M*log

  

またこの季節が廻ってく

2009-03-07 | ●M*log ・・・ 

前回、かの初恋の彼と再会したらどうなるか?

なんて、引っぱってみました。

そして、自問自答を繰り返し、白昼夢にふけったりなんか
してみました。その結果。

「どうもならなそう」

です。
たぶん、きっと。
実際電撃的再会をしてみなくてはわからないけど。

すごく嫌いになったの? どちらかといえば好きです。
すごく嫌われたの? それは聞いてみないとわかりません。

でも今の私にとって、かの彼は、誰よりも「特別で・大切で」ある
存在では、もうなくなってしまったのです。

当時、失恋してからしばらくの間ずっと、心の恋愛中枢に
確固たる存在感があったのだけれども。


歌によってセンチメンタルスイッチが入ったのをいいことに
ちょっと、昔の恋愛話なんて語ってみたりなんかしちゃおうかな・・・。

そんなたわごと聞いてられるか!とか、人の過去の恋愛話なんか
ウザすぎ!と思われる方は、以降お読みにならないほうがいいかと
思います。貴重なお時間、どうか有意義にお使い下さいますよう。



―彼をはじめて見たのは中学1年生になったその日。入学式だ。

・・・ひと目見た瞬間に、心を奪われてしまった。

それくらい、カッコヨカッタのだ。見た目が。たたずまいが。
日に焼けたたくましさのなかに、なんともいえない儚さがあった。
後から知るのだけど、私以外にも、その容姿に心奪われた女子は
とても多かったようだ。

彼とはクラスが違って、話すきっかけもなく、遠い存在だった。
ときどき、女子の誰々が告っただとか、しかしあっけなくフラレタだとか
そういう噂のなかで彼について知るくらいの、そんな距離に私はいた。

彼はサッカー部で、どうやら1年生なのに実力が抜きん出ていて
地区のセンバツとやらに選ばれたりしてるらしい。
しかも、とても勉強もできるらしい。
噂によると、学年で常に10位以内の成績をおさめているとか
いないとか。

「出木杉くんか!」 と、突っ込みをいれたくなった。

対する私は、残念なことにしずかちゃん的存在ではない。
キャラ的に近いのは、野比のび太である。
ドラえもんのいない、心もとないのび太である。

容姿に関しても、特筆すべきに値する点がない。
普通なのだ。中の中か、それ以下であり、むすっとしても、かなしくても、
それなのにいつも、笑っていると思われてしまうような、よくもわるくも、
そんな顔をした、しがない女子中学生だ。

女子のグループに所属するのが苦手で、男子の輪のなかに入っては
いつも『ダビスタ』や『ドラクエ』や『ジャンプ』の話で盛り上がっていた
およそ色気のない女子だった。

ゆえに、彼は次元の違う人。
そう判断した私は、彼に対して恋愛感情を抱くのをあきらめることと
相成った。身の程知らずの恋はしない主義だったのだ。


―しかし、どうにも気になる。
 気のせいかもしれない。
 自意識過剰かもしれない。

私はテニス部にいた。
2年生になり、年中球拾いを脱し、やっとラケットを手にしていた。
が、下手だった。ボールを毎回あさっての方向へ飛ばし、拾いにいく。
結局球拾いなんだな、結局。
ぶつぶつ言いながら、テニスコートを取り囲む緑色のフェンスの網目越しに
隣りのグラウンドを駆けまわるサッカー部の方へ、ふと目をやる。

「!」
目が合った。
彼だ。

びっくりしてすぐに逸らした。
たぶん偶然だろう。

私、もしやテニス部でいちばん下手とか思われてるんじゃないだろうか?
そんな不安にもみまわれた。
それから、変に意識しすぎて、グラウンドのほうを全く見ることができなく
なってしまった。その意識がよけいにテニスをめちゃくちゃに、下手にした。
「自意識過剰、自意識過剰」
自分にいい聞かせ、またあさっての方向へボールを飛ばす。


―そうして、その夏、私は、彼とは別のサッカー部の男友達に告白された。
少し悩んだが、付き合うことになった。
友達としては好きだったし、付き合うってどういうことかもよくわからず
なんか、ちょっと、いいかもね、付き合うって。そんな気持ちだった。


しかし、こののち、自分の本当の気持ちに気がつき、苦しむこととなるので
あった・・・。


<つづく>


調子に乗って書いていたらすごく長くなってしまいました。
私の過去の恋愛なんて興味ないかと思いますが、自分で書いてておもしろく
なってきたので、もうちょっと続けたいと思います。





最新の画像もっと見る