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ケニチのブログ

ケニチが日々のことを綴っています

メジューエワ=ベルク「ピアノ・ソナタ」他

2025-01-06 | 音楽 - その他
 先日買ったCDを聴いた.I.メジューエワのピアノによる,ベルク・ピアノソナタほか.

 どのナンバーも,譜面を正確かつ細部まで念入りに再現した演奏.メジューエワは,安定した技術と,持って回ったところのない力強いタッチで,これらの難曲を率直に弾き進めていく.それでいて,即興的なダイナミクスの変化や,アゴーギクもところどころで聴かれ,ロマン派の音楽ならではの大らかさや,遊び心をも欠かさない.録音は鮮明で,楽器をほどよい距離から,十分な残響とともに捉えたもの.


ベルク、シューベルト、シューマン&ブラームス
イリーナ・メジューエワ (ピアノ),
若林工房,WAKA-4121

エーネス&ベルゲンフィル=シベリウス「ヴァイオリン協奏曲」他

2024-12-21 | 音楽 - その他
 先日買ったCDを聴いた.J.エーネスのヴァイオリン,E.ガードナー指揮+ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団による,シベリウス・ヴァイオリン協奏曲ほか.

 どのナンバーも,譜面を正確かつ細部まで念入りに再現した演奏.エーネスは,曖昧さのない安定のボウイングと技術で,シベリウスの大曲をごく率直に弾き進めていく.これを,ガードナー率いるベルゲン・フィルが,力強くも整然としたアンサンブルで支える.広々としたカンタービレのたぐいは少ないが,彼らの音色がすでに美しいので,物足りなさはない.録音は鮮明で,各プレイヤーとオーケストラ全体の様子とを,ともによく捉えたもの.


SIBELIUS: WORKS FOR VIOLIN AND ORCHESTRA (SACD-hybrid)
James Ehnes (violin),
Edward Gardner (conductor),
Bergen Philharmonic Orchestra,
Chandos Records,CHSA 5267

尾高忠明+名フィル=エルガー「エニグマ変奏曲」他

2024-12-18 | 音楽 - その他
 夜,芸文コンサートホールで行なわれた,尾高忠明指揮+名古屋フィルハーモニー交響楽団の演奏会を聴いた.どのナンバーも,遅めのテンポを採り,各フレーズやセクション間の対比にたえず傾注しながらも,この作曲家ならではの大らかな旋律の魅力にも十分な演奏で,尾高率いる名フィルは技術的に安定.コンチェルトでの宮田も,いくらかラフな瞬間はあるものの,ストレートな音色で弾き進め,悲しげな曲想に浸りすぎることのない清潔なソロ.

 アンコールに奏された「愛の挨拶」含め,これらエルガーの代表作の多くは,妻アリスの人柄や,彼女との結婚生活に寄せて書かれており,そこに通底し,また変化していくものを,改めてじっくりと味わうことができた.


Charity Concert 2024
【出演者】宮田大 (チェロ),尾高忠明 (指揮),名古屋フィルハーモニー交響楽団
【日時】2024.12.18 18:45-
【場所】愛知県芸術劇場 コンサートーホール
【曲目】
■エルガー: 行進曲『威風堂々』第1番ニ長調 作品39
■ 〃 : チェロ協奏曲ホ短調 作品85
■サン=サーンス: 白鳥 (ソロ・アンコール)
■エルガー: エニグマ変奏曲
■ 〃 : 愛の挨拶 (アンコール)

チェピエル+ポーランド放送響=ペンデレツキ「クリスマス交響曲」他

2024-12-13 | 音楽 - その他
 先日買ったCDを聴いた.W.チェピエル指揮+クラクフ・ポーランド放送交響楽団による,ペンデレツキ・交響曲第2番「クリスマス」ほか.

 どのナンバーも,譜面を正確かつ細部まで念入りに再現した演奏.チェピエル率いるクラクフ・ポーランド放送響は,安定の技術とアンサンブルで,これらの難曲を前に,むやみに構えたり突っ張ったりせず,ごく率直な力強さに徹しているのが良い.ただし,「哀歌」では,各楽想にたっぷりと聴き入って進行するのが祟って,やや間延びする感じ.録音は鮮明だが,突然音像が遠のくシーンあり.


PENDERECKI ORCHESTRAL WORKS VOL. 1
The Polish Radio Symphony Orchestra in Cracow,
Wojciech Czepiel (conductor),
DUX Recording Producers,DUX 0475

マケラ+オスロフィル=シベリウス「交響曲第2&5番」

2024-12-03 | 音楽 - その他
 先日買ったCDを聴いた.K.マケラ指揮+オスロ・フィルハーモニー管弦楽団による,シベリウス・交響曲第2&5番.

 両ナンバーとも,やや遅めのテンポを採り,譜面を正確かつ細部まで念入りに再現した演奏.マケラ率いるオスロフィルは,安定の技術と明るい音色のアンサンブルで,シベリウスの力強い作風を率直に引き出している.ただし,全編を通して,飛び跳ねるように旋律を歌わせるなど,屈託なく進行するので,もう少しじっくりとしたところがあると,なお良かった.録音は鮮明で,各セクションをわりあい間近から捉えたもの.


シベリウス:交響曲第2番&第5番 (UHQCD)
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団,
クラウス・マケラ (指揮),
ユニバーサル ミュージック,UCCD-45018