marigold songの地下水路

marigold songの数少ないライブのお知らせを目的として、ちょっとやってみましたが。

「裏町マリア」

2009-06-19 23:38:59 | Weblog
入院中、「昼に寝ると、今夜も絶対眠れない!」と思い、昼のあいだは行動的に過ごしてなんとか夜間の睡眠を得ようと 売店に何度も行ってものすごくじっくりとさまざまな商品を観察したり、病院のなかにある書店に何度も行ってものすごくじっくりとさまざまな書籍を観察したり、点滴棒をごろごろごろごろいわせながら落ち着き無く動き回っていました。

「行動的に過ごす」という目標が、そもそも入院患者の心得として大きく間違っているような気もいたしましたが、夜、倒れるようにバタリと寝られればいい、と思ったからです。
(結果としては、全く目論見が外れてしまいましたが)

点滴棒を率いて歩くひととしての速度は、全国でも100位くらいには入っていたのではないでしょうか。姿勢をよくし、美しく素早く歩くように意識して病院のなかを徘徊していました。

徘徊するにしても限度があり、じゃあ今度は階段を昇り降りしてみようか、などと思案していたら、病院のなかにちょっとした図書室があるのを思い出しました。

ホスピスのある病院ならではの、死生観にかんする書籍がたくさん置かれていて、実は夫の死後、
2度くらい利用していたのです。

それで、そこに入ってみると、ネットカフェのように、PCが利用できるようになっていました。

「病気に関する情報を見るだけにしてくれ」と注意書きが張られていましたが、
ちゃっかりブログを更新させてもらいました。


そのあと蔵書を見渡すと、そりゃあ医療情報、健康関連の本、死生観にかんする本、「きょうの健康」のバックナンバーぞろり、というのが主なラインナップで、
「普通の本」は、申し訳程度にちっちゃい本棚に少しだけ並んでいるだけでした。

渡辺淳一(惇一?)と、林真理子の本が異常に多い。
なんでだ?
渡辺真理奈のエッセイはどうだったか。

なんだかブックオフの一角を見ている錯覚に陥るなか、それでも意外な掘り出し物があった。

武田花(百合子のこども)の写真集と、久世光彦の「マイ ラスト ソング」という本。

写真集のほうは、裏通り、廃屋、工場跡、さびしい観光地、墓地、そういった「うらぶれた」場所に居る猫ばかり集めたもの。
人間でいえば、「イイ顔の親爺、おばさん」のような、そんな佇まいの猫たちばかりの。

魅力的な写真ばかりで、とても良かった。

久世光彦の本は、以前からちょっと気になっていたもので、まさかここで読めるとは思ってもみなかった。

(最期に聴きたい歌)というテーマではあるが、古い、いい歌に絡めて良い味の随筆が展開されているのだが、

そのなかに
「裏町マリア」という歌が楽譜付きで載せられており、何故だか非常にこころ惹かれた。

いいタイトルじゃないですか。

やさぐれながらも純情、というかんじで。

賛美歌312番をベースにした、「艶歌(演歌ではなくて)」ということらしいのだが。

歌ってみようかと思い、楽譜と歌詞をコピーして持ち帰って来た。


転んでもただでは起きないの。







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1 コメント

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Unknown (たや)
2009-06-20 23:28:39
点滴棒をゴロゴロいわせて歩くスピード、うちの母もなかなかのものでしたよ!
手術前日まで タイム計るくらいのアホっぷりでしたから☆


裏町マリア、気になりますねぇ◎
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