桐の木の片側濡れて幹青ききさらぎの雨なつかしきかな
たらちねの石の御墓に黄なる粉をちらせし椿かなしき椿
五月雨かびのにほひのする床に水のおと聞くふるさとの家
本を読み流行の衣を欲しがりし娘も思ふふるさとのこと
欲しがりしだんだら染もうづまきの模様も旧りぬ忍びて笑ふ
匂ひする春の空より落ちきたり我を照すと思ふ小鏡
南風吹きあほる日はすさまじき老女の手見ゆ春の日ながら
南宗寺大安寺いと尊かりこれらの寺のあかつきの門
はかなきは恋することのつたなさの昔も今もことならぬこと
雨ののち棕梠の広葉のみどり葉に紅梅うつる春ともなりぬ
たらちねの石の御墓に黄なる粉をちらせし椿かなしき椿
五月雨かびのにほひのする床に水のおと聞くふるさとの家
本を読み流行の衣を欲しがりし娘も思ふふるさとのこと
欲しがりしだんだら染もうづまきの模様も旧りぬ忍びて笑ふ
匂ひする春の空より落ちきたり我を照すと思ふ小鏡
南風吹きあほる日はすさまじき老女の手見ゆ春の日ながら
南宗寺大安寺いと尊かりこれらの寺のあかつきの門
はかなきは恋することのつたなさの昔も今もことならぬこと
雨ののち棕梠の広葉のみどり葉に紅梅うつる春ともなりぬ
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