後ろ髪をぐわん引かれながらも、旅館をあとにした私達は
何かに誘われるように朝の地獄谷へ。
快晴の地獄谷。「地獄」とは形容しがたいすばらしい景色です。
相変わらず、地肌からはもくもくとけむりが吐かれています。
硫黄独特の、ゆでたまごのようなにおいが漂っています。
キン肉マンの作者さんではないほうの、です。
と、ここまでは、朝の地獄谷を普通に満喫していた、一観光客でした。
・・・元はと言えば、私が悪かったんです。
私があんなことを言い出したばっかりに、『観光』は、『冒険』へと
姿を変えていったのです・・・。
<つづく>