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町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

東横線沿線散歩・その4 副都心線7000系後期車

2019年06月14日 | 首都圏の地下鉄

千代田線から6000系が消えて久しいですが、ほぼ同じスタイルの車体で登場した有楽町線・副都心線の7000系は大改造を受けて東急・横浜高速・東武・西武の4社直通も行い、大車輪の活躍を見せています。しかし、とうとう新形式17000系の導入が発表され、現在の7000系は順次置き換えられることになりました。

ドアを新形式並みの大窓に交換した後期車グループ。千代田線の6000系、半蔵門線の8000系で施工された5M5T化改造車とほぼ同じ更新工事を受けた編成です。このタイプは8両編成しか存在せず、副都心線系統のみで運用されています。

室内更新やVVVF化、帯色変更で内外共に大きく変化した7000系ですが、他線とは違い副都心線のワンマン運転対応設備とATOを搭載する必要があった為、全編成で10000系に準じた運転台に交換するなど、非常に大掛かりな改造工事になりました。

基本的には6000系の5M5T編成と同じ車内設備。こちらの三菱VVVF車は6000系のそれと同一の磁励音を発する為、かつて小田急線に急行で直通していた頃の同系を偲ぶことが出来ます。サウンドが同じという点は大きく、初期車よりもこちらの方が、より強くその面影を感じさせてくれますね。

副都心線対応改造時に、全編成に設置された2段式LED表示器。乗り入れ先の路線に入る度に表示される文章や内容が変化して、面白い設備だと感じていましたが、遂にこれらも消えてしまいますね。

5月1日より、新元号「令和」の歴史がスタートしましたが、それと共に急速に昭和期の車両が次々姿を消して行こうとするのは、やはり時代の変化を痛感させられます。しかし7000系も後期車とはいえ、登場から30年余、初期車に至っては40年を超えてしまいました。車両のライフサイクルが早くなった首都圏でむしろここまで活躍していることは異例なのかも知れません。引退間近になって後悔しないように、活きた姿を沢山記録して行きたいですね。

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都心を駆け抜ける伝統と革新の歌舞伎顔・都営浅草線5500形

2019年04月06日 | 首都圏の地下鉄

東京都交通局の5500形といえば、現在も保存車が存在するPCCカーの方が浮かびますが今回の記事は浅草線向けに登場した最新鋭の5500形です。既存の5300形置き換え用として導入が決定し、2021年までに全編成が出揃う予定です。代替される5300形は経年30年にも満たないアルミ車体でVVVF制御であるため、機器更新などで継続使用も可能ですが、それをせず一気に新車への置き換えを進めてしまうのは流石輸送量が桁違いの首都の地下鉄ですね。

京急本線を走行する5500形。インパクトのあるブラックマスクですが、歌舞伎役者の隈取りをイメージした正面デザインで、実際にYouTubeの都営交通公式チャンネルでは松竹の協力で中村壱太郎・上村紳太郎・市村大雅らが出演し、鏡獅子を七代目芳村伊十郎が唄うという中々に豪勢な動画が制作されました(現在は公開期間終了)。

登場からしばらくは泉岳寺〜西馬込間を往復する運用に留まっていましたが、2018年9月3日より京成電鉄・北総鉄道に直通を開始、同月18日には京急線にも運用を拡大しました。

標準車両の流れを汲んではいますが、それでも独自色が際立つ車内。江戸切子や寄せ小紋など、伝統的なものを散りばめた内装仕上げです。ドアは下部が曲線の他に類を見ない斬新な形状の窓が一際目を引きますね。

車内案内表示は三菱電機セサミクロのワイド液晶画面で、ドアチャイムや戸閉装置はE235系と同じものを採用しています。向って左の画面は広告やニュースを流していますが、新元号発表時の映像ですね。

現在の運用は、5300形と共通で京急・京成・北総鉄道各線の広範囲で運用されていますが、車両性能はアクセス特急にも対応しており更なる運用拡大も予想され、今後が楽しみでもあります。

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廃車が進行中の都営浅草線5300形

2019年03月27日 | 首都圏の地下鉄

東京の地下鉄では来る2020年の東京オリンピックを見据え各路線で車両更新が進行していますが、昨年より都営浅草線には新形式5500形の導入が開始され在来の5300形の廃車が始まりました。5300形は1991年3月の登場なので、全編成が経年30年にも満たないまま置き換えられる事になります。

短いスカートが特徴の初期車。5300形は全編成アルミ車体・VVVFインバーター制御なので、機器更新を施行しての継続使用も十分に可能ですが、置き換え構想自体は2010年代前半からあったようです。

京急本線の駅で京成3700形と並んだロングスカートの後期車。運用を離脱した編成は、そのまま廃車〜解体されており他社への売却などは2019年3月現在では発生していません。

車内の様子。両開きの貫通扉を設置した広幅貫通路が特徴的です。床材の更新などの修繕が施行されていますが、5500形の導入が決定したため全車に及ばず中止されています。

大型のLED表示。同時期に増備された新宿線の10-000形にも波及しました。乗り入れ先の路線の表示にも対応しています。

 
5300形は18m車ということで、地方私鉄からの引き合いがあるかと思いましたが、未だそうした動きが無いのは意外でしたが、電気配線など見えない部分の改造が難しいのかも知れません。同じように18m車両で置き換えが進む日比谷線の車両も、03系が僅かに熊本電鉄に売却された以外はほぼ解体されてしまっていますが、廃車を出す側と求める側の需要と供給は中々一致しないことを物語ります・・・。個人的には赤い電車を復活させた琴電辺りが引き取ってくれたら嬉しいのですが。
 



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さよなら、営団6000系! また会う日まで

2018年11月26日 | 首都圏の地下鉄

約一ヶ月間の特別運転とメトロファミリーパーク2018で最後の花道を飾った営団6000系電車ですが、最後まで残存した2編成のうち5M5T改造車の6130Fが、所属する綾瀬検車区から新木場CRへ向けて回送されました。6130Fはインドネシアへの譲渡が予定されており、陸送に向けての準備に入ると思われます。

本日回送された6130F、以前に掲載した6129Fと同一仕様です。この編成を最後に、長年続いた東京メトロからインドネシアのKCIに向けて続いた車両譲渡は終了になります。比較的新しい部類に入るこの後期型の編成も、実に34年に渡る活躍で首都圏の通勤電車としては非常に長期間の運用でした。

6130Fと共に、最後まで残存した量産車第一陣の6102F。こちらは千代田線が全区間開通以前の1971年より運用を開始し、実に47年間(内小田急電鉄への直通運転は39年余り)もの間転属なども生じずに千代田線一筋で活躍を続けました。折りしも今年は1968年の千代田線開通前に試験を行うべく製造され、世界初の電機子チョッパ制御車としてその名を広めた試作車(通称6000系ハイフン車)の登場から50周年の節目でもあり、引退劇が一部の海外メディアにも記事にされるなど、大きな変革と共に一つの区切りであることを実感させる年になりました。この編成に関しては譲渡の対象からは外されており、将来的に博物館入りさせ保存展示を行う方向で検討を進めているとのことです。

 

これにて長年続いた運用に終止符が打たれましたが、インドネシアのジャカルタでは多数の編成が兄弟系列の7000系や共に同じ路線で相互直通を行い活躍したJR東日本203系と共に主力で運用されており、日本製車両が導入されるMRTも開通を控えているため、来年の2019年はジャカルタで乗り比べを楽しむのもまた一興かも知れません。

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営団地下鉄最後の新型車08系

2018年08月31日 | 首都圏の地下鉄

半蔵門線は1981年以来8000系が主力車両として運用されてきましたが、2003年3月19日より押上延伸に伴う東武伊勢崎線との直通運転開始により2代目の半蔵門線向け車両として08系が登場しました。営業運転は直通開始直前の1月7日より開始され、2003年までに10両編成6本が導入、以降は8000系と共通で東急田園都市線の中央林間(神奈川県大和市)から、東武伊勢崎線の久喜と日光線の南栗橋(埼玉県久喜市)まで、広範囲に渡って運用されています。1994年に8両編成で残存していた先代8000系初期車両の増結用に05系をベースにした中間車両が製造されて以来、しばらく新型車の導入が無かった半蔵門線における待望の「0X系」を名乗る新形式となりました。

車体設計は東西線向けに1999年から導入された05N系の実績を踏まえて、内外共に更なる改良が加えられました。先代の8000系は置き換えが予定されていますが、08系に関しては継続して運用する為に行先表示のフルカラーLED化や一部内装の更新など、細かい改造が施行されています。営団地下鉄では、半蔵門線の延伸が完了した時点での民営化(東京地下鉄への移行)が決定していた為、営団地下鉄最後の新型車となりました。営団時代は非常用貫通扉の黒い部分にSのマークを掲げていましたが、1年3ヶ月余りで東京地下鉄発足に伴い撤去されています。

運用上は8000系と区別されず、三社直通運用に加え、半蔵門線にも直通しない田園都市線内のみで完結する列車が設定されているなど多彩な列車に充当され走行距離も長い事から、比較的遭遇が難しい形式の一つです。今後田園都市線の車両更新の進行すれば、東武30000系に次いで少数派になることと、8000系置き換え用の新型車が落成すれば08系にも走行機器更新や車内外のリニューアルが施行される事が予想される為、その頃には注目を浴びるようになるでしょう。

白を基調に床を藤色で纏めた非常に明るく清潔感のある車内。座席は江戸紫をイメージした濃い紫色のモケットで、路線カラーとイメージを揃えています。

ドア上の車内案内表示は登場からずっと2段式LED表示でしたが、8000系更新車や東急5000系など他形式同様に17インチワイド液晶画面に更新され、同時にドアチャイムも3打点タイプに交換されました。各社共にサービス機器の統一を図った方が良しとの判断かと思いますが、08系は何故かチャイムの音量がやたら小さく、また鴨居下に赤ランプも設置されていないため注意喚起を促す役割を果たしているのかは甚だ疑問です・・・。

 

今後10両編成19本が在籍する8000系置き換え用の車両が登場すれば主力車両はそちらになるでしょうが、08系には営団地下鉄の面影を残す車両として、細く永く活躍して欲しいものです。

 

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