可愛すぎる
(月鉾の於兎丸ちゃんも)



ちなみに、長刀鉾の生稚児が舞う「太平の舞」の様子も2年前の日記で(動画はこっち)。
2008年は殆どの神事・祭事を見に行った、パワフルな年でした


山鉾巡行の詳細は、↓の記事にまとめてあります。
からくりで動くカマキリを乗せた蟷螂山や、唸る鉾の様子が分かる動画あり~。
2008年の私、ありがと~(笑)

2008年祗園祭 まとめ読み