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なかなか勝てない馬がいる。今日もその馬が走る。
がんばれ、と声が出る。
まなざしは、ゴールの先を見つめている。

ウェストンの森 上高地・島々谷の朝と夜

2021年07月03日 12時35分58秒 | 読書・登山
高田宏/文 細川剛/写真
出版社名 日本テレビ放送網
出版年月 1996年10月

昭和2年;1927年に沢渡から上高地までの自動車道が開通し、昭和8年;1933年にはこの道をバスが走るようになって、上高地はたいへん身近な場所となった。
それ以前は島々から川沿いに右に折れて島々谷の長い山道を徳本峠へ登り、峠を越えて上高地に入るのがメインルートであった。
ウェストンが何度も通ったこの道は彼が
「ぼくが歩きまわったすべてのヨーロッパの峻険をはるかにしのぐ」と賞賛した、
「鬱蒼として静まりかえった森」を抜ける道である。

倒木はやがて、腐りはじめる。
雨をたっぷり吸い、堅めのスポンジのようになる。
苔がびっしりと倒木をおおう。
そこへたまたま落ちた種子は運がいい。
最良の苗床と化している倒木の上でよく発芽し、すくすく育ってゆく。

串田孫一『山のパンセ』に「島々谷の夜」というエッセーがある。
夜道を徳本峠へと登っていく。

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