goo blog サービス終了のお知らせ 

町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

新紙幣に東京駅赤レンガ駅舎

2019年04月09日 | 鉄道・バス雑記

本日は2024年度より発行される紙幣と共に、デザインや材質を変更した新500円硬貨が発表されました。一万円紙幣は500以上の企業・教育機関の創設に関与し「資本主義の父」と称される実業家・慈善家の渋沢栄一、五千円札は女子教育の先駆者で津田塾大学の創立者津田梅子、千円札は感染症医学の第一人者で伝染病研究所(現在の東大医科学研究所)、慶應義塾大学医学科、慶應義塾大学病院創立者として知られる北里柴三郎の三名の肖像が採用されることになり、錚々たる顔触れに紙幣に起用されるのも納得の人選でした。さて、鉄道マニア的に注目すべき点として一万円札の裏面に東京駅の赤レンガ駅舎が描かれることになった事でしょう。

 

2012年に復元工事を終えて、美しい姿が蘇った東京駅ですが、日本の鉄道の起点でもあり、21世紀になってからも別格の存在感を放つこの駅舎が紙幣に起用されることになろうとは、マニアとしてはこの上ない喜びを感じます。


しかし、新紙幣に関して個人的な意見ですが五千円札と千円札の人選が逆なら、・・・というのが筆者の感想です。
北里柴三郎が医学者として脚光を浴びた成果の一つに、ドイツ留学中に開発した世界初の血清医療があり、「ジフテリアに関する血清医療の研究」をエミール・アドルフ・フォン・ベーリング博士と共同で発表し第一回ノーベル賞候補になっています。(この当時は共同受賞の考え方は無かった事もあり、受賞はベーリング博士単独)
また、もう一つ行っていた研究に脚気があり、当時の医学界で権威だった母校の東大教授の説を否定したことで対立する形になってしまい、冷遇される要因になってしまいました。
その後、福沢諭吉が設立した私設の伝染病研究所所長に就任し私立北里研究所(現在の北里大学の前身)を立ち上げ、研究に取り組む中、慶應義塾大学医学科と慶應義塾大学病院を創設し初代医学部長・病院長を務め福沢の恩義に報いています。何とも義理堅いことに、医学部長・病院長の職は調べたところ無報酬だったそうで・・・。
功績に優劣を付ける訳ではありませんが、北里に手を差し伸べた福沢が現行の一万円札なら、北里が次位の五千円札で…という形なら良かったなぁ、と思わずにはいられません。

新紙幣は前回(2004年)の変更から20年目となる2024年から流通開始ですが、先ずは発行を日を楽しみに待ちたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする