建築弁護士・豆蔵つれづれ

一級建築士・弁護士・豆蔵自身の3つの目線で、近頃の建物まわりネタを語ります。

民法改正はタイヘンです。

2015年03月01日 | 法制度
ケンチクベンゴシの豆蔵です。

大昔から掛け声ばかりが聞こえていた(ような気がする)民法の改正が、
いよいよ現実味を帯びてきました。
新聞でも報じられるようになりましたね。

平成21年から改正を議論し続けてきた法務省の法制審議会民法(債権関係)部会は、
去る2月10日の第99回会議で「民法(債権関係)の改正に関する要綱案」を決定し、公表しています。

法務省 要綱案

中間試案だの要綱案(案)だのヤヤコシイのが過去に沢山ありましたが、
今度こそ本当でしょうね???

民法といっても、改正の範囲は、契約関係を規律する債権法に限られる訳ですし、
判例実務でカバーしてきたものを明文化するに過ぎず、内容的な変更は少ないと言われていますが、
影響は非常に大きい。

法曹界は「言葉が全て」といっても過言ではない業界なのに、
その用語が変わってしまうのです。
建築紛争でおなじみの「瑕疵」という言葉もなくなります。
時効や法定利率も変わります。

現在、自分の担当する部分について、審議会の資料を遡りながら趣旨・解釈を確認し、
建築業界に特化した民法改正ネタを準備中です。
事務所総出でやってます。滅茶苦茶タイヘンです。

まあ、色々な事務所や組織の弁護士さんたちが、同様の苦労をしている最中だと思いますが、
ウチはウチなりの、さらに豆蔵は豆蔵なりのオリジナルな資料を作成中です。

夏前頃には何らかの成果をご披露できるよう、頑張ります。
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