建築弁護士・豆蔵つれづれ

一級建築士・弁護士・豆蔵自身の3つの目線で、近頃の建物まわりネタを語ります。

来年もよろしくお願いいたします。

2014年12月29日 | 小ネタ
ケンチクベンゴシの豆蔵です。

ここ最近、色々とネタがあったのですが、バタバタで更新が滞っておりました。
宿題がまだ全部終わっていないので、ホントなら年末年始もないのですが、ご容赦ください。

豆蔵ブログの復活から約半年。
実際にブログを書くとなると、それなりに考えたり調べたりすることがあり、そうカンタンではありませんが、
日々、建築と法律に関係する話題やニュースなどは案外あるものだなーと感じています。
建築も法律も、日常に深く結びついているものですからね。

温泉に入っても、
この改装したての壁の板張りは檜?ヒバ?
節が多いから間伐材?
地産地消の補助金だろうか?
端材は木質バイオマス発電に使えたりするだろうか?
とか考えてしまう。
しかし、それが楽しかったりするのです。

という訳で、相当マニアックな状況ですが、来年も続きます。
引き続き、ご愛顧のほどお願い申し上げます。

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省エネ基準に頭を抱える。

2014年12月14日 | 法制度
ケンチクベンゴシの豆蔵です。

弁護士としての仕事の一つに、
新しい商品(物だけでなくサービスを含む)に関する法令解釈や、
そうした商品の新しい広告の表現に関するチェックなどがあります。

各社が知恵を絞って打ち出してくる新しいビジネスのお手伝いをできるのは、なかなか楽しいです。
論点がマニアックであればあるほど、普通の弁護士はサジを投げてくれるでしょうから、
豆蔵の存在意義が認識できるってものです。

建築基準関係法令は、多くの場合、全てを明確な規定しているわけではありませんので、
白黒はっきりつけるのは難しい。
既存の問題と照らし合わせながら、また、関係個所に問い合わせなどをかけつつ、
グレーの中でもどういう位置にあるか、どういう手続きを経て何を行えばリスクを最小化できるか…。

そういう中でも、法令の基準や言っていることが難解で、判断に頭をかかえるものもあります。
たとえば、省エネ基準などもその一つ。

かつては、地域ごとに定められた厚さの断熱材を入れていればOK、という感じだったものが、
次世代省エネ基準、トップランナー基準などという妙なネーミングを経て、
今では、太陽光発電などエネルギーを作り出す量、エネルギーの創出と、
窓や壁の量と断熱を考慮したエネルギーの損失、
それらのバランスを、計算式で評価するような内容になっているようです。

建築基準関係法令の平成12年以降の性能規定化の一つでしょうか。
一定の仕様を守れという仕様規定から、具体的な性能で評価する性能規定に移行したものが、数多くあります。
実態に即した規制という意味では良いのでしょうが、まあ、
とにかく分かりにくいんですよね。

建築物の省エネ関係規定は、経産省と国交省の相互乗り入れのような形になっているので、
それも分かりにくい原因の一つかもしれない。

勉強不足ということは間違いないので、勉強します。

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火山・温泉の力を電気に。

2014年12月07日 | 法制度
ケンチクベンゴシの豆蔵です。

12月に入り、寒気の流入で一気に冬がやってきました。
都内の紅葉も、もはや終盤の気配です。

先週までは暖房器具なく普通に生活していましたが、
こう寒いと、さすがに暖房器具を使わざるを得ない感じです。
電気の使用量が非常に気になるところです。

さて、再生可能エネルギーの中心手段だった太陽光発電、
様々な問題点が明らかになり、買取制度や事業計画の大幅な見直しが必要となっていることは
前に書きました。
そもそも、太陽光に偏った政策だったところに問題があったのだろうと思います。

代わりに、ようやく地熱発電に脚光を当たるようになってきました。

今まで地熱発電があまり注目されなかった理由としては、
初期投資が大きくなることや、自然相手の「読み」の難しさもありますが、
地熱発電所の設置に相応しい場所の多くは国立公園内に当たり、
大規模な開発や構造物の築造に厳しい制限がかかっているからと言われています。
ようやく、この制限について緩和する動きが出てきました。

自然や景観の保護は重要ですが、
従来のような画一的な運用でなく、現実的な審査の下に、
必要な発電施設が設置できるようにしてもらいたいものです。

さらに、震災後、小規模な発電所の設置が一つのブームになっていますが、
温泉の熱といった温度の低い熱源でも発電できるシステムも開発され(温泉バイナリー発電というらしいですが)、
福島の土湯温泉をはじめ、各地温泉での利用が始まっているようです。

別府や霧島などを旅行した際、道端のあちこちから湯気がもうもうと上がっているのを見て、
なんと勿体ない…と思っていました。
火山のエネルギーと恐ろしさが再認識された昨今ではありますが、
温泉で作った電気、素晴らしい!と思います。

地熱発電については、もう8年も前の作品ですが、真山仁の「マグマ」という小説が面白かったです。
この方のエネルギー関連の小説は、緻密で面白いですね。

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