maidoの”やたけた”(ブログ版)

ジジイの身辺雑記。今日も生きてまっせ!

番外編01 毒と薬は裏表

2006-06-18 16:11:42 | 虚々実々-心筋梗塞顛末記

「あまり負担をかけてはマズイが休めるばかりでもイカン、適当(心拍数110程度)な運動をしなさい」と難しい指導をされてますねん。
その一方で心臓があんまり一生懸命動かんようにする薬を飲んでますねんで。
下手をしたら貧血紛いになって膝がフンワカフンワカするんですよ。
う~・・・と悩みながらも、どうにかこうにか退院以来一ヶ月過ぎましたわ。

幸い今のところはお世話にならずに済んでいますが、もしも発作を起こした時の為に持たされているのがこれですわ。
無水グリセリンを硫酸+硝酸で処理して作るご存知ニトログリセリン。
実は、毒と薬は裏表どころか、爆薬も薬になるんですなぁ。

ニトログリセリンといえば爆薬の代表選手、あの「恐怖の報酬」イブ・モンタン(Yves Montand)でっせ。
ガタガタの山道を試験管みたいな容器に入ったニトログリセリンを運ぶ映画で、その存在を初めて知ったねぇ。
珪藻土に染み込ませたら、ダイナマイトやおまへんか。

火薬等爆発物取り扱い免許を取る為の、産業火薬の勉強でも真っ先に出て来ましたがな。
当時、九州は筑豊の直方に通産省の爆薬試験場があったけど、今でも在るんやろか?
ダイナマイトの名称も「松1号」とか「桐爆薬」てな趣のある名前やったねぇ。

何にせよピクリン酸と並んで、私にとってはお馴染の爆薬ですわ。
それにしても、ニトログリセリンを常時持つような羽目になるとは、思いもよらんかったなぁ。
もっとも、医薬品扱いで規制外の微量やから爆発物の免状なんぞは要らんのやけどね。

昔、知り合いが心臓を患ってて、舌下錠を何時もポケットに入れてたのを思い出しますわ。
常時持ち歩くのは、最近は錠剤よりもスプレーが主力やねんて。
ところがこれも使用法をよく読むと、結構恐ろしい事を並べてくれてますねん。

血管を広げるのはええけれど「低血圧症状を起こすから気をつけてね。」てそれは困るがな。
只でさえ薬のお陰で血圧が下がり目やからねぇ。
胸キュンになっても、使う前に血圧をはかってからやないと、てな事では常時血圧計を持ち歩いてんといかんやんか。
それにそんな悠長な事してたら間に合わへんよ。

三ヶ月を目安の心不全防止のための薬を飲んでるのと、心拍(脈拍)をはかって過負荷を避けるようにせんならんから、今は止むを得ず常時持ってるけどね。
いくら小型とはいえ、結構かさでっせ。
これからもず~っと血圧計を同伴というのは、ちと気が滅入るねぇ。

さて、現在私が処方されて毎日飲んでいる薬はこんなんですわ。
「あなたが服用しているお薬は、次のとおりです。」と担当薬剤師さんがプリントアウトした一覧表を渡して説明してくれるんです。

この画像がその現物なんですが、薬の外観、効用、副作用が表にして有ります。
下の表は書かれている内容。
薬の商品名は差し障り(?)があるかも知れないので省きました。
説明部分は一切変更せず、そのままに書き出して有ります。

効用

副作用

胃酸の分泌を抑え、潰瘍が出来るのを予防したり治癒します。 発赤、目の前が暗くなる、発熱、口内炎、尿が赤い、動悸、息切れがする、身体がだるい、皮膚や目が黄色くなる、水ぶくれが出来る、から咳が出る、息苦しい等のいずれかの症状があらわれることが有ります。
血液を固まりにくくし、血栓を予防します。 口の中が不快になる、目の前が暗くなる、発赤、発疹、水ぶくれが出来る、のどの傷み、口内炎、息苦しい、息をする時のどがヒューヒュー鳴る等どの症状があらわれることが有ります。
血小板凝集を抑制する事で血液を固まりにくくし、血栓を予防します。 のどの傷み、発熱、口内炎、手足に赤い斑点が出来る、歯ぐきや鼻から出血しやすい、体がだるい、体がかゆい、皮膚や目が黄色くなる等のいずれかの症状があらわれることが有ります。
末梢の血管を拡げて血圧を下げます。心不全の症状を軽減します。 くちびるや顔がはれる、尿量が減る、発熱、から咳、考えがまとまらなくなる、、皮膚や目が黄色くなる等の症状があらわれることが有ります。血圧の低下によるめまいが起きる事があるので車の運転等に注意。
心臓の働きを改善し、心不全の悪化を予防します。 脈がゆっくりになる、脈の乱れ、動悸、息苦しさ、身体がだるい、口の中が不快になる、目の前が暗くなる、発赤、発疹、等のいずれかの症状があらわれることが有ります。血圧の低下によるめまいが起きる事があるので車の運転等に注意。

お薬については医師または薬剤師までご相談ください。

(国立循環器病センター薬剤部「お薬の説明書」No.6639作成日2006/5/15より)

どうです、恐ろしいですねぇ。
こんなのを真剣に読むと、薬を飲むのを躊躇(タメラ)ってしまいますねぇ。
「~があらわれることが有ります。」というのは勿論「現れない方が多いけれど、若し現れた時の免罪符に書いて置こう。」というのが現実だと思いたいですなぁ。

不思議なのは「~があらわれることが有ります。」と書いてあるんですが、「~があらわれたら医師や看護師に知らせなさい」とは書いてないんですよ。
という事は「~があらわれることは承知の上で投与してるんやから辛抱しなさいね。」ということやろか?
それとも「入院中は医師や看護師が常に気をつけているから、患者は要らん事を考えずに大人しく渡された薬を飲んでたらよろしい。」という事かな。

「お薬については医師または薬剤師までご相談ください。」との注意書きもはて、どういうことを相談するんでしょうねぇ?

「血栓を予防」する薬の「歯ぐきや鼻から出血しやすい」というのは薬の性質上仕方無いとはいえ厭ですなぁ。
当初は点滴でこの手の薬を直に血管に入れられてたんで、鼻をかんだら真っ赤で驚きましたわ。
上を向いて寝てると鼻血が喉に廻って、これは不快やったねぇ。

「口の中が不快になる」というのはこれかいな?と思えばそうやないんやて。
ほんなら一体どういう具合に不快なのか、ピンと来ませんでしたわ。
説明する方の歯切れも悪いんでっせ「口の中が気持悪~くなるんですよ、わかるでしょ?」。
果たして痛くなるのか痒ゆくなるのか、だるくなるのか?それが判らんのじゃ・・・。

「目の前が暗くなる、発赤、発疹、水ぶくれが出来る、体がかゆい、皮膚や目が黄色くなる等」は判りますねぇ。
こういう風に具体的に書いてくれると理解しやすいね。
これらは確かに副作用と呼べるでしょうが、「心不全の症状を軽減」や「心不全の悪化を予防」する薬の場合は「血圧の低下によるめまい」「脈がゆっくりになる、脈の乱れ、動悸、息苦しさ」は程度の問題で、副作用というよりも薬が効き過ぎなんと違う?

それにしても、サントワマミーやあるまいし「目の前が~、暗くなる」なんてぇのは願い下げにしたいでっせ。
「皮膚や目が黄色くなる」てそれは立派な黄疸やんか。
おまけに「体がかゆい」?あれれ、ぶっちゃけた話が「肝臓障害を起こす」いうのとちゃうんかいな。

「考えがまとまらなくなる」のはねぇ・・・・。
元々まとまり難い脳味噌やったしねぇ、普段からそういう傾向があったし、果たして薬のせいかなぁ?
「薬を飲みだす前はそうでなかった、明らかに副作用である」と言い切るだけの自信は無いねぇ。

しかしながらこれだけ多彩な症状を並べられると、大抵の人は幾つか思い当たるのが有るのとちゃいますか?
問題が出たときに書き漏らしがあっては「そやから、最初から副作用の注意を書いてあるやんか。」という決め台詞が使えん。
とりあえず手当たり次第に書いて置くに越した事は無い、ヤレ書けソレ書けと書き散らかしたんとちゃうやろなぁ?

ま、ボヤけるのも生きてりゃこそやから、エエとするか・・・。

2006/06/18
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