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なかなか勝てない馬がいる。今日もその馬が走る。
がんばれ、と声が出る。
まなざしは、ゴールの先を見つめている。

英国二重スパイ・システム   ノルマンディー上陸を支えた欺瞞作戦

2020年09月22日 14時52分03秒 | 読書・戦争兵器
つまり、無数の巨人ゴリアテを倒すには、ダヴィデの投げる石が飛んでくる方向をゴリアテに悟らせず、
常に迷わせておくしかないというわけだ。
「主攻撃の場所がシェルブール半島とダンケルクの間のいずれかの地点であることを隠蔽するのは、まったく不可能だった」

水深の深い港はないが、これは巨大な人工港「マルベリー港」を建造するという斬新なアイデアで解決できる。
欺瞞作戦「ボディーガート作戦」という暗号名
「フォーティーテュード作戦」

暗号名は「ラ・シャット(メス猫)」
暗号名「ムスティック(蚊)」

「敵の位置を知れば知るほど、敵に勝つのが容易になる」

グアノで一財産を築いていた。
グアノとは、海鳥やコウモリ、アザラシなどの糞が固まったもので、
これをペルーの海岸沖で採取し、肥料として輸出して巨万の富を得たのである。

ジンの製造で有名なギルビー家

精神病質者サイコパス→ヒトラー

イギリス暗号センター、ブレッチリー・パーク・・・「ウルトラ」
秘密の戦時尋問所「収容所020」
逮捕されたスパイたち、二重スパイに不適と見なされたものは、収監されるか、裁判にかけられ処刑された。
それ以外のごく少数のものは、ドイツに背いてイギリスのために働くか、
それとも絞首台へ向かうのかの選択を迫った。

誰よりも嘘を見破るコツを知っており、だからこそ嘘をつくコツも知っていた。

ビリー・ホリデイもヒット曲「暗い日曜日」別名「ハンガリーの自殺ソング」

まるで慢性多弁症の患者

「空襲が来て、ヒトラーとゲーリングとゲッベルスとヒムラーが、同じ防空壕に避難しました。
その防空壕が爆弾の直撃を受けました。
さて、助かったのは誰でしょう?
答えはドイツ国民です」

アメリカがメキシココウモリ数千匹に爆弾を付けて日本を攻撃する計画。
「このコウモリは、荷箱に詰めて船でシアトルへ送る。そして、コウモリの足と翼に小さな焼夷弾を装着させる。
このコウモリを東京の近くで航空機から放てば、コウモリたちは煙突の中に入り込み、東京は炎上するであろう」
このアイディアは実現こそしなかったが、真剣に受け止められていた。
「まったく突飛な考えのようだが、検討に値する」とローズヴェルトは言っている。

コパーヘッド作戦・・・モンティーの影武者
ジェイムスにはモントゴメリーの物真似をしている間、毎日将軍と同額の給与が支払われることになった。

ヒトラーは常々ノルウェーを「運命の地帯」と考えており・・・

ノルマンディーを守る第七軍
カレーを守る第十五軍

日本の駐ドイツ大使、大島浩陸軍中将、
ヒトラーの個人別荘・バイエルン・アルプスの別荘「ベルグホーク」によく遊びに来る人物で、
「ナチ党員以上にナチ的」と呼ばれたほど。
ドイツ語を流暢に話し、ユダヤ人問題や、ソヴィエト連邦の非道行為、Uボートによる攻撃による生存者を殺す必要性などについて、
ヒトラーと意見を同じくしていた。
ヒトラーの軍事思考と計画に関する詳細な最新情報をまとめ、ドイツ側の許可を得たうえで、
暗号にして無線で日本の外務省に送っていた。この報告は、東京で強い関心を持って読まれていた。
そして、東京だけでなく、ワシントンでも、ロンドンでも読まれていた。
アメリカの暗号解読員たちは、すでに1940年に日本の無線暗号を破っていた。
大島の注釈は、まるでヒトラーの司令部に仕込んだ盗聴マイクのようなもので、しかも、そのマイクの性能が非常に良かった。
大島が送った情報は、量も膨大だが、内容も、
Uボートをはじめ、機動部隊、軍需生産、技術開発、連合軍による被害状態、ドイツの経済状況など、多岐に及んだ。
1943年11月、大島はフランスのイギリス海峡に築かれたドイツ軍陣地を見て回った。
その内容をまとめた20ページの報告書には
ドイツ軍の各師団の位置と兵力と武器、対戦車壕の大きさ、および機関銃座の位置が説明されていた。
ここに上陸した敵は、「最寄の陣地からの側面砲撃と、機動部隊の登場により、全滅するだろう」と大島は予測している。

歩きながらヒトラーは、日本政府は日本へ空襲に来て捕まったアメリカ軍パイロットを公開の場で
一人残らず絞首刑にすべきだといった。
「我々の態度は、慈悲の心に支配されてはならない」とヒトラーは信じており、その意見に大島もまったく同感だった。
ヒトラーは、大規模な上陸進行はパ・ド・カレー地方が目標で、その先駆けとしてノルウェーとフランス南西部にも攻撃が仕掛けられると思っている。

「何もかもがまったく普段と変わらず、田舎の風景は素晴らしいのに、
数日後には紛れもない死体の山へ入っていくことになっていた」

アイゼンハワーはこの作戦を「大十字軍」と呼んでいたが、ポケットには、万一Dデイが成功しなかった場合のため、
「陸軍と空軍と海軍は、勇敢な心と任務への献身とができることをすべてやった」とメモに書き、
「この試みに付随する責めが生じた場合、それはすべて私一人が負うものである」と記した。

チャーチルは第一次大戦でのガリポリ上陸作戦が無残な失敗に終わったことが頭から離れず、妻にこう言った。
「明日の朝起きたら、もう二万人も戦死しているかもしれないなんてことを実感できるかい?」

鋼鉄製の桁を溶接して作った対戦車障害物「ヘッジホッグ」
戦車のスピードを落として「殲滅地帯」へ誘導するコンクリート製のピラミッド形障害物「竜の歯」
平野部には、空挺降下を妨害するため垂直に立てた杭、通称「ロンメルのアスパラガス」が百万本以上設置された。

ソード海岸の内陸部では、ゲシュタポが報復を開始し、カーン市の刑務所に収容されていたフランス・レジスタンスのメンバー70人以上を中庭に連れ出し射殺した。

ドイツ軍で最も優れた洞察力を持つ将校ロンメルは。ノルマンディーの戦いを振り返り、反撃に失敗したのが戦闘に敗れた原因であり、もしかすると戦争全体の敗因になるかもしれないと思っていた。
彼は自殺を余儀なくされる直前、
パ・ド・カレー地方にドイツ軍を残しておいたのは決定的ミス」だったと認めていた。

モントゴメリー「欺瞞工作は、我が軍がノルマンディーで成功を収めるのに不可欠な役割を演じた」

工作員ガルボは、彼ら全員を代表して鉄十字勲章を受け取った。

「メス猫」の裁判は大きな話題になった。
「私が何より欲しかったのは、美味しい食事と、男と、そしてもう一度聴きたいと思っていたモーツァルトのレクイエムだった」






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