A.イブラギモヴァ+ロシア国立響=ショスタコーヴィチ・ヴァイオリン協奏曲集

　先日買ったCDを聴いた．A.イブラギモヴァのヴァイオリン，V.ユロフスキ指揮+ロシア国立交響楽団による，ショスタコーヴィチ・ヴァイオリン協奏曲第1＆2番．

　両ナンバーとも，やや遅めのテンポを採り，譜面の隅々まで正確かつ念入りに描き出した演奏．イブラギモヴァの独奏は，フレーズの流れやテヌートを大切にしながら，強弱の起伏にも事欠かない充実の内容で，ユロフスキ率いるロシア国立響も，高水準に安定したアンサンブルと，飾らない率直な音色で，これに応えている．録音は鮮明で，ショスタコーヴィチの音楽の持ち味である低音域をよく再現したもの．


ショスタコーヴィチ　ヴァイオリン協奏曲集
アリーナ・イブラギモヴァ (ヴァイオリン)，
ウラディーミル・ユロフスキ (指揮)，
エフゲニー・スヴェトラーノフ記念ロシア国立交響楽団，
東京エムプラス，CDA 68313