何人も幸住むと云ふことをうたがはず立つ春の戸口に
きよらにも薄桃色に眠りたる児のけはひの春の日となる
あけぼのや雀かすめし山烏血をこぼし行くうまごやしかな
夕ぐれの光に透きて動く人高楼にあり水色を著る
があちこちの房うち叩き声づくりする秋の朝かな
おのが身のつながれし綱かみそりをもて切るごとし初秋の風
しら玉はくろき袋にかくれたりわが啄木はあらずこの世に
死ぬまでもうらはかなげにもの云はぬつよき人にて君ありしかな
目に見えぬ不可思議国の手枷をば我れもはめらる若きならひに
草むらに欝金のひと葉まじりたり透きとほりたる秋風の中
きよらにも薄桃色に眠りたる児のけはひの春の日となる
あけぼのや雀かすめし山烏血をこぼし行くうまごやしかな
夕ぐれの光に透きて動く人高楼にあり水色を著る
があちこちの房うち叩き声づくりする秋の朝かな
おのが身のつながれし綱かみそりをもて切るごとし初秋の風
しら玉はくろき袋にかくれたりわが啄木はあらずこの世に
死ぬまでもうらはかなげにもの云はぬつよき人にて君ありしかな
目に見えぬ不可思議国の手枷をば我れもはめらる若きならひに
草むらに欝金のひと葉まじりたり透きとほりたる秋風の中
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