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なかなか勝てない馬がいる。今日もその馬が走る。
がんばれ、と声が出る。
まなざしは、ゴールの先を見つめている。

深田久弥●山の文学全集 わが山山 Ⅰ

2021年07月17日 17時08分23秒 | 読書・登山
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例えば山岳を写した絵画にしても、どんなに巧みに描かれてあっても、その実景から得た感動の万分の一も受け取れない。
山の風景を描写した文章についても同じことが言える。
これは人間の才能が低いというよりむしろ自然の迫り方があまり大きいので、これをそのまま再現するということは不可能なのであろう。

本州だけで1500m以上の山が442座ある。

風景の知識的意義ばかり重んじて、審美的鑑賞がいかに忘れられている。

感動的な素晴らしい景色は、易々と手の届くような所には置かれていない。
最も輝かしいものは、最も困苦を要する所にある、それは人生によく似ている。

雪は魔法の衣とでも言おうか、いったん雪を被ると、何でもないような山でさえひどく崇厳化し神秘化する。



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